からくさ図書館来客簿 第二集 ~冥官・小野篁と陽春の道なしたち~ (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048664653

作品紹介・あらすじ

京都の一角にある「からくさ図書館」は、優しげな館長さんと可憐な少女が二人きりで切り盛りする、アットホームな佇まいの私立図書館。奇妙な"道なし"と出会ったお客様が訪れる図書館で、解決法を記した不思議な書物を紐解く図書館長・小野篁こそは、彼らを救う"冥官"だった。季節は春。篁たちのもとに、上官である安倍晴明が訪れる。彼が新米冥官の少女・時子に伝える使命とは-。悠久の古都で綴られる、ほろ苦くも温かいライブラリ・ファンタジー、第二集。

感想・レビュー・書評

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  • からくさ図書館2作目。

    もう一人の冥官が登場。
    茜という名で、
    この世の職業はかんざし屋の店主。

    今回登場した道なしは、
    力車夫を気に掛けるお嬢様、
    織田信長の小姓のひとり、
    舞妓さん、
    鳥にまつわる仕事の鳥部の男と
    まあ都らしい人々。

    時子の新しい能力は、
    腕に道なしのキーワードが浮かび上がるものだった。
    それ必要なのか?と思うけど。

  • 京都の素晴らしい風景描写に惹かれる。不思議な(私設)図書館の館長とその助手の物語だが、助手の時子ちゃんは、いくらなんでも年上への態度がひどい気がする。篁さんと茜さんの掛け合いは最高。

  • 七話の花梨さんの気持ち、同じになりたいって気持ちは分かる気がするけど篁と同じくもったいないって思ってしまうのは当事者じゃないからなのかな…
    この中じゃ八話のお話が好き。横須賀さんが記憶をなくしてしまうの仕方がないと思いながらも悲しい

  • 5~8話
    5話 「リボンと人力車」
    マリと隼人くん

    やっぱりそうだよね…と思ったけど、記憶を改ざんされてしまうのね。だからこそ、たった一夜の夜桜の場面が冴えわたって見えて、切なさに磨きがかかっていた。

  • 「リボンと人力車」
    無理をして身体を壊してしまう前に。
    ただ相手に見えるだけで、伝えたい事が何も伝わらない状態というのはとても歯痒いだろうな。
    自分の身体の事は自分にしか分からないのだから、もっと大切にしなければな…。

    「小猿の宝物」
    咄嗟に投げ入れた瓶の行方は。
    大切な物だったからこそ、その後の状態や居場所が気になったのだろうな。
    陰口を言われるのも嫌だが、あれだけの事を目の前で言われるのは中々にキツイものだろうな。

    「瑞垣」
    花入れを燃やしてほしい。
    自分が納得のいっていない物だったからこそ、いつまで経っても心残りだったのだろうな。
    内容が内容なだけに、本当に信頼できる人以外には話さない方がいいのだろうな…。

    「鳥めずる若君」
    千四百年分の記録を。
    長年みてきた景色をこうも容易く思い出せるのは、それだけ気にかけて見ていたからなのだろうか。
    変わっていく時代と共に消えていく生物を見ていくというのは、どんな気持ちだったのだろう…。

  • 時子様を天道へ導いた冥官の茜や、有名な陰陽師の晴明とレギュラーメンバーも増えて面白くなってきた(^^)♪時子様の成長も楽しみだし、今回は春の京都を満喫しました(*^^*)

  • 京都のいろんな場所がでてくるので面白いです。
    表紙のイラストが少女向けっぽいけど、中身はそれなりに大人でもちゃんと面白い。あちこち散策したくなる。
    春になったらするかな。

  • リボンと人力車が一番好きかもしれません。
    女学生さんの恨む気持ちよりも車夫を助けたいという想いに感嘆。
    私もそういう気持ちになれたらいいけれど「何してくれる!」ってなっちゃうかも(笑)
    図書館の運営も軌道にのっているようで嬉しい思い。時子さんの世界と能力が広がって行くのも楽しみです。
    でも清明で3位っていったいどんな人が上なんだ・・・?

  • からくさ図書館第2弾。
    人力車の車の彼の話が一番スッと入ってきた。
    接客業が好きな人って、明るくて人と話すことにためらいがないなぁと思う。
    彼の勉強家で真面目な所がうまく表現されていて良かった。

    あとは時子の冥官としての能力についてちょっと話が進んだ。

  • シリーズ2作目。
    京都の北白川の私立図書館を舞台に、小野篁と斎院が、成仏できない霊を成仏させる話。
    あの世とこの世が交差する短編連作。
    今作は、登場人物に霊が見えてしまうケースが多く、想像するとちょっと怖い。

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著者プロフィール

第17回電撃小説大2010年に『典医の女房』で、短編ながら第17回電撃小説大賞〈メディアワークス文庫賞〉を受賞。受賞作を大幅加筆した『霧こそ闇の』でデビュー。既刊は『からくさ図書館来客簿』シリーズ他。

「2022年 『あなたと式神、お育てします。第二集 ~京都西陣かんざし六花~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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