嘘つきア-ニャの真っ赤な真実

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 107
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048836814

感想・レビュー・書評

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  • まさかノンフィクションのエッセイやとは思ってなかったからびっくり。

    日本人な上に無知な私には、難しくてなかなか想像できない感情や事情がたくさん出て来て、ある意味カルチャーショックやった。

    難しい解説の部分はとばしてしまった。

    アーニャのお話のクライマックス、アーニャもやけど筆者の人間臭さというか、悪く言うと性格の悪さがぐわーって出てて、なんか人間くさかった。すごく。

  • だいぶ前に読みましたが、だいたい内容を覚えています。それだけおもしろかったということかな。

  • 先ごろ米原さんの本を読んでこの本を知り、図書館で借りて読んでみました。これは今度文庫版でも買おうかな、と思っております。

    ルーマニア、ソビエト連邦、チェコスロバキア、ユーゴスラビア。社会主義国は私が物心ついてから今現在までにあれよあれよとめまぐるしく変動しました。まさに激動の時代だったと思います。そんな中、同じ学校で学んだ友人達がまさに渦中の国に居ることは作者にとってどんなに大変な心配の種だったかのかと思いました。
    思想的な社会主義、共産主義は賛同しますが現実の世界に存在する社会主義を見るとどうも首を傾げたくなります。米原さんがアーニャの生活を見てどうにも釈然としないものを感じたように。

    異教徒や異文化を認められること。異なる考えを尊重できること。それが出来さえすれば世界も平和になると思いますがなかなか難しいですね。海外に居住していたときに感じた愛国の念と日本人としての誇りみたいなものを読みながら思い出しました。
    読んでよかったです。

  • 古本屋で100円だったので

  • 民族紛争や共産主義がいまいちわからない私には、半分くらいしか理解できなかったけど、おもしろかった。

    人種や主義主張が違っていても友達になれるんだと。個性や友情はそんなものじゃ覆せないのだと思いました。

  • 中・東欧の情勢に興味を持って読んだ。

    痛感したのが、自分の社会情勢に対する無知さ加減。

    しかしながら、不勉強なりにも筆者の米原さんの友人の行方が気になって、ページをめくる手が止まらなかった。

    故郷、民族、国家、思想。
    世界は一筋縄ではいかない。

  • 中東欧の雰囲気が伝わってくる。とても文章がうまい。

  • 図書館の本

    内容(「BOOK」データベースより)
    1960年、小学校4年生のマリは、プラハのソビエト学校にいた。男の見極め方やセックスのことを教えてくれるのは、ギリシャ人のリッツァ。ルーマニア人のアーニャは、どうしようもない嘘つきのまま皆に愛されていて、クラス1の優等生はユーゴスラビア人のヤスミンカだ。30年後、激動する東欧で音信の途絶えた彼女たちと、ようやく再会を果たしたマリが遭遇した真実とは―。

    エッセイであるということがまず驚き。とても特異な経験をして大人になった人の過去と現在の記録。
    社会主義国で同じような境遇の友達と過ごした2年が、30年後の再開につながっていく。
    東欧、中欧情勢の知識がちょっとだけでも会って良かったと思う。
    ルーマニア、ユーゴスラビアの情勢なんてほとんどインフォメーションとして入ってこないもんねぇ。

    ベオルグラードのヤースナが気になります。。。。

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著者プロフィール

1950年東京生まれ。作家。在プラハ・ソビエト学校で学ぶ。東京外国語大学卒、東京大学大学院露語露文学専攻修士課程修了。ロシア語会議通訳、ロシア語通訳協会会長として活躍。『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』(角川文庫)ほか著書多数。2006年5月、逝去。

「2016年 『米原万里ベストエッセイII』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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