ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)
- KADOKAWA (2012年6月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048866583
感想・レビュー・書評
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今回もほのぼのしてた。
謎を解くためにみんな協力的なので、探偵は楽そうだ。そして不器用な人ばっかり。仲の悪い人達がそんな簡単に良くなるとは思えないが、ページ数からしてしょうがないのだろう。ミステリーの手法がワンパターンなので、ドキドキ感があまりない。時折ある篠川家の問題が一番怖さがある感じかな。とは言っても1巻の太宰ファンの方が怖いか。同じ様な話で大した問題でもないのに、ハラハラさせる作者もいるので筆力の問題だろう。
するする読めるので、冊数か稼げるという、小学生の読書週間の集計みたいな考えが頭をかすめる。あまりのめり込めないな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シリーズ3巻目。相変わらず完成度高く飽きさせない。2巻から暫く時間を置いてしまったが、十分追い付けた。ひとつひつとのエピソードの謎解きはどれも緻密で納得がいき、人間ドラマもあって、全体的なミステリアスな部分も徐々に解明されていく。また次の巻を読みたくなる。
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母親を憎みながら、母親に似ている栞子。
なぜそうなっているのかと言うことを謎解きしていく。
栞子のネクラな雰囲気よりも、
妹の文香がポジティブでいい感じだ。
なぜ 五浦大輔は、栞子のほうが良いのだろうか?
たんぽぽ娘。
時間を自由に飛び交うことができるなかで、愛ってなに?
と問いかけるが、思い出の本を盗んでしまう事件は、
栞子のクラクラ日記につながる。
前科者を夫にした阪口しのぶは、親と絶縁状態で、
なんとか 和解したがっていた理由があった。
『なかよしの家』が、その理由の謎ときになった。
栞子の冷静な観察力が、謎を解くのだが、
どうも母親譲りなんだね。
宮沢賢治の作風と初版本。
なぜか、死後に評価が高まった作家であり、
謎めいていることが多かった。なぜか、おもしろかった。
遺産相続ってやはり難しい。
栞子と大輔の行方は どうなっていくのか? -
これは結局恋愛モノだな、と。ところで、しのぶの母親、もし子供への愛情が屈折していて子供が傷ついているのが少しでも分かっているのならば、言葉遣いを改めてほしい、と思った。バカという言葉を極力避けて使うよう努力するのも必要。ただ父親のほうから、(母親は)あれでもお前を心では思っているのだよ、って言ってもらってもね。少しは親として努力してくれ、とこれは私の身内へも。
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ライトノベルで読み続けている目下唯一の本。
相変わらず本好きの人物が登場し、マニアックな書籍ネタが展開します。
つまりは著者が相当な本好きということで、だからこそラノベながらも安定して続くストーリー展開となっています。
今回は古本市を通しての古書店主同士の交流がありました。
非常なる本の虫を自称する店主たちは、本好き同士でも意見が合わないと折り合えず、時には反目さえし合うため、会場にはなかなか緊迫した空気が張り詰めています。
そういえば、この物語で事件を起こす人物は、たいがいが本好きをこじらせた人ですね。
栞子さんは幼なじみの古書店主と『時計じかけのオレンジ』の最終章のあるなしで激論になり、距離をおいた付き合いをしているとのこと。
マニア同士も意見が合わないとうまくいかないのでしょう。
『時計じかけのオレンジ』は、ストーリーが激しすぎて読めていませんが、人間関係を変えるほどの争論の元になるとはどんな最終章なのか、さすがに気になります。
今回はヤングの『たんぽぽ娘』を読みたくなりました。
このシリーズでは、ストーリーを全部紹介していないため、続きを知りたくなります。
あらすじを最後まで書かないことで、採り上げる名作に著者が敬意を表しているように感じられます。
愛くるしい姿のチェブラーシカは、アニメになってからあの格好が固定されたと知りました。
オリジナルの絵本だと違う感じなのだそう。意外です。
まさか、栞子さんの妹と失踪中の母親がつながっていたとは。
といっても一方通行の連絡のようですが。
その母親が、ビブリオ古書店と敵対する古書店主とつながっているということでしょうか。
徐々に人物相関図が見えてきましたが、思っていたよりも複雑なつながりになっているようです。
主人公の片思いに始まり、登場人物が誰かしらをこっそり気にかけている、思いの一方通行がこのシリーズのキーポイントだと思っています。 -
ビブリア古書堂の美しき女店主にして「本の虫」の栞子さんと、ビブリア古書堂の店員の癖に本が読めない大輔が繰り広げる古本ミステリー第三段。
第2作では、古書ビジネスよりもどちらかというと有名作品・作家の知られざる豆知識を中心にストーリーを展開させている印象が強かったが、今作では再び古本ビジネス中心。どちらも甲乙つけがたく面白い情報なので今作も楽しく読んだ。
そして平行して物語は鍵を握る人物である栞子さんの母へと迫っていく。呼応して「家族」をテーマとしたストーリーが多かった。次はとうとう本人が登場したりするのかしら?個人的に気になるのは、栞子さんのお母さんよりも、そんなお母さんを放任?してたお父さんの方だったりする。 -
大好きな宮沢賢治の回があるのが楽しかったです。
しかしあれほど素晴らしいのに生前は評価されなかったったって悲しい事ですね。
栞子さんのお母さんの秘密も徐々に明らかになってきていよいよ登場もちかいかもしれませんね~。楽しみだ