限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (162ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061315310

感想・レビュー・書評

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  • 食わず嫌いだった初村上龍。
    音も色も鮮明に感じ取れるが、無音の映像を見ているような気もする。表現一つ一つはどぎつい程の迫力とリアリティがあるのに、作品自体がサラサラと通り過ぎていく感じ。
    ティーンエイジャー、若者の世界をこんな手法で表現する事に凄まじい才能を感じた。昨今様々な作品でオマージュされている、表題の語感も素晴らしい。

  • 濁流を橋の上から眺めている気分。
    汚くて恐ろしいのに凝視してしまって、いつの間にか読み終わっていた。

  • こんな薄い本やのに、読むのめちゃくちゃ時間かかった
    20日連続雨ぐらいの気分になる

  • エロいし深い

  • 痛みは死を感じる分だけ生を感じる。
    快楽は死を感じない分だけ生を感じない。
    「限りなく透明に近いブルーのガラスになりたい」とは、マゾヒストからサディストへの移行なのでは。(生を感じさせる優しさの権化への移行という表現のが正しいかも)常軌を逸した文章に陶酔。没主体の文学ならではの奇妙な静けさ。こんな青春、私には考えられない。これは、常人には書けない。

  • 村上龍の作品は 生理的に あわなかった。
    この作品を 最初に読んだ時に 3ページくらいで
    断念した。あかんな。これは。と思った。
    それ以来 村上龍を 小説家として認めていなかった。

    サカキバラ事件が おこった時に 村上龍が
    なんか言っているな。と思って、ミソインザスープなどを
    よみはじめた。狂気が その中に混じっているとおもった。
    時代をとらえる 感覚が 突出している。
    そして、最近 愛と幻想のファシズム を読んだ。
    それで 村上龍は 制度に対する嫌悪感がそこにある。
    と思って、最初の作品から 読み直したほうがいいと思い
    読み始めたのだ。

    絵画のように というか 映画の一シーンを 
    文字で固定しようと 努力していると思った。
    感覚が するどいが、
    色合いが 薄汚れていて、きれいではないな。

    読み終えて 感じたのは やはり生理的にあわないな。
    雑然とした感情が 漂流していて、青春の荒れた原形がうずくまっている。

    読み終えることができたのは 読書力の強化にあるだけだ。
    昔ならば、最後まで読むことはできない本のたぐいである。

  • 読むのが早かったみたい……。

    村上龍さんの作品はまだ全然読んだことがないんですが、
    とりあえずデビュー作だし凄い名作みたいだし、と思って購入した一冊。

    あきらかに他の小説と違うことは分かりました。

    ドラッグや乱交パーティーに明け暮れる若者たちの
    崩壊していく様を描いた作品…ですよね?

    正直、目を背けたくなるような描写ばかりでした。
    ここから何かを見いだしていくのは、私にはまだ無理みたい。

    もうちょっと勉強してからまた挑戦しようかな?機会があれば。

  • こうでありたいという渇望,甘え切った欲望,タイトル通りの澄んだ精神を見せようとする,そのゲロまみれの醜さに魅力を感じた。

    本作に対しての嫌悪が多いのは,社会的に健全な証拠だと思う。

  • 学生の頃に読んで、大きな衝撃を受けた作品。透明でありたいはずが、都会が黒い翼を羽ばたかせてやってくることへの葛藤。感情を揺さぶられました。

  • 肛門をつねるとかどうやったらそんな気持ち悪い文思いつくのかわからん(褒めてる)。

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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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