- Amazon.co.jp ・本 (162ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061315310
感想・レビュー・書評
-
学生の時に読んで以来、ン十年ぶりに読み返した。
細かいことは何も覚えてなかったのだけど、空気感とか匂いみたいなものが読んだときの記憶としてよみがえってきた。
そういうのを漂わせる小説なんだと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
難解すぎる…
今まで読んだ純文学でいちばん意味不明だった。ドラッグとセックスを繰り返す退廃的な日々。を過ごす若者たち。の、再生とか希望も特にない日常が主人公リュウ目線で淡々と描かれている。
家族も仕事もない人たちの荒れ果てた日々がとても苦しい。家の描写とか米兵との乱行パーティの様子とか、本当にオエってなった。文章すごい。
解説読んだら「現実シーンで非現実を感じ、非現実シーンで現実を感じる」ってあって、たしかにリュウのどことなく他人目線というか第三者として自分や周りのことを語るのは印象的だったなと思った。
でも「黒い鳥は現代社会の示唆で」みたいなのは何で?!ってなった。笑 なんで?!笑 なんでそうなる?!
リリーという謎の女とも、オキナワやレイコやモコやらドラッグセックス仲間とも、リュウは分かり合えていたのか?こういう人たちにとっての絆って何? -
台詞と描写が交わり読みづらかったし、性的な場面は個人的にあまり好ましくなかった。ただ後半読み進めていくに従ってこれは詩的描写が大いに含まれているのだと思った。そういう面で捉えれば興味深い作品であるし、学ぶところもあると思った。性的な部分の混沌はまるでジョルジュ・バタイユの眼球譚を思い浮かべた。まるで夢の中を見ているようなそんな気分にさせてくれる。村上龍の弱冠24歳で紡がれた業界を賑わした新人賞でありまた、芥川賞でもある作品。人生のうちに一度は読んでおきたい作品かもしれないし、瑞々しい新鮮な描写は勉強になるな、と思った。
-
P42まで読みました。次に読む気になったらここから…
芥川賞を取った作品なのと薄いので読んでみたけれど、のめり込めなかった。
セリフを「カッコ」で囲んでいるのと囲んでいないのの違いが気になりました。
この内容をこんなに細かく描写?書けるのは、村上さん経験者・・?と思った。 -
透けて見えないみっしりとつまった空間。
一秒が数日にも感じられるような密度感。
だが実体は空虚で儚く、霧散して残らない。 -
放蕩をひたすら文学的表現で綴る。
龍は好きだが、ただキ◯ガイが乱れた生活を送っているだけにしか思えなかった。
それでも、不思議と読ませられてしまった。
これこそが筆力なのだろうか。