- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061497016
感想・レビュー・書評
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本棚を整理したら、2004年新刊当時の旧カバーの本が出てきた。未読積読かとおもいきや、一新されたカバーに騙されてすでに読んだ本を買ってしまったらしい。とはいえ、このついでにもう一度ざっとでも再読しよう。(2021年2月)
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わかりやすく、ざっくりと言語学について教えてくれる本。
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言葉についての学問の話
語学ではない
バルトの方が面白い -
まさしくタイトルどおり、言語学を知らない人でも誰でも読めるとてもやさしい本。ポップな文体で書かれていて、とても読みやすい。でも言語学の立場として大切なことがきちんと書かれている。ことばは奥が深い。良い本です。
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まえがきより、「言語研究に携わる人たちが「これは常識だよね」と(たぶん)考えているような基本的なことを紹介していく」本。「言語学と外国語学習は別のもの」
<著者>黒田龍之助(1964年~) 明治大学理工学部助教授、言語学専攻(2004年当時)
<目次>
はじめに
第1章 言語学をはじめる前に ことばについて思い込んでいること
第2章 言語学の考え方 言語学にとって言語とは何か?
第3章 言語学の聴き方 音について
第4章 言語学の捉え方 文法と意味について
第5章 言語学の分け方 世界の言語をどう分類するか?
第6章 言語学の使い方 言語学がわかると何の得になるか?
もっと言語学を知りたい人へ
あとがき -
【由来】
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【期待したもの】
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※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
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【ノート】
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"この本はとてもわかりやすく書いてある入門書。それでも言語学がわかった気分になったかどうか聞かれると、わからない。
言語学を説明しなさいと言われても自信がない。
言葉の構造そのものについて考え続けるのが言語学なのかなぁ(黒田先生、間違いでしょうか?)。参考となる文献も載っているので、興味を持った人はこの世界をもっと掘り下げることができる。" -
こないだ読んだ『言語学の教室』よりももっともっと初心者向けという感じ、あと切り口も面白かった!著者は「にぎやかな言語学」が好き、と言っている通り様々な言語の音や文法を紹介しながら世間一般の言語学のイメージ(語源崇拝、人種による発音の可否など)をぶった切っていく。言語に優劣も美醜もない、全ての言語は複雑で、だから面白い!というのが簡潔な語り口で書かれている。片手間で1日で読めるくらい読みやすかった。参考文献も章ごとに紹介されていて、テーマごとに探せるしありがたい。
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日本語学を専攻した者として読んで、これは超初心者向けに、今まで読んだ中では1番分かりやすい本だと思いました。言語学って何?と、ちょこっと興味を持った人向けです。説明も分かりやすくユーモアもあるし、自分の専門外のところは「辞書によると」など、きちんと前置きされていたり、できる限りバランスの取れた考え、さまざまな言語の用例を出して偏った言語学の見方にならないよう気をつけているのが良く分かります。
そして、謎のコサ語推しで、興味が出てくる。
蝸牛考とかcolorless green ideasとか、音素と音韻とか形態素とか虹の話とか、「言語学概論」を学ぶ大学1年生が必ず通る例文や単語が出てきて、とても懐かしかった。
ソシュールやチョムスキーの話も出てきたのですが、この本の良いところは「ある大言語学者は〜」という話で簡単に考えを書いて、それから名前や経歴を紹介したりしなかったり。浅く広く。
バランスはとれているんだけど、音韻に比重が寄ってて、文法や語用論の話が少なめ?な気がする。それは特定の言語の話になってしまうから仕方ないのかもしれないけれど。 -
初めて言語学の本を読むなら「はじめての」がいいだろう、という安直な理由で購入。講談社新書だったのもあるけど。
言語学を学ぶ前に、という説明が最初に30ページほどあり、これが結構なわかりやすさで理解する準備が整えることができるので、自分のように言語学は初めてという人でも安心して読めるかと思います。
言語とは記号の体系、という説明もわかりやすく楽しくて読みやすい(各所に入る自虐ネタもおもしろい)。
期待としては、チョムスキーとか、デリダとか、レヴィ=ストロースとか、そういうのの延長というか基本としての知識教養だと勝手に考えて手に入れたのですが、だいぶ違ったようです。
ちょっと気になったのは、明確な根拠なく断定している(と受け取れる)箇所がいくつかあったことくらいか。これ自分としては結構大きい問題なのだけど、どうなんだろうか。
言語学とは頬杖をつきながら「人間にとって言語とは何か?」という深い考察をする学問ではなく、各言語の違いや特徴などを世界中を回って調べたり記録したり、どのように「変化」して行くのか、を学ぶ生物学に近いように感じました。