はじめての言語学 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
3.69
  • (56)
  • (103)
  • (99)
  • (11)
  • (7)
本棚登録 : 1088
感想 : 108
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061497016

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 【由来】


    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】

  • "この本はとてもわかりやすく書いてある入門書。それでも言語学がわかった気分になったかどうか聞かれると、わからない。
    言語学を説明しなさいと言われても自信がない。
    言葉の構造そのものについて考え続けるのが言語学なのかなぁ(黒田先生、間違いでしょうか?)。参考となる文献も載っているので、興味を持った人はこの世界をもっと掘り下げることができる。"

  • こないだ読んだ『言語学の教室』よりももっともっと初心者向けという感じ、あと切り口も面白かった!著者は「にぎやかな言語学」が好き、と言っている通り様々な言語の音や文法を紹介しながら世間一般の言語学のイメージ(語源崇拝、人種による発音の可否など)をぶった切っていく。言語に優劣も美醜もない、全ての言語は複雑で、だから面白い!というのが簡潔な語り口で書かれている。片手間で1日で読めるくらい読みやすかった。参考文献も章ごとに紹介されていて、テーマごとに探せるしありがたい。

  • 日本語学を専攻した者として読んで、これは超初心者向けに、今まで読んだ中では1番分かりやすい本だと思いました。言語学って何?と、ちょこっと興味を持った人向けです。説明も分かりやすくユーモアもあるし、自分の専門外のところは「辞書によると」など、きちんと前置きされていたり、できる限りバランスの取れた考え、さまざまな言語の用例を出して偏った言語学の見方にならないよう気をつけているのが良く分かります。
    そして、謎のコサ語推しで、興味が出てくる。

    蝸牛考とかcolorless green ideasとか、音素と音韻とか形態素とか虹の話とか、「言語学概論」を学ぶ大学1年生が必ず通る例文や単語が出てきて、とても懐かしかった。
    ソシュールやチョムスキーの話も出てきたのですが、この本の良いところは「ある大言語学者は〜」という話で簡単に考えを書いて、それから名前や経歴を紹介したりしなかったり。浅く広く。

    バランスはとれているんだけど、音韻に比重が寄ってて、文法や語用論の話が少なめ?な気がする。それは特定の言語の話になってしまうから仕方ないのかもしれないけれど。

  • 初めて言語学の本を読むなら「はじめての」がいいだろう、という安直な理由で購入。講談社新書だったのもあるけど。

    言語学を学ぶ前に、という説明が最初に30ページほどあり、これが結構なわかりやすさで理解する準備が整えることができるので、自分のように言語学は初めてという人でも安心して読めるかと思います。

    言語とは記号の体系、という説明もわかりやすく楽しくて読みやすい(各所に入る自虐ネタもおもしろい)。
    期待としては、チョムスキーとか、デリダとか、レヴィ=ストロースとか、そういうのの延長というか基本としての知識教養だと勝手に考えて手に入れたのですが、だいぶ違ったようです。

    ちょっと気になったのは、明確な根拠なく断定している(と受け取れる)箇所がいくつかあったことくらいか。これ自分としては結構大きい問題なのだけど、どうなんだろうか。

    言語学とは頬杖をつきながら「人間にとって言語とは何か?」という深い考察をする学問ではなく、各言語の違いや特徴などを世界中を回って調べたり記録したり、どのように「変化」して行くのか、を学ぶ生物学に近いように感じました。

  • 2017/5/2読了。
    p69、p189に付箋。

  • 言語学についてまったく知識のない読者に向けて、言語学がどのような問題を扱っているのかということをざっくり説明している本です。いわゆる「入門書の入門書」に相当する本だと思いますが、言語学を学ぼうとする読者を対象としているというよりは、むしろ言語学になじみのない読者に向けての「教養としての言語学」というべき内容だと言えそうです。

    著者の説明も非常にユニークで、町田健とはまた違ったユーモアのセンスがあっておもしろく読みました。

  • 言語学について知りたくて、「言語学」をキーワードにしてGoogle検索して見つけた本。
    言語学とはどういうものかを、とてもやさしく説明している。まず最初に、言語学を専門にしていない人が抱く言語学のイメージを一つ一つ否定していく。そして、じゃあ、言語学ってなんなんだ?と疑問を持ち始めた頃に、少しずつ具体的な言語学の世界へ導いてくれる。
    「音」について。世界にはいろんな言語があり、各言語特有の音(発音)があり、それはほぼ日本語や英語などのヨーロッパ言語の一部しか知らない私にとっては非常に興味深いものだった。特に、アフリカで話されている「コサ語」についてはどうしても聞いてみたくなり、youtubeで検索して実際に音を聞いてみた。新しい世界が開けたような気がした。
    その他、「文法」、「分類」についてもとても興味深く、言語学についてますます興味が湧いてきた。

  • コサ語についてはうわさくらいの知識だったところ、発声法のちょっとしたコツが書いてあったものの、YOUTUBEなどで見るとさらに難しそうだった。どうやら自分の興味は言語学よりも発声学であったようで、その確認ができただけでもありがたい。チョムスキーとソシュール、どちらも今後学びたいジャンルだったが想像しているような学問ではないようだ。

  • 言語学の本は面白そうな一般書をたま~に読むばかりで
    どんな学問かたいして意識したことがありませんでした。

    本書は難解な専門用語や偉そうな人名抜きで、言語学の一部を紹介する入門書。言語学に興味を持ちはじめたという人にはうってつけ。
    言語ってそもそも何?という話から、音声学、文法、分類までを総ざらいしています。三人の"ん"と三枚の"ん"で違った音になっているって?鏡の前で発音してみると…、たしかに違う口の形になってる!(でも音の違いについてはやっぱりピンとこない…)

    言語って誰もが無意識に使っているからこそ気がつかないことが多い。実は母語ですらあまりわかっていない。そこを追求してみるのはすごく面白いと思います。
    だけど、大雑把な僕などは言語学の基礎編である音声学でつまづいてしまいそうなので、やっぱりつまみ食いする程度に楽しもう(笑)

全108件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

黒田 龍之助(くろだ・りゅうのすけ):1964年東京生まれ。上智大学外国語学部ロシア語学科卒業、東京大学大学院修了。東京工業大学助教授(ロシア語)、明治大学助教授(英語)を歴任。現在、神田外語大学特任教授、神戸市外国語大学客員教授。著書に『ポケットに外国語を』『その他の外国語エトセトラ』『世界のことば アイウエオ』(ちくま文庫)、『外国語をはじめる前に』(ちくまプリマー新書)、『ロシア語の余白の余白』『外国語の遊園地』『外国語の水曜日 再入門』(白水社)、『はじめての言語学』(講談社現代新書)、『ぼくたちの外国語学部』(三修社)、『物語を忘れた外国語』(新潮文庫)など多数。

「2023年 『ロシア語だけの青春』 で使われていた紹介文から引用しています。」

黒田龍之助の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×