四季・春 (講談社ノベルス)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061823334

感想・レビュー・書評

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  • 発売日に買って積んだままになってた。奥付見たら2003年。8年越しの積ん読崩しか……。ちょうど最近「すべてがFになる」を読み返したところだったので、かなりゾクッとした。

  • わかりにくかった…でも四季さんは、魅力的ですね。

  • 天才科学者、真賀田四季の少女時代の物語。
    他シリーズの主要人物が少し登場するのがなんとなく嬉しい。
    物語は四季にとって特別な少年(?)の語りで進められる。
    何か変だと思いながらも後半まで物語の仕掛けに気づけなかったから、仕掛けが分かって最初から見直してようやくすっきりしたという感じ。
    ちょっと格好良い構成だと思う。

    ただ、主人公の四季に魅力を感じない。私とは何もかも違いすぎるからだろうか。
    でも続きは気になる。

    とりあえずVシリーズ読んでから出直そう。

  • 真賀田四季の少女時代。
    森博嗣のS&Mシリーズを読んでいないと、多分まったく面白くないと思う。
    一人称を使った叙述トリック(というほどのものでもないかも)は、悪くもなく良くもなく。
    でも私は割と楽しめました。

    ただ、文節ごとに改行する書き方は、結構うざい。
    どんな理由があれ、多用すべきものではないのでは。

  • なるほど。このひとの「天才」の定義は分かりやすい。
    思想の質がどうとか思考パターンの優劣とか新奇さとかそういう印象的な評価ではなくて、データとして証明できる根拠において有意に優れている存在。認知的処理の処理速度と容量、そしてセルフコントロール力、それに誤差の予測能力の高さ、という捉え方を私はしたのですが。
    確かに処理能力(認知的側面での)が優れていれば、控えめにいっても世の中のできごとの半数くらいは問題ではなくなり、自分とは切り離されたただの無色の風景に過ぎなくなる気はします。ぶつかることもひっかかることもなく、葛藤も痛みも生じず、揺れによって喚起される感情も生まれなくなる。世界を見つめる眼はひたすらに凪いでいて怜悧で。色んなことの道筋なんかも綺麗に整理されて終点まで見渡せるのでしょう。
    物事なんて、終わりまで過程がすべて見通せたら、痛みも苦しみも意味も価値もなくなるのでは?
    それが幸福か不幸かはまた別の視点が必要なのでしょうけど。
    まあ天才とまでは言えなくともそういう意味で非常に優れた人は身近にいるので、何となく想像はついたりするのですが。羨ましいと思ったりもするし。

    四季さん始めいろんな人間関係や伏線が明かされつつある気配にぞくぞくしつつ先に進みます。

  • 『すべてがFになる』で圧倒的存在感をはなった天才・真賀田四季の幼少時代を描いたもの。
    四季に心奪われたひとりとしては 手に取らざるを得なかった。
    正直、一読では理解しきれてません。森さんの書く文章好きだなぁ。四季の思考過程や言葉も大好き。魅せられます。無性に『すべてが~』を読み返したくなりました。


    人間が存在することの概念って何ぞや。
    他者に認識されなきゃならないようです。
    そんな浅はかなことを考えました。
    文章にだまされる。というかわからなくなる。

    とりあえず ミステリーっぽさは低い作品です。一応殺人はあるけど。


    春夏秋冬の四部作なので、このまま読破していきます。つぎは夏。

  • 四季の視点から眺めるシリーズ。
    天才といわれた彼女の孤独が感じられます。

  • 「すべてがFになる」のメインキャラである真賀田四季の幼女時代。みずからを透明人間という少年と、四季の会話が面白く、そこで発生した殺人事件すらたいしたことでは内容に思えてしまう。真賀田四季の春~冬までの四部作の第一弾で、「すべてがFになる」での彼女の反応を思い出して楽しめる作品。

  • 記述のトリックはすぐにわかった。けど医者の兄は何者だ。ミステリー部分は少しだけ。謎解きもなしか。四季のお話。

  • 圧倒的な天才に憧れる。
    ある種の宗教のようなものかもしれない。「この人についていけば大丈夫」
    それは、自分で考えることをやめることに近い気がする。
    でもそれでもかまわないくらいの魅力的な天才がいたら・・翻弄されて、ぼこられて、それでもやっぱり信じてしまうのだろう。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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