ノルウェイの森 上 (講談社文庫 む 6-9)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061848924

感想・レビュー・書評

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  • 最初に読んだのは、高校2年生の秋頃、だったかと思います。これが、村上春樹とのファーストコンタクト。

    喪失感、を描いた小説だと思います。親友のキヅキが自ら命を絶ったことによって、生まれた喪失感。主人公ワタナベが、知らない女の子と寝るのも、不自然な程、規則正しいライフスタイルを貫いているのも、心にぽっかりと空いてしまった空白部分を埋めたい、もしくは忘れたいが為の行動なんじゃないでしょうか。もしかすると直子と会うことすら。直子はキヅキの恋人だったわけで、直子を通してキヅキを見ている、と考えると、ワタナベにとっては、直子よりもキヅキのが重い、大事な存在だったんじゃないか、というふうにも思えます。

    ところで、ボクは、村上春樹の小説はアメリカっぽい、と勝手に思っています。アメリカの小説を和訳した感じ。

    「僕の時間を少しあげて、その中で君を眠らせてあげたいくらいのものだよ」
    「昼飯をごちそうしてもらったくらいで一緒に死ぬわけにはいかないよ。夕食ならともかくさ」

    などなど。 アメリカに対して、ボクはものすごく勘違いをしているかも、ですが。

  • 図書館で何度も借り、意を決して中古屋で村上作品を全巻そろえたのは、今から何年前でしょうか…。
    その後、本棚整理で大量に売ってしまいましたが。
    最近の作品よりも、初期作品、強いて言えば「ダンス・ダンス・ダンス」までがもっともすばらしいと思っています。
    それ以降は惰性と言うか、「カフカ」や「1Q84」などはこれまでの作品のコピペにも思えます。

    「自称春樹ファン」や「カフカや1Q84は面白い!」などと言う人には、ぜひともまず初期作品から順番に読んでいったうえで、感想を述べていただきたいものです。
    最近の作品は内容が薄っぺらに感じるのは私だけでしょうか…。

    今回数年ぶりに読み返しましましたが、以前よりもより深く入り込めました。
    難を言えばひとつ。
    性描写が多すぎて、ちょっと気分が悪くなります。
    これさえなければ、もっと良い作品になるだろうに…。

  • 2011/07/12 読了

  • 近畿地方などを舞台とした作品です。

  • 再読。

  • 登録数の多さにびっくりした。さすがだな村上文学。下巻の方が好みでしたが、最後があれでええええええ!という感じでした。

  • 以前に村上氏の作品を読んだときにあまり頭に入って来なかった記憶があるが、今回映画化と有名な作品ということを受けて読んでみた。
    読み進めるのにペースは落ちなかったが、あまり響くものがなかった。
    それでも下巻に期待。

  • 意識して避けてきたわけではないけれど、今まで手に取ることがなかった村上春樹の大ベストセラー小説。
    ドイツに到着した男が、過去を回想するところから物語ははじまる。
    舞台は1969年の東京。学生運動が盛んだった時代だ。
    親友に自殺されて上京したワタナベは、偶然親友の恋人だった直子と再会する。ふたりは次第に親しくなるが、直子は唐突に精神のバランスを大きく崩して姿を消してしまう。
    ユーモアのこぼれる洒落た雰囲気や会話、一風変わった人物や思考はおもしろいけれど、どうしてこれがベストセラーなのかはまだわからない。
    発表されたのは20年以上前の作品だけれど、村上春樹らしい言葉がふとあったり、古さを感じさせないというのはさすが。
    作品中で、ある男が、「発表されてから30年以上経た作品でないと読む価値がない」といったようなことを持論として述べているけれど、もうすぐその域に達するというのがすごいな。

  • 正直何がそんなにいいのか全然わかりません。こんなに何も響かなかった本て初めてかもしれない。
    さくさく読めるんですけど、台詞のあざとさが時々引っかかるし、全体的に登場人物みんなどうでもいいし、甘ったれるなとしか思えない。
    理解が足りないのかもしれませんが、結局のところ人々の孤独や生きていくことの傷つきや残された喪失を描こうとしながら、安易に分かりやすい枠組みで片をつけようとした作者の在り方が、私は単純に好きではないのだと思います。
    作者が逃げを打ち、主人公も逃げ続ける。そんな自己愛的な物語には共感できないし、あえて時間割いて読もうとは思えません。

  • すべては下巻のために。かな?

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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