御手洗潔のダンス (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061854383

感想・レビュー・書評

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  • 伊坂幸太郎がとあるインタビューで、「春樹チルドレン」というよりはむしろ島田荘司に影響を受けたと答えていた島田荘司。まずは試読してみんとて御手洗潔シリーズを手にしてみた。20数年前に書かれた短編集。舞踏病や近況報告は今読んでも古臭くない。

  • この本の”ある騎士の物語”って話がすごく好き。
    愛する人を影から守るってところが容疑者の献身とすごいかぶります。

  • 『山高帽のイカロス』が個人的に気に入ったかな

    『舞踏病』では、おばさんの真似を披露する御手洗さんに盛大に笑ってしまった

    あと、『近況報告』はミステリではなくて御手洗さんと石岡くんの生活が詳しく書かれてます
    部屋の見取り図もあるし
    この2人が好きな人にはたまらない反面、別に興味がない人には逆にどうでもいいと思われるであろう作品
    私は嬉しかったんだけどね
    犬にさえ妬きもちやかれる2人って一体・・・

    舞踏病でもそうだったし、今回はやたらと御手洗さんが石岡くんに抱きついてたイメージがあります
    石岡くん代わってくれと思ってしまった

  • 御手洗潔シリーズ短編集

    『山高帽のイカロス』
    突拍子もなさはダントツ
    『ある騎士の物語』
    騎士にもいろいろ。ドン・キホーテになるかどうかを決めるのは、誰なんだろう…
    『舞踏病』
    こちらも奇妙キテレツ
    『近況報告』
    御手洗氏の日常

  • 先日、心療内科の待合室で座っていたら、青年が受付に飛び込んできた。
    どうやら処方してもらった薬を無くしてしまったらしい。しかも一度や二度でないらしい。
    困り果てる受付の人が「また診察してもらうことになりますけど・・・」と言うと青年は「ええ!構いませんよ。僕は何度でも診察を受けます!」と丁寧な口調。
    そして「また無くされたんですか?」と言われると「もう酔っぱらっちゃってどこに行ったのか分からないんですよ。それが僕の弱点なんだなぁ」と全く困った様子じゃない返答。
    そして「でも僕は世の中で自分だけを信じてるんです!世の中で僕ほど正しい人間はいないんです!僕は目に見える物の中で僕だけしか信じない!」と急に意味不明の持論をぶち始めた。
    私は何故か御手洗潔を思い出し、ああ彼は本当に常人と狂人の境目にいる人間なのだなぁ、と妙に納得してしまった。

    画家は本当に空を飛んだのか?という謎を御手洗がいとも簡単に解き明かす「山高帽のイカロス」、大雪の夜に15キロ離れた場所で起きた殺人事件の犯人の美しい信念に御手洗が触れる「ある騎士の物語」、夜な夜な奇妙な踊りを踊る老人の話から大きな犯罪を追跡する「舞踏病」、そして御手洗フアンのために書き下ろされた「近況報告」の4本が収録された短編集。
    個人的には「山高帽のイカロス」が島田マジックらしくて面白かった。
    それにしてもよくこんな奇妙な舞台設定を思いつくものだ。そしてそれを解くロジックも。

    目をランランと輝かせながら部屋中を徘徊し、左手のこぶしを前歯にゴツゴツと当てながら事件を解決する御手洗潔は、読んでいる分にはものすごく魅力的なのだけど、実際目の当たりにしたら今日見かけた青年のようにやっぱり奇異な姿に映るのだろうな。

  • 4編の話が収録されている。

    私は、「舞踏病」が一番印象に残った。
    ずっと、何で?何で?という感じで
    結末が楽しみだった。

    あと、御手洗と石岡君の関係が好きなので
    「近況報告」は面白かった。

  • 短編集。
    御手洗潔シリーズは仕掛けが大掛かりなので
    サラッと読みたい時は短編の方が頭の良い体操になるかもw

  • これも短編集。なんといっても2人の掛け合いが面白い!

  • 推理の結果は現実的ではないけど、理屈は通っていて納得せざるを得ない。

    それ以上に、キャラクターがたっていて面白い。
    娯楽として、出来は凄い。

  • 御手洗シリーズ短編集。
    「御手洗潔のダンス」というタイトルの通り、全体的に御手洗が踊り出さんかの勢いでウキウキしてました。その反面石岡君の心労が……(笑)
    「舞踏病」でおばさんの物真似をする御手洗が面白かった。そんな特殊能力があったとは。そのうち覆面かぶって変装とかしかねないぞこの人…!
    しかし、暗闇坂と水晶のピラミッドで「御手洗シリーズ=ガッツリ長編」というイメージがついてしまって短編じゃ物足りなく感じるようになってしまったかも。もっと読みたいと思ってしまう。ただし最初から御手洗が出てくる仕様でお願いします。
    あと、御手洗の薀蓄や演説は突拍子もないだけで割とわかりやすいので好きだったのですが、何かだんだん難解になってきて京極堂の薀蓄を読んでいるような気分になりました。
    「近況報告」は盛大なファンサービスで御手洗と石岡君の私生活大公開。
    ミクロと仲良しな御手洗がほほえましい。

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著者プロフィール

1948年広島県福山市生まれ。武蔵野美術大学卒。1981年『占星術殺人事件』で衝撃のデビューを果たして以来、『斜め屋敷の犯罪』『異邦の騎士』など50作以上に登場する探偵・御手洗潔シリーズや、『奇想、天を動かす』などの刑事・吉敷竹史シリーズで圧倒的な人気を博す。2008年、日本ミステリー文学大賞を受賞。また「島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」や「本格ミステリー『ベテラン新人』発掘プロジェクト」、台湾にて中国語による「金車・島田荘司推理小説賞」の選考委員を務めるなど、国境を越えた新しい才能の発掘と育成に尽力。日本の本格ミステリーの海外への翻訳や紹介にも積極的に取り組んでいる。

「2023年 『ローズマリーのあまき香り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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