ブラフマンの埋葬

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 990
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  • Amazon.co.jp ・本 (154ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062123426

感想・レビュー・書評

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  •  読み終えた瞬間「わけわかんね〜」と思わず叫んでしまった。
     え?なに?何が書きたかったんだ、これは。

  • 第32回(2004年)泉鏡花文学賞受賞作品。

    2008年5月29日(木)読了。

    2008−53。

  • 小川洋子らしい、ファンタジックな雰囲気と温もりに溢れた作品。

    主人公である「僕」とブラフマンへの愛着が、そしてブラフマンの愛らしさが、幾多の表現を用いて存分に描かれる。
    「僕」がそれを聞きたいと思いながらも全く鳴き声を発することのないブラフマンだが、「僕」が表情や仕草から読み取ったブラフマンの台詞が何度となく登場する。
    その台詞の言葉つきが、何とも絶妙なのである。
    自分も実家で犬を飼っているから、動物が、言葉を交わすことはできなくても、表情や仕草でもって、言葉を発する以上のものを伝えてくることをよく知っている。
    だから、ブラフマンの台詞に表れている「ぼく」への従順さや、時に自信ありげ、誇らしげなところなどは、小さきものらしい可愛らしさがある。

    ブラフマンが、結局何の動物なのか知りたいけれど、最後まで明かされることはない。
    しかし、それがかえって物語のファンタジックな雰囲気を倍増させているようにも思う。

    一方で、これも小川洋子らしいのだけれど、「娘」やレース編み職人など、登場人物に時折、いかにも人間らしい小さな棘というか毒というか、負の部分が見え隠れする。

    ドラマチックな展開があるというわけではないけれど、タイトルがいつか来るクライマックスを予感させるから、残りページが少なくなるにつれて少しずつ緊張してくる。
    特にペットを飼っている人、動物の好きな人にとっては、楽しめる作品なのではないだろうか。

  • 結末はなんとなく予想できたものの胸が痛む。
    ほかの方のレビューでも言ってらっしゃるようにラストにもやもやしてしまう。
    でもそれまでの雰囲気なんかは好きです。
    ブラフマンがとてもいとおしく感じました。

  • 一気に読みました。
    ふわふわしてて、この人のお話は本当に優しい。
    僕の一人称も好きだし、ブラフマンの可愛さはどうしようもなかったです。

  • 動物が苦手なわたしに、「ああ、何て愛しい存在なんだろう」って思わせてくれた作品。人間も、犬もね。ほのぼのとした日常が大切に思えた。…でも正直、ラストはちょっと気に入らない…。

  • 出会いがあれば別れがある。必然としてそれは不意にやってきて心を揺さぶり掻き乱し引裂く。タイトルで結末が見えるので幸せな日々が悲劇へ歩みよっているようだった。存在は空気ではなく偶然なのだ

  • ●なんだかよくわからん。てのが、小川洋子の正しい感想な気がします。あまり繊細な魂を持ち合わせていない私としては、こう言う、淡々と失う痛みを書いた小品を、芯から味わうことはできんのよ。なんとなく、美しさは感じるんですが。 ●で、ブラフマンてムササビなの? 森の妖精・・・←いやそれはモモンガ? そして動物のお医者さんのアレを思い出す自分・・・・・・。

  • はたしてブラフマンは何だったのか?

  • きれいで乾燥した空気

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著者プロフィール

1962年、岡山市生まれ。88年、「揚羽蝶が壊れる時」により海燕新人文学賞、91年、「妊娠カレンダー」により芥川賞を受賞。『博士の愛した数式』で読売文学賞及び本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞、『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。その他の小説作品に『猫を抱いて象と泳ぐ』『琥珀のまたたき』『約束された移動』などがある。

「2023年 『川端康成の話をしようじゃないか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小川洋子の作品

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