グランド・フィナーレ

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062127936

感想・レビュー・書評

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  • いつもの前半。別人が書いたような後半、ドキドキしたが、もうひとつ行って欲しかった。

  • ロリータコンプレックスの話。全体的に地味(というのがこの筆者の持ち味なのかもしれない)な印象だったけど、面白かった。

  • あまりに当たり前の事実に気づけないでいる人達。自分勝手な理由はいくらでもできるんだな。

  • 完成度の高さは感じますが、一種の気味悪さが残るのはなぜでしょう?
    それが作者のねらいだとすれば、構成力に感心します。
    冒頭から登場するピンクのウサギと青い子グマ。
    悉く・恰も・纏る・齎す‥などの難漢字を多様する文章。主人公の“性癖”のおぞましさ。
    あきらめずに読み進めていくと、かすかに希望の光が見えてきますが‥。受け入れがたい“性癖”に焦点を当てながら、しっかりと彼を非難してくれるIという女性を登場させた点は救い。
    この性癖を正当化する作品が今までなかった点に置いて、その斬新さから芥川賞受章なのかもしれませんね。
    ただ文壇でも巷でも注目されている作家だけに、作中にMDMA(合成麻薬)をディティールとして持ってくるのはどうかと‥。特に必要なかった気がします。

  • 2005.6.19. 直木賞をとったし~っと思って、借りた。読みやすいけど、主人公と周りの人々が私には気持ち悪い。ちーちゃんへの愛情は、異常だ。主人公のモノローグがすごく嫌だった。ラストは清々しいが、後々どうなるんだ…?他、州力作は、ナントカ協賛でよくわからん。うん、好きじゃない。

  • なんか気分が暗ーくなる感じの話。
    でも、読み進むのはわりと早かった。

    ストーリーは、ロリコン、クビ、離婚という…。
    最後に上がりかけるんだけど、いまいち読後感の良くない感じでした。

    前半のが面白かった、めずらしい作品。

    オビにもある通り芥川賞受賞作です。
    これ以降の作品も読んでみようかな、とは思わされました。
    (2006.01)

  • ・阿部和重は自分の中でのみ整合性が取れている精神的におかしい人を書くのが上手いと思う。そうやって自分の中の論理ばかり重要視する人間像は、自己愛が強い現代人の姿と大いに重なる。
    ・過剰な自己言及が滑稽で面白い。たまに吹き出す。
    ・ジンジャーマンがいい。ジンジャーマンにまつわるエピソードのおかしさがアクセントになってる。

  • おもしろい。

    特にヨドバシカメラのくだり

  • <table style=\"width:75%;border:0;\" border=\"0\"><tr><td style=\"border:none;\" valign=\"top\" align=\"center\"><a href=\"http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062127938/yorimichikan-22/ref=nosim/\" target=\"_blank\"><img src=\"http://ecx.images-amazon.com/images/I/51BBCPHCPCL._SL160_.jpg\" alt=\"グランド・フィナーレ\" border=\"0\"></a></td><td style=\"padding:0 0.4em;border:0;\" valign=\"top\"><a href=\"http://blog.fc2.com/goods/4062127938/yorimichikan-22\" target=\"_blank\">グランド・フィナーレ</a><br />(2005/02/01)<br />阿部 和重<br /><br /><a href=\"http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062127938/yorimichikan-22/ref=nosim/\" target=\"_blank\">商品詳細を見る</a></td></tr></table>
    <blockquote><p><strong>終わり、それとも始まり……神町を巡る物語。
    「グランドフィナーレ」という名の終わりの始まり。
    毎日出版文化賞、伊藤整賞W受賞作「シンセミア」に続く、
    二人の少女と一人の男を巡る新たなる神町の物語。
    第132回芥川賞受賞作。 </strong></p></blockquote>
    表題作のほか、「馬小屋の乙女」 「新宿ヨドバシカメラ」 「20世紀」

    「神町(じんまち)」がキーワードなのだろう。確かにどの作品にも出てくるので、そうなのだと思うのだが、どんなキーになっているのかと問われると、よく判らない。全体を通して、なにを受け取ればいいのかがよくわからない一冊だったとも言える。
    <blockquote><p>文学が、ようやく阿部和重に追いついた。</p></blockquote>
    と、帯の惹句にあるが、どうやらわたしはまだまだ追いつけそうにない。

  • どうして芥川賞? と思ってしまう、文学性。
    他の作品、というかアメリカの夜やIPのほうが魅力的だったため、あまり好感は持てなかった。
    自らの娘を溺愛している、ついでにロリコン、最後は小学生に芝居を教える、そういったつくりに陳腐な物語性を感じた。

    しかし見落としているかもしれないのは、終末の2ページだ。クリスマスのシーンから、急に芝居の発表日へと飛ぶ、あるいはそのようにみせる描写いたるが、どういった意図をもっているのかが、理解し得なかった。
    ジンジャーマンの役割も、読み取ることが出来なかった。
    何かしてくれているのだろうから、しっかりよもまなくてはな、とおもうのだけれど。
    ちなみにヨドバシカメラは、良かった。

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著者プロフィール

1968年生まれ。1994年「アメリカの夜」で群像新人賞を受賞しデビュー。1997年の『インディビジュアル・プロジェクション』で注目を集める。2004年、大作『シンセミア』で第15回伊藤整文学賞、第58回毎日出版文化賞、2005年『グランド・フィナーレ』で第132回芥川賞受賞。『シンセミア』を始めとした「神町」を舞台とする諸作品には設定上の繋がりや仕掛けがあり、「神町サーガ」を形成する構想となっている。その他の著書に『ニッポニアニッポン』『プラスティック・ソウル』『ミステリアスセッティング』『ABC 阿部和重初期作品集』など。

「2011年 『小説家の饒舌 12のトーク・セッション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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