グランド・フィナーレ

著者 :
  • 講談社
2.89
  • (10)
  • (55)
  • (292)
  • (74)
  • (25)
本棚登録 : 804
感想 : 158
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062127936

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 最近力のある作家さんの本を読もうと思い、初めて阿部さんの作品を手に取る。最初から最後までを、作者に「教えてもらう」作品ではない。前半、全体の分量からすると長めに感じる主人公のパーソナリティー描写の部分で、人物は読者の想像の中で息をし始める。それからあっけなく終わる後半。前半に人々に呼吸が与えられたからこそ、作者からの情報は途切れて(本が終わって)も、彼らは勝手に動き回るのだろう。

  • 2007/02/20購入

  • ずーっとタイトルに惹かれ続けていた本。
    離婚した妻に引き取られた娘と会うために奔走する、ぬいぐるみに話しかける情けないロリコン男の話。

    タイトルと表紙が印象的で、ずーっと気になっていた本。
    なんか読むのもったいないなぁと思っていました。
    しかし、全然面白くない。内容、表現が薄っぺらいし、終わり方も変。
    習ったばかりの難しい言葉を、頑張って使おうとしているような文。
    短編集だけど、テーマに関連も何も無い。これで芥川賞だそうです。
    う〜ん、選考委員の人とは違う世界に生きているようです。

  • 文章に特徴があって、それを味わっているうちに「なんだ、こういう話なのか」と後になって気づく作品でした。 ファンにはこれ以外にいい作品があると言いますが、他者の評価ほど悪くない作品だと思います。

  • ロリコンがばれて妻に離婚されるどーしよーもない父親。別れた娘にもロリコン心を燃やし、異様な執着心を持ち続ける。筋金入りっぽいのに、どーして最後あっさりああ変わるかな??

  • 個性的、独特。笑えないけど笑える。最後はなぜかいい話にまとまってるのはどうして。

  • もやもやもやもや。なんだろうこのもやもやは。ロリコンなの?貫くの?どうなの?後半はめちゃ普通に進んでいって、なんかあれ?で終わる。このもやもやがイイって人もいるのかしら。「表現力」「描写力」はすごいのかもしれんけど、私はストーリーを重視してるんだろうな。読んでいて楽しかったり考えさせられたり切なかったり。それを補うのが表現力。表現力先行だとおもしろくないな。だから芥川賞とはあわないのかな。

  • 阿部和重の芥川賞受賞作品。
    4作品入っていますが、共通して言えるのは、ともに結論にたどり着かないことです。
    読者に読ませる魅力ある作品ではあるのですが、最後に作者が結論を出してくれないので、読み手側としては中途半端に断ち切られた感じが残ります。
    それをどのように受け取るかが、この作品への評価になるでしょう。
    個人的には、ダメでした。

  • 描写は面白いけども、主人公のアレなところを貫くなら貫けばいいじゃないってモヤモヤ。

  • 表現がおもしろい人だ。

全158件中 91 - 100件を表示

著者プロフィール

1968年生まれ。1994年「アメリカの夜」で群像新人賞を受賞しデビュー。1997年の『インディビジュアル・プロジェクション』で注目を集める。2004年、大作『シンセミア』で第15回伊藤整文学賞、第58回毎日出版文化賞、2005年『グランド・フィナーレ』で第132回芥川賞受賞。『シンセミア』を始めとした「神町」を舞台とする諸作品には設定上の繋がりや仕掛けがあり、「神町サーガ」を形成する構想となっている。その他の著書に『ニッポニアニッポン』『プラスティック・ソウル』『ミステリアスセッティング』『ABC 阿部和重初期作品集』など。

「2011年 『小説家の饒舌 12のトーク・セッション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

阿部和重の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×