闇の底

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062135283

感想・レビュー・書評

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  •  幼い頃妹を殺害された長瀬は刑事になった。サンソンと名乗る犯人が、幼児殺害の
    度に過去の幼児事件の犯人を殺害する事件が発生していた。目的は幼児殺害を無くす
    ためのものであるが、徐々に世間にも認知され始めた。
     サンソンの小坂は長瀬の妹を殺した犯人だった。今は妻と愛娘の3人で幸せであるが、
    可愛い娘のために最後には自分を殺害されたように見せかけた。(長瀬に殺させた)
     幼児事件の多い中で実際にありそうな小説である。

  • 犯罪被害者の救われぬ魂

    デビュー作『天使のナイフ』に続き、またしても犯罪被害者の葛藤を描く。憎むべきは人なのか、罪なのか。作者の追い求める答えを一緒に求めたい想いに駆られる。登場人物の視点がいくつも切り替わるが少々多すぎた感あり。刑事である村上の視点は無くても良かったのではないだろうか。

  • 2018/10/6

    うううう、うーん...

    幼女に対する暴行殺人事件が起こると、過去に同罪を行った者が惨殺されるサンソン事件...

    辛い。服役を終えていても戻ってきてほしくないし、許せないと思う。わたしは。

  • このプロットは見事だが、こんな終わり方ありですかねえ。父親は最後まで蚊帳の外?最後の最後でかなり不満が残りました。

  • つらい…あんまり救いのない終わり方、と思った。
    そこは踏みとどまって欲しかった…と思うのはエゴかもしれないし、そうなれる自信はないのだけど。うーむ…難しい問いを投げかけてる作品だった。

  • 有アアア111アアア1あああ

  • 子供が被害者の性犯罪者達が次々殺される事件が起こり、犯人からは死刑執行人サンソンを名乗る犯行声明が送られてくる。
    犯人を追う刑事の中には、過去に妹を性犯罪で亡くした男がおり、事件に対して葛藤があった。
    サンソンは誰なのか、事件は解決するのか。

    伏線のしっかりしたミスリード、まんまとはまり、引っかかりました。
    犯人には驚きましたが、そこはホッとしたところでもありましたが、更なる結末には少し不服。
    タイトル闇の底故仕方の無いことですが、長瀬には真の刑事でいて欲しかった。

    犯罪被害者遺族の気持ちはそれほど複雑なものと、著者からの訴えなのかもしれないと思いました。

    それでも、結果、事件は解決せず、警察は動き続ける訳で、犯罪抑止にはならないのではとも思ってしまいます。

  • 犯人の予想外の結末。でもなんかしっくりこない。

  • 犯人が中盤でわかってしまったこと、最後の部分でサンソンがあっさり尾行をまくことができたこと、最後に(旧)サンソンが殺害される場所がこんなにも警察はわからないものなのか?、など、ちょっと細かい部分のストーリーに納得できない点が幾つかあったのが残念です。ただ、全体的なテーマや展開は面白く、結末もハッピーエンドでもバッドエンドとも言えないもやもやした何とも気持ちのすっきりしない、あまり救いがないものであったことが、逆に良かったです。

  • 天使のナイフより重い。そして暗い。残念だった。結末が。嫌いじゃないが、別の結末がよかった。救いが欲しかった。難しいテーマだと思う。処刑人・サンソン。殺人を肯定することは出来ないが、処刑人の存在で性犯罪が少しでも抑止されれば…と思う親の気持ちも分かる。難しい…実に難しい…。現実にそんな人が現れたら…とつい考えてしまった。

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著者プロフィール

1969年兵庫県生まれ。2005年『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。2016年、『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に刑事・夏目信人シリーズ『刑事のまなざし』『その鏡は嘘をつく』『刑事の約束』、『悪党』『友罪』『神の子』『ラスト・ナイト』など。

「2023年 『最後の祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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