闇の底

著者 :
  • 講談社
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感想 : 105
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  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062135283

感想・レビュー・書評

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  • 2007年読了。

  • まぁ言葉を選ばず言うと、幼女強姦&殺人事件が起こる裏で、かつてそのような犯罪をしたもの達がサンソンと名乗る謎の人物によって殺されていくというお話。
    このサンソンと名乗る人物に対しデスノのキラ的なものを感じた。余談だけど。

    ミステリーと名乗ってるのに展開(サンソンの正体)が読めてしまったのはいただけない。
    最後もあっさりしすぎ。

    ちょっとがっかりです。正直。

  • この作品も良かった。けどなぜか「虚夢」「天使のナイフ」に比べると少し物足りないかなって思った。
    あの結末は私適にはありかなって思った。
    2008.11.18

  • 長瀬の選択。

  • デビュー作【天使のナイフ】が面白かったので
    セカンド作品も読んでみました♪
    これもまたなかなか面白かったですよ。
    展開は途中で読めちゃうけど
    全体的に面白かったです!
    私好みの作家さんです。

  •  精神的にとても厳しい小説である。幼女殺害事件発生のたびに、性犯罪の前歴者が首なし死体となって発見される。連続殺人犯の正体と真の狙いはなにか?断ち切れない幼児性愛者の犯罪、そして救いのない被害者遺族の心の葛藤を描いた社会派ミステリ。江戸川乱歩賞受賞後の第一作。 無くならない幼女殺し事件。読者が気持ちの整理をつけられずにいるうちに、物語は淡々と進んでいってしまう。置き去りにされるようだ。「もし自分が被害者遺族だったらどうする?」答えを出せないままに、物語は終焉にさしかかる。かつて幼い妹を殺された刑事と犯人の対決。刑事が選んだ答えは?彼の長年の苦悩を思うとき、その行動は感情的には理解できる。しかし、理解はできる行為であっても実際に行なわれたとすると、それはそれで引っかかるところがある。この作品の優れたところは、被害者側からの視点のみで描くのではなく、加害者の側からも描いた点である。加害者の心理・精神状態は嫌悪感を伴うが、犯罪の根を断ち切るためには知る必要もあるということか。わかりやすい文章と構成で、被害者、加害者両者の内面を読者に提供し、疑問を呈する。読者の感情と理性は、激しくせめぎ合う。そう、この作品は読者に熟考を促すのである。扱った問題の性格上、読後感は悪いが仕方ないと思う。考えられうる対策のどれもが、どこかにひずみを伴うのだから。このすっきりとしない読後感は、以前見た映画『セブン』を思い出させた。最後に。理性的に書いてきたが、正直なところはやはり感情的になってしまう問題だと思う。激しい感情を理性で抑えることができるものだろうか。救いをなにに求めればよいのだろうか……

  • <span style="color:rgb(255,102,51);">【少女を犠牲者とした痛ましい性犯罪事件が起きるたびに、かつて同様の罪を犯した前歴者が首なし死体となって発見される。身勝手な欲望が産む犯行を殺人で抑止しようとする予告殺人。狂気の劇場型犯罪が日本中を巻き込んだ―。絶対に捕まらない―。運命が導いた、哀しすぎる「完全犯罪」 】</span><BR><BR>
    ある程度読み進めると犯人がうっすらと浮かんでくる。<BR>なのに後半その考えが間違ってる?と思わせる。確認するためちょっと戻って読んでみたりする。<BR>
    「警察には事件の抑止力はない」でも「私刑」はいけない。サンソンがなぜサンソンになったのか。その辺りをもう少し知りたくなった。<BR>
    「自分の中にもサンソンはいる。」長瀬の言葉が読後に響く。


  • 最後の最後まで犯人が分らなかった・・・
    この人の本は、読みやすくて
    数時間で読み終えてしまいましたw

  • 幼女殺人の直後に、同様の前科を持つ男が殺され、
    今後も事件が起きるたびに前科者を殺すという犯行声明が警察やマスコミに届けられる。

    早い段階で展開が読めてしまってちょっと残念。
    でも賛否両論ありそうな結末だが、私は嫌いじゃないな。

    【図書館・初読・6/16読了】

  • 前作の『天使のナイフ』も凄かったけれど、またしてもやられた!ミステリとしてももちろん面白いけれど、それを抜きにしても十分魅力のある作者です。早く三作目を読みたくてしょーがない。こいつが犯人だと読者に思わせて実はこいつが犯人やろ!!ってさらに読者に思わせて真犯人を用意するという周到さには開いた口が塞がらない。って、そうなってしまったにはうちだけ?あとテーマ性。前作は少年犯罪を題材にしており、今回は性犯罪で、共通することは基本的に一緒。これからもそれでいくのかな。性犯罪者を狙った連続殺人事件を追う長瀬は、自身も少年時代に幼い妹を性犯罪により亡くしていたという過去を持っているのに、新たな被害者を出さないように、性犯罪の前歴者たちを守らなければならない。しかも、その犯人を捕まえなくてはならない。そこに生まれる戸惑いは、そのような経験がなくても理解できる。最後は切なかった。

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著者プロフィール

1969年兵庫県生まれ。2005年『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。2016年、『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に刑事・夏目信人シリーズ『刑事のまなざし』『その鏡は嘘をつく』『刑事の約束』、『悪党』『友罪』『神の子』『ラスト・ナイト』など。

「2023年 『最後の祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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