一瞬の風になれ 第二部 -ヨウイ-

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062136051

感想・レビュー・書評

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  • 身近にすごい人がいて、「そうなりたい」という憧れをずーっと抱き続けていられるのはすごいと思う。すごすぎる。ちょっと信じられないくらい。だって、絶対に追いつけないことを知っているんですよ…?どう考えたって、「諦めが肝心」って途中で見切りをつけるとしか考えられない。しかもずっと好きでいて、応援できるんですよ…?嫉妬とか劣等感でぐちゃぐちゃになっちゃわないの?本当?…本当に、すごいな。
    この主人公の素直さ、タフさは、もうそれだけでヒーロー級だと思う。びっくりするほどまっすぐで気持ちいいんだもん。
    そして、連の「理由」。…そうだと思ってた!思ってたけど、直接言ってくれるとは…ううー、ありがとう。(?)

  • 青春だねぇ。

    学生時代、こんなに一生懸命になった事があったっけ?

  • リレーが疾走感があること、駅伝も出てくるが、こちらもTVで放送されているような緊迫感が伝わって来る、丁寧な描写で良かった。健ちゃんが大怪我をし、新二は喪失感に陥っていたが、若菜に駅伝の予選を見に来て欲しいと言われ、行ったのがきっかけで、連と一緒に走ったのが立ち直るようになったと、部員も心強い存在である。連もきちんと参加するようになり、新二は部長となり、皆をまとめ、思いやって接すること、自らの壁を越えようと努力する姿は読んでいて良かった。次巻で健ちゃんの怪我の回復、兄弟の関係が気になり、早く読みたい次第。

  • チームメイト、先輩、後輩、ライバルから先生まで、みんなキャラクターがいきいき描かれているのがいいですね。しかし健ちゃんの怪我で急展開。

  • 『努力したぶん、きっちり結果が出るわけじゃない。だけど、努力しなかったら、まったく結果は出ない。』182

  • 自分は陸上部ではなかったけど、よく分かることが沢山あった。

  • 走ろうと思って走ること

     スポーツする男の子の話が続いて、びっくりしている。
     あさのあつこの「バッテリー」を息子の学校図書館から借りてきてもらって、一気読みしたのはいつだったっけ。
     で、森絵都の「DIVE!」でしょう。
     と、思ったら、あの佐藤多佳子が、これ!
     まあ、順番が本当はどうだったかは知らないけど、自分のなかではこんな風。
     どれも面白い。
     でも本当に、自分がずっと読んできた女性の作家が急に同じようにスポーツものを書いたので、あれあれと思っているわけだ。
     「バッテリー」はもう映画になってしまったし、どうも他のも映像化されるらしい。けっこうマイナーだった3人が急にメジャーになってしまったようで、少し変な気分もある。

     さて、これの話だった。
     サッカーの上手い兄を持つ神谷新二は、同じくサッカーをやっていたが、高校に入って、友人の一ノ瀬連に誘われ、陸上部に入ることになる。
     連は、中学時代、注目をされながら、陸上を止めていて、高校で新二もいっしょなら走る、という。
     新二は、自分がサッカーの才能がなくて止めたのだが、ただ、連の走る姿に魅力を感じ、そして、走ることにはまっていく。
     チームメイトや先生、他校生との関わり等の中で、「走る」ということの面白さが伝ってくる。

     「走る」ことは、体が動くことであること、走るには、「走ろう」という意思がいること、を改めて考えさせられた。
     誰でも「走ってみたい」のだろう。
     

  • ストーリー
    冬のオフシーズンを経て、高校2年生に進級した新二。冬場のフォーム作りが実を結び、スピードは着実に伸びている。天才肌の連も、合宿所から逃げ出した1年目と違い、徐々にたくましくなってきた。新入部員も加わり、新たな布陣で、地区、県、南関東大会へと続く総体予選に挑むことになる。
    新二や連の専門は、100mや200mのようなショートスプリント。中でも、2人がやりがいを感じているのが4継(400mリレー)だ。部長の守屋を中心に、南関東を目指してバトンワークの練習に取り組む新二たち。部の新記録を打ち立てつつ予選に臨むのだが、そこで思わぬアクシデントが……。

    第2部に当たる本書では、人と人の繋がりに重点が置かれている。新二と連の友情、先輩・後輩の信頼関係、新二と谷口若菜の恋愛模様。第1部で個々の人物を丹念に描き、読者に感情移入をうながしているだけに、皆の気持ちが1つになっていく姿は強く胸を打つ。
    特に、一人ひとりがバトンをつなげていく4継の描き方が素晴らしい。自分勝手と思えるほどマイペースな連が見せる、4継への、仲間で闘うことへの執着、意気込み。連のまっすぐな言葉に新二たちがはっとする時、その言葉は読み手の心にもストレートに届くのだ。
    本書は、起承転結でいうところの、承句と転句。さまざまな事件、障害、葛藤を経て、スピードに乗った物語は、第3部のフィナーレへとなだれ込む。(小尾慶一)

  • わたしが春高陸上部だったら、連と新二どちらを好きになるかなあー。やっぱり連かなあ。と、考えながら読んでたのに…
    後半が重い。三部作の宿命でしょうか。
    わたしはこの「転」がなくても充分楽しめたのになあと思いました。でも、これがあるからこそのラストになっていると期待して…!

  • 主人公の走りと一緒で、一歩一歩、ぐいっぐいっと話が進んできたような感じです。
    不意にハッと気づき火が付く恋心、挫折、涙…あぁ、青春時代ってのはこうじゃなきゃと思わせられる中巻でした。この勢いで下巻も突っ走ってしまいそうです。

  • 一巻目と同じく軽い感じで読んでいたのですが、最後に主人公新二の最愛の兄、健ちゃんに降りかかった不幸、そしてその時交わしてしまった言葉の応酬に涙しました。新ちゃん、それは言っちゃいけないよ。でも、そう言ってしまった気持ちはとてもよく分かる。これを乗り越えれば大きく成長できるはず。きっと君ならできる。信じてる。

  • 読むのが苦痛。
    評価が高いし、これから面白くなるのかもと期待をこめて読んでいるが、この第二巻も合わない。
    「マジで」「すっげえ」とか台詞以外の言葉では必要ない。
    これは本当に小説と呼べるのか?高校生が書いた携帯小説なら納得できる。
    作者の文章力の幼稚さに飽き飽きしてくる。
    最後一冊、面白くなるといいなー

  • これが神谷新二の「ヨウイ」
    感動でウルウルくる。
    はやく「ドン」を読みたい!

  • 眩しい。

    きらっきら。



    私にもこんな時期があった。

    部活の仲間が大好きで、練習の中で、試合の中で、成長していく自分たちを感じる至福の瞬間。

    大好きだった。

    あの雰囲気、緊張感、それからキャプテンとしての責任感。



    きらっきらだ。

    自然に泣けた。



    文体が苦手だと書きましたが、

    問題ないです。

    そんなの問題にならないくらい、

    ストーリー性が抜群です。

    もう、抜群。

    最高のストーリー。



    なんだか眩しくて、無性に走りたい。

  • 2014/1/12

  • 相変わらずの読みやすさと、いい意味で誰にでもオススメ出来る「さわやか」路線。なかなか想像できない「四継(4x100mリレー)」のチームワークや空気感が伝わってきて楽しい。

  • 相変わらずの爽快感は読んでいてとても気持ち良いです(´∀`)
    短距離で400mのリレーなんてそりゃ〜書き表わせ無いほど一瞬の出来事だよな。
    でもそこにドラマがあって100分の1秒の世界を競っている。

    陸上競技はよくわからないけど知ってる人が見れば覆せる差とか判ったりするのかな?
    なんて事を考えながら読んでいました。

    青春だわ〜 キュンキュンするわ〜

  • 2巻目読みました。やっぱり会話が多めなので読みやすいから早く読めてすごく良い。でももうちょい恋愛ほしいかな笑。お兄さんの怪我はかなり予想外でびっくりした。3巻ではどうなるのか楽しみだ。主人公がたくさん強くなって成長して自分なんて甘えてるなって気にさせられます。頑張りたい。走るってことに関してだけじゃなくていろんなことに対して考えさせられます。陸上やってみたかったかもって少しおもったり。蓮君も次巻の動きに期待です

  • 走る気持ちが、ストレートに伝わってくる。

  • シリーズ2作目。
    1冊目と同様に高校生の爽やかな青春部活ストーリー。
    主人公に感情移入してしまい、主人公がリレーのタイムを更新して喜んだり、お兄さんの事故に胸を痛めたりするのに一喜一憂してしまった。
    こんなに爽やかで癖がなくて面白い小説は久しぶり。
    つぎが早く読みたい。

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。1989年、「サマータイムで」月刊MOE童話大賞を受賞しデビュー。『イグアナくんのおじゃまな毎日』で98年、産経児童出版文化賞、日本児童文学者協会賞、99年に路傍の石文学賞を受賞。ほかの著書に『しゃべれども しゃべれども』『神様がくれた指』『黄色い目の魚』日本代表リレーチームを描くノンフィクション『夏から夏へ』などがある。http://www009.upp.sonet.ne.jp/umigarasuto/

「2009年 『一瞬の風になれ 第三部 -ドン-』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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