- Amazon.co.jp ・本 (546ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062150736
感想・レビュー・書評
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本文13ページより引用
「その作家が言うには、『結婚とは、一に我慢、二に辛抱、三、四がなくて、五に忍耐』ということらしい」
その台詞を彼から聞いた時の感想は、「そんなのはまだいいではないか」というものだった。
私に言わせれば、結婚とは、一に我慢、二に辛抱、三、四がなくて五にサバイバルだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
実際の本を手に取るとわかると思うのですが、分厚い!中盤にたどり着いた時でさえ最後まで読みきれるのかこれ…とか考えてしまった(笑)
だけどクライマックスに差し掛かるにつれて、グイグイ引き込まれていきました。最後まで読めて良かった! -
システムエンジニアの渡辺は、行方不明になった先輩・五反田正臣の仕事を受け継ぎ、あやしげなプロジェクトにかかわることになる。ゴッシュという会社のシステム変更という単純な作業のはずが・・・。特定のキーワードで検索をした者には、必ず事件が起こる。「播磨崎中学校」「安藤商会」・・過去におこった中学校襲撃事件「播磨崎事件」には、なにか裏があることが明らかになっていく。ゴッシュと事件との関わりは何なのか。
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キザな小説を書くキザな小説家と思っていたのが一変。
情報を管理するシステムが肥大化するとどうなるか、という同時代的な内容で、ラストも納得です。
非日常な状況から物語が始まるので、冒頭から引き込まれました。
正直やや長過ぎて中だるみしている感があるものの、世界のあり方を考えるようなラストに作者の熟考の跡が感じられるので、がんばって読む価値ありです。
あと、キャラクターで物語を進めて行く感じがややマンガ的でとっつきやすい気がします。 -
「魔王」からおよそ50年後。あるワードを検索したら行方不明になったり、自殺させられたり、無実の罪をきせられたりって恐い世界だ。拷問のシーンは読むのが辛かった。それにしても渡辺の奥さんが恐くて強くて男前!映画化されたら誰がやるんだろうな?
チャップリンの「ライムライト」や「モダンタイムス」を観てみたくなった。 -
これは情報というものに対する捉え方や考え方について、考えさせられる作品です。加えて、多少IT関連の知識があった方がテーマの理解はスムーズにできるのかもしれません。
それでも本当に面白かった。 -
「魔王」の続編的な伊坂幸太郎の小説。「魔王」を読んでから読んだほうがいいですよ、絶対。個人的にはかなり面白かった。表面的にはネット社会とか監視社会の話になりますが、大きな意味では”システム”とか”神”、組織のお話かなぁ。主人公の奥さんがとても魅力的。比較的映画化しやすい話な気がするし、演じるならどの女優さんかなぁ。奥田恵梨華とかいとうあいこあたりかなぁ。
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嫁つえぇ…
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この本の為に魔王読み直しちゃった。問題提起の作品としては☆5つにしたいんやけど、小説としてはちょっぴり残念な部分もあったかな。特に終わり部分がね(ーー;) だから、この評価。
読んですぐには感想は言えなかった。考えさせられた。考えろ。考えろ。ってね(笑)
私の中の答えはなんとなく出たので、ちょっぴりスッキリしたかな?
この作品のシステムは今の世の中にも通じている問題提起だと思ったんやけど、タイミングよくカンニングで逮捕事件があったので、余計悲しくなった。
組織の疲弊は罪だよ。
みんな、考えろ。考えろ。考えろ。。。 -
前作にあたる『魔王』を読んだとき、今までの伊坂作品とは違ってなんだかスカッとしないし、むしろモヤモヤとした気分が残って、いまいちだなーと感じていた。
けれど今回のモダン・タイムスを読み、改めて魔王も読み返してみようかと思った。
魔王で感じたモヤモヤが、うまくは言えないけれど今作のいろんなところに少しずつはまっていく感じをうけた。
私が好きな伊坂作品(『ラッシュライフ』、『チルドレン』、『砂漠』、『アヒルと鴨のコインロッカー』など)とは違って、やっぱり読後モヤモヤとしたものは残るけれど、これはこれでいいのかもしれない。
面白い!と万人に勧められる本ではないけれど、「興味があったら読んでみて、そして感想を教えてちょうだい」と後々感想を聞いたり話し合ったりしてみたい本。