法月綸太郎の冒険 (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (452ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062631082

感想・レビュー・書評

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  • 短編集。

    処刑される死刑囚が殺害されたり、会いたい人のために無意味に人が殺されたり、本が重くて扉が開かなかったりする話。

    五十円玉を二十枚千円札と交換する話はまた今度考えてみたい。

  • 噂に名高い「死刑囚パズル」はそこまでハマらなかったけど、「黒衣の家」と「カニバリズム小論」はとても素晴らしかった。ホワイダニットを突き詰めた果ての意外な真相にまんまとやられました。

  • 殺人事件を扱う死刑囚パズルや黒衣の家、カニバリズム小論、緑の扉は危険が好みだが、その他の日常の謎な3作もホワイが解明された時のカタルシスは良かった。カニバリズム小論のオチ、好きだ

  • 短編集です。本というか図書館がらみの作品が多かったです。謎解きよりも、トリビア的な知識が増えていくことを楽しむ作品だと思います。

  • 法月さんの本は、初めて読みました。

    サクサク、テンポよく中々読めず
    時間がかかってしまったのですが
    この方の長編を読んでみたいかな。。。

  • 全編よかったよ。
    20年前に発行されとんですよ、これが。
    そう思うと余計におもしろく読めるね。

    あとがきも、良し。

  • 〈法月綸太郎シリーズ〉第6作(第1短編集)。
    名探偵の第1短編集タイトルはこうでなくてはの、『冒険』である。
    1990年春から92年春までに発表された7つの短編を収録。
    あの三部作と並列にして書かれたものだけに、〈探偵〉の存在について徐々にゆるくなっていく?配列になっているのだろうか。
    あとがきには自作解説あり。これは作品の成り立ちまで窺い知れるので、みなさん書いてもらいたいと思う。

    ■死刑囚パズル(1992.6,7)
    先日twitterのATB短編〈国内編〉で第1位となった傑作。
    死刑執行のその日になぜ死刑囚は殺害されたのかという魅力的な謎、その怒濤の消去法による推理、展開には唸らされる。
    拘置所内でのフーダニットは『Zの悲劇』を思い起こす。

    ■黒衣の家(1990.11)
    著者が19歳の頃書いたというもの。
    この手のアイデアの先例となる作品を著者はひとつも知らなかったそう。
    終盤明らかにされる、手紙を書いた人物があまりにも純なところが哀しいところ。
    プロットは『Yの悲劇』。

    ■カニバリズム小論(1991.9)
    何ともえげつない小論、笑。
    『誰彼』と続けて読むと気づくかもしれないとされる微妙なミスディレクション……わからなかった。

    ■切り裂き魔(1990.4)
    ミステリー小説を中心に本の扉ページなどが切り取られる事件が発生する。
    『クイーン検察局』を意識し、ショート・ショートに近い。
    実体験がベースになっているということで、そのあたりには同情を禁じ得ないところ笑

    ■緑の扉は危険(1991.5)
    密室殺人と、本の寄稿がぴったり噛み合う短編。
    一方でいろいろな作品の二番煎じと語っている。
    この直後、『密室宣言(『名探偵の掟』に所収)/東野圭吾』を読み、面喰ったとのこと笑

    ■土曜日の本(1991.12)
    登場人物の紹介で、だいたいのストーリー展開がわかってしまった。
    五十円玉二十枚の謎はかなり有名。
    ミステリ作家の様々な変名に爆笑。

    ■過ぎにし薔薇は……(1992.7)
    失読症となった女性装丁家。
    複数の図書館で天小口を確認し、借りた本が返されるとき、いわくありげな栞が挟まっている。
    彼女の目的とは一体なんなのか。説得力がある結末。

    総じて、正しく〈ルーツ・オブ・法月綸太郎〉といえる作品。

    ミステリ  :☆☆☆☆☆
    ストーリー :☆☆☆☆
    人物    :☆☆☆☆
    文章    :☆☆☆☆☆

  • なぜ死刑執行当日に死刑囚は殺されたのか「死刑囚パズル」、図書館の蔵書の冒頭を切り裂く犯人「切り裂き魔」、男が恋人の肉を食べた理由とは「カニバリズム小論」など数々の難事件の謎を名探偵・法月綸太郎が解く。謎解きミステリ7編を収録した短編集。

    収録第1篇「死刑囚パズル」は、今一つ相性があわなかった。 最後に謎を解説するシーンで、それまでに明らかにされている部分まで、まわりくどく話し出したので、げんなりしてしまった。
    「カニバリズム小論」は、色んな意味を含めてうわっ! ”図書館シリーズ”の4篇は、ライトでテンポも良く楽しめました。

  • カニバル怖し。

  • 法月 綸太郎 を読んでみようと決めたので、まずは小手調べの短編からと読んだ一冊。

    「死刑囚パズル」「カニバリズム小論」は面白く読めたが、
    後半の図書館シリーズがどうにも合わなかった。

    とりあえず図書館シリーズ以外の長編は、面白く読めそうなのでその辺を順次手を出してみる予定。

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著者プロフィール

1964年島根県松江市生まれ。京都大学法学部卒業。88年『密閉教室』でデビュー。02年「都市伝説パズル」で第55回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。05年『生首に聞いてみろ』が第5回本格ミステリ大賞を受賞し、「このミステリーがすごい! 2005年版」で国内編第1位に選ばれる。2013年『ノックス・マシン』が「このミステリーがすごい! 2014年版」「ミステリが読みたい! 2014年版」で国内編第1位に選ばれる。

「2023年 『赤い部屋異聞』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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