- Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062645973
感想・レビュー・書評
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姉が購入
浅田次郎ってこんな文章を書くのか。
切ない。人も死ぬ。存在すらなくなる。
だが、人間のぬくもりがある小説だ。
私は好きだ。
期待度が低かった(浅田先生すみません)とあって、高得点!
ほろ苦いコーヒーを甘いキャラメルと一緒に頂いた気分になりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
地下鉄は70年ものあいだ、何人も何万人もの人生を運んでいたんだ
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地下鉄が交錯させる過去と現在
切ない大人なファンタジー
構成も面白かった
映画が観たくなったー -
そういえば映画やってたなーと思って何気なくブックオフで買ってみた。
予想外に面白かった。
とまらなくなってどんどん読んでしまった。
読み終わってしばらくしてからたまたまテレビでこれの映画をやってたんだけど、
感想は、「本読んでなかったら絶対ストーリーわからん…」 -
昔の空気のにおいが立ち込めてきそうな、なつかしの東京を描きます。ノスタルジック、浅田次郎の語りがぴか一。メトロに乗っているときにふとこの本を思い返します。
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現在と過去を往来する主人公と彼女。
不思議な体験が何の力によって起こったのか、しばらく考えてました。
主人公は周囲の人たちのことを過去に遡り真実を知り、そして見つめ直すのたが、一方彼女は過去の世界で主人公よりももっと重大なことに気づき、そして自ら過去に遡って対処しようとする。
なんだかせつなかった。
鉄の仮面をつけて生きてきた人の仮面の中の素顔、過去へ遡るという信じられない体験をただただ信じ、気遣う主人公の周りの人々。
登場人物は言えない真実を背負い生きている人が多かったと思う。
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地下鉄がそんなに前からあったとは知らなかったので、これから銀座線使う際には古い個所探してしまうかもしれない。
ストーリーは書かれた時代のせいなのか、色々と現代の風潮とはミスマッチだと感じました。主人公がゲス野郎であることとか、その辺りひっくるめて全部生まれのせいだで片づけてるところとか。
読んでる途中は主人公にイライラしつつも面白く読めたんですが、残った感情はあまりポジティブなものではないですね。
17、8年前に大沢在昌氏の『秋に墓標を』という本を読んだ際に、まだ私には人生経験が足りないので、読むのが早かったなぁと思ったことがあるのですが、今回のことを勘案すると、人生経験を積んだ頃には常識が変わって楽しめなくなる場合もあるので、本との出会いは一期一会って感じがしますね。 -
あまり好きではないタイムスリップものだが、過去・未来を変えるためではなく、父親と向き合うために過去に戻っている点が物語に合っている。ラストでいきなりみち子愛してるってなってて、あまりの唐突感に置いてけぼりになり感動まで行かず。学生時代以来の再読だが、10年以上経った今も読後感が変わっていないのはラストの真次の豹変ぶりに因るところが大きい。真次もみち子も父親、母親も皆なぜこんな行動を取ったのか納得できず、あまり感情移入できなかった。
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家族って難しい。
全体的に薄暗い。
私は自分で、この人の小説が好きなのか嫌いなのかよくわからない。 -
あらすじ
永田町の地下鉄駅の階段を上がると、そこは三十年前の風景。ワンマンな父に反発し自殺した兄が現れた。さらに満州に出征する父を目撃し、また戦後闇市で精力的に商いに励む父に出会う。だが封印された"過去"に行ったため…。思わず涙がこぼれ落ちる感動の浅田ワールド。吉川英治文学新人賞に輝く名作。