火怨 上 北の燿星アテルイ (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (504ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062735285

感想・レビュー・書評

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  • 2014.3.25

  • 奈良~平安時代に朝廷は東北地方に住む蝦夷と呼ばれる人々を獣同等以下として扱っていた。蝦夷の尊厳を賭けて、蝦夷の人々は朝廷に立ち向かった。

    朝廷の権威を示すという大義

    人としての尊厳を守るという大義

    セリフが一々かっこよく、心に響く。とても面白い。

  • 紀広純を倒し、朝廷への反旗を鮮明にした鮮麻呂から蝦夷の指揮を託された阿弖流爲(アテルイ)が、2度の戦いで朝廷を見事に撃破する。
     物語前半は、風の陣烈震編と重なる、広純、大楯を鮮麻呂が謀殺するエピソード。
     阿弖流爲の勇猛さもさることながら、軍師母礼の作戦がすばらしい。下巻では、いよいよ坂上田村麻呂との対決か。

  • 並行して読んでいる風の王国は、津軽蝦夷と渤海国の話ですが、これはさらに100年以上前の8世紀末、陸奥の蝦夷阿弖流為(アテルイ)が主人公。前にNHKでドラマ化していましたが、かなり原作をいじってます。原作のほうがかなり出来がいいです。特にアテルイの軍と朝廷軍の戦いの場面など非常に面白いです。総兵力でははるかに劣っても、局地的に数的・戦略的優位の状況を作り勝利する様は、まさにランチェスター戦略の弱者のとるべき戦略。勉強になります。

  • 第34回(2000年) 吉川英治文学賞受賞
    内容紹介 amazon
    辺境と蔑まれ、それゆえに朝廷の興味から遠ざけられ、平和に暮らしていた陸奥の民。8世紀、黄金を求めて支配せんとする朝廷の大軍に、蝦夷の若きリーダー・阿弖流為は遊撃戦を開始した。北の将たちの熱い思いと民の希望を担って。古代東北の英雄の生涯を空前のスケールで描く、吉川英治文学賞受賞の傑作。

  • (欲しい!/文庫)

  • 歴史小説はあくまでも小説。その視点にブレがないから高橋さんの歴史モノは楽しめるのかも。へんに説教じみた似非歴史家の小説は滑稽。

  • さぁ、下巻だ!

    下巻で年跨ぎになるな。

  • 八世紀の陸奥国と朝廷との闘い。
    この時代のことは、天皇を中心とした歴史しか知らないので、興味深く読み進めることが出来た。

    言葉使いや言い回しが当時の実態を表しているのかは、やや疑問だが、スピードに溢れた展開には十分惹きつけられます!

    歴史的には、坂上田村麻呂により蝦夷が制圧されることは分かっているので、下巻を読むのが少し切ないです!

  • 征夷大将軍の坂上田村麻呂は、阿弖流為を倒した。
    わたしが「阿弖流為」と「坂上田村麻呂」で覚えているのは、この一文のみ。
    学生の時はただ文字を覚えるだけで、実際にどのような戦いだったのかという事を考えたこともありませんでした。

    とても面白くて、あっという間に読んでしまいました。
    兵の数や戦の経験は圧倒的に少なくとも、朝廷軍に立ち向かっていく姿に、とても胸が熱くなりました。
    また、阿弖流為や母礼たちの友情・絆にも熱いものを感じます。

    今度は地図を見ながら、読みたいです。

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著者プロフィール

1947年岩手県生まれ。早稲田大学卒業。83年『写楽殺人事件』で江戸川乱歩賞、87年『北斎殺人事件』で日本推理作家協会賞、92年『緋い記憶』で直木賞、2000年『火怨』で吉川英治文学賞を受賞する。他の著書に『炎立つ』(全5巻)、『天を衝く』(全3巻)などがある。

「2009年 『To Tempt Heaven』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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