- Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062735292
感想・レビュー・書評
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上巻に続いて、
あっという間に最後まで読み終わりました。
最後の場面、男同士の暑い絆に
思わず涙が出てきました。
自分の命を自分のためではなく
蝦夷のために捧げたアテルイ。
敵味方を超えたアテルイと田村麻呂の関係が美しい
男たちの物語です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
田村麻呂の「懐柔工作」がアテルイ&モレの「策略」であったとの説
蝦夷たちの英雄豪傑ぶりが描かれている
「男達」の生き様はかっこよすぎる
791征東将軍・大伴弟麻呂&副将・坂上田村麻呂(朝廷軍10万)
801征東将軍・坂上田村麻呂・・・懐柔工作
802アテルイ・モレ降伏→処刑、田村麻呂・胆沢城築城 -
最後はすごいドラマなのだが、ほとんどは創作だろう。
アテルイやモレ、坂上田村麻呂もいずれも格好良すぎる。
それでもやっぱり感情移入して涙なしには読めない。
でも、本当に名もなき人たちがそれぞれの役割を果たして、
今の日本があるのだろう。誠実に生きることを考えさせられる。 -
面白かったんじゃないか。哀切なラストは余韻が残るし。
にしても、資料があまりない時代。 かなり作者の恣意があるのではないかと疑ってしまう。 ま、どうでもいいけど。
むかし東北に住んでいた人を蝦夷っていったんだぁ。 知らなかった。 -
侵す側からみた歴史があれば、侵される側からの歴史もある。為政者の歴史が正とは限らない。
侵される側の歴史に思い及ぶことができるか否か、その意味は大きい。
今でも世界各地で繰りひろげられる民族自立の動きを、「テロ」と切り捨ててよいか? -
東北、東北地方、岩手などを舞台とした作品です。
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平和な数年が過ぎたが、またしても戦いが始まる。
この間にアテルイは親友で参謀役の母礼(もれ)の妹・佳奈と結婚し、子供ももうけていた。
いよいよ坂上田村麻呂も登場。
天皇の信頼篤い近衛で、若い頃には東北まで行かされることはなかった。
いずれは相手になろうと見込んで、京の都で店を構えている物部の天鈴が、アテルイら主立った若手を京都に招く。
大胆にも敵のお膝元で、田村麻呂にも顔合わせしようというのだ。
互いに好敵手と認め合う田村麻呂とアテルイ。
すぐには戦にはなるまいと知り、これは休戦期間同様と堅固な砦を築く。
和議や分裂といった動きも何度か図られるが…
遷都をめぐって、民の心を一つにするために蝦夷の脅威が語られ、政治的に利用される。
蝦夷は元々は出雲の出で、後に入ってきた朝廷の祖先に追われ、東北へ移ったという由来も。それで追っても当たり前の獣同然と言い伝えられるのだ。
後に副将として田村麻呂が派遣されるが、慎重論に過ぎると役を解かれ、その結果またしても朝廷軍は惨敗。
ついに田村麻呂が全権を握った上での戦いの時が。
対峙する両軍。
予想された戦いが行われず、アテルイの見込みが外れたため、離反する者が出たという噂が立つ。
数年後との戦いで村は焼かれ、土地は荒れる。
闘う意味も知らない子供達に平和な暮らしをさせてやりたいと、アテルイは策を巡らす。
蝦夷の生き残りのために、自ら孤立していくのだ…!
最後にアテルイの意図に気づいた田村麻呂。
重厚な作品でした。 -
各登場人物の心情がしっかりと書かれており、主人公意外にも感情移入できた。例えがいいかわからないけれど、過去大ヒットした少年漫画にもこの作品と同様の熱さがあったと思う。
歴史小説としても、教科書に出てきた自称を逆の目線から描写している点でとても面白く読めた。 -
上巻のレビューを見てちょんまげ!(歴史ギャグ)