- Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062767101
感想・レビュー・書評
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んー。なんともやな。
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「私は奥歯や、わたくし率はぱんぱんで奥歯にとじこめられておる!!」
身体をもった人物「わたし」と自我の「私」、二つが一致している確率「わたくし率」。わたくし率は、なんでどの人間も100%なんか、私はどこにおるのんか、考え出したら止まらない。
私は奥歯、と思ってる私と思ってる私と思ってる以下エンドレスと続く言葉の奔流が、嵐となって捲し立てる。
私が私である不思議、存在の有ると無い、その境界に切り込んだ1冊。 -
137回(2007年上半期)芥川賞候補作。選考にあたったファースト・リーダーたちは驚いたことだろう。何人かは、新しい文学の到来を確信もしたはずだ。破壊的なまでのスピード感に満ちた文体。しかも、それが奇妙な飛躍とネジレを起こし、しばしば停滞もする。その感じは西脇順三郎の詩に幾分か似ているように思う。ただ、妄想独白体の部分は文句なくいいのだが、青木と女が登場する対話場面は日常に回帰してしまうようで残念だ。また、エンディングの「幼女が…」からは不要だ。「一瞬だけのこの世界、思う、それ」で終わるべきだっただろう。
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圧倒される。どぎつい色。現実と繋がるのは痛くて生々しい部分だけ。
けど手段はもっとポップであって欲しかった。手段がポップでなければ伝える誠意がない。マスターベーションすれすれなのにこれが評価される不思議。独特さが突き抜けてるから?ざらざらした棘だらけの不快感。 -
気色の悪い文体に、おかしな表現力。しかしそれが正しいかのごとく進む世界。
これは一体何なのか。 -
川上未映子さんがまくし立てるように喋っていたボクらの時代(TV番組です)そのまんまの超ハイテンションで戸惑いながらも読みましたが、いやー
面白かったですよ。あ、でもこの主人公とはちょっと付き合えないですね、マジ勘弁っす。 -
川上さんの本は以前から気になっていたのでお試し、というつもりで読んでみました。
独特の文体、というより、これ小説家として大丈夫なのかという文章を書かれるのでかなり好みが分かれると思うのですが、内容がとても深いので私は好きです。
一人称小説らしく語り手の主観で一貫されています。
中高生の頃恋のような執着からストーカーまがいのことをしていた私にクライマックスは涙なしでは読めませんでした……胸をえぐられるようだった……
余談ですが、こんなに女として落ちぶれた私の心が共感する小説を書く女性作家とはどのような醜い容姿をしているのだろう、川上さんはこの世のものではないのではないかと思いましたが画像検索すると美人が出てきました。川上さんなんて嫌いだうわあん -
う~ん、前回読んだ「ヘヴン」が良すぎたせいか、読みにくいし特に心惹かれる言葉もなかったですね。ただ、川上先生はあらゆる事柄について深く考えておられるのだなと思いましたね。
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この作品を小説デビュー作で書き上げて、出版社に認めさせた彼女の力量というか度量というか決意は凄まじい。
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会話のとこが、衝撃的。