贖罪の奏鳴曲 (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062776660

感想・レビュー・書評

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  • これは面白かった!
    御子柴礼司シリーズ第一弾!
    いきなり、主人公弁護士の御子柴礼司による死体遺棄からストーリが始まります。
    その主人公のキャラがすごい!
    被告には多額の報酬を要求する一方、裁判では負けない。
    14歳で幼女バラバラ殺人を犯し、少年院に収監され名前を変えて弁護士となる。

    そんな設定の御子柴が3億円保険金殺人事件の弁護を引き受け、事件の真相を明らかにしていくリーガルミステリです。

    御子柴の死体遺棄、さらには、少年院時代の回想が語られる一方、保険金殺人の供述調書から丁寧にその背景を探っていく姿が語られます。
    また、本書の中でも語られる音楽描写

    そして、後半、明かされる事件の真相、真犯人。
    なんとなく、想像していましたが、さらに最後の最後でひとひねりされていて、大好きな展開でした。

    とってもお勧め!!!

  • これです!
    こういうのを読みたかったんです。

    最近、3冊連続で読んだ本がガッカリだったので、ようやく生き返った気持ちになった。
    特に、「名探偵のいけにえ」では、どこのレビューでも傑作!みたいに絶賛が多いので、私のミステリーの読み方が根本的に間違っているような気にさせられてた。(どこが面白いのかさっぱりわからない自分は、ミステリーを読む資格がない…みたいな)

    ここで、気分を変えて、以前「ヒポクラテスの誓い」を読んで面白かったがその後ご無沙汰してた中山七里を選んでみた。この「贖罪の奏鳴曲」はたまたま図書館にあったので借りてみた。

    内容には触れないが、中山七里ってすごい!
    ミステリーっていうか、こういう推理小説が好きなんだよなあ。
    主人公の過去をじっくり描いたことや、犯罪からの更生へピアノがもたらす効果など、物語が単に机上のパズル作品でなく、心に深い余韻を与えてくれたと思う。

    ミステリーは、所詮作り事ではあるけれど、単にトリック、伏線、仕掛けの珍奇さで目立とうとするのではなく、この作品のように、「あ、こんなこと実際にあるかもな」と思わせる状況で、思いもよらない方法で謎を解き、こちらが驚いているところに更にどんでん返しが押し寄せてくる。
    本当に、脱帽です。

    なんで、今まで中山七里を一作品しか読んでなかったんだろう?
    これから、中山作品をたくさん楽しめると思うと、本当にワクワクする。

    • Tomoyukiさん
      こんにちは(^^)
      興奮と喜びが伝わりました!
      私も読んでみます。
      こんにちは(^^)
      興奮と喜びが伝わりました!
      私も読んでみます。
      2024/03/15
    • kamiyajinさん
      Tomoyukiさん
      コメントありがとうございます!
      たくさんの本を読んでますね。
      これから参考にさせてもらいますので、よろしくお願い...
      Tomoyukiさん
      コメントありがとうございます!
      たくさんの本を読んでますね。
      これから参考にさせてもらいますので、よろしくお願いします。
      2024/03/15
  • 誰かが書いてたページの渡瀬さんが出る順番で読んでいます。
    シリーズとしては御子柴先生1作目。
    悪徳弁護士って聞いてたから、証拠でもでっちあげるのかと思ったけど、法廷闘争は意外にもちゃんとしてた。

    いくつか中山七里作品よんだけど、どれもハズレなしですね。

    今回に限っては、なんで幹也が御子柴先生に協力的?だったのか、謎な部分が残りました。
    母親を刑務所から出したくないのであれば、御子柴先生に協力?する必要がなかったのでは?とも思ったりしました。

    わかる人いたら教えてください!

  • 独り言日記メモです、すみません。
    また、ミステリーを読んでしまった
    先日ミステリー読んで、リセットの為に、ほかのジャンル挟もうとしていたのに、、、
    法廷ミステリーって、すごく頭が疲れる、けどめっちゃ楽しい!

    次、またシリーズ読もうかな。

    • yyさん
      なんなん さん

      はじめまして。
      この御子柴シリーズ、昨年末にどっぷりハマっちゃいました。
      全部面白かったです。

      いいね、あり...
      なんなん さん

      はじめまして。
      この御子柴シリーズ、昨年末にどっぷりハマっちゃいました。
      全部面白かったです。

      いいね、ありがとうございます☆彡
      2022/02/02
    • なんなんさん
      yyさん

      はじめまして。
      コメントありがとうございます!
      御子柴シリーズ、他も面白いんですね★
      これは本屋さんいかねば、、、

      まだ積読本...
      yyさん

      はじめまして。
      コメントありがとうございます!
      御子柴シリーズ、他も面白いんですね★
      これは本屋さんいかねば、、、

      まだ積読本あるんですけど、、本屋さん行きたくなります!笑 
      2022/02/03
    • yyさん
      なんなん さん

      お返事ありがとうございます。
      私は図書館派なので、全部 借りて読みました。
      経済を回すためには 購入した方がいいの...
      なんなん さん

      お返事ありがとうございます。
      私は図書館派なので、全部 借りて読みました。
      経済を回すためには 購入した方がいいのかもしれませんね。

      フォローありがとうございます。
      2022/02/03
  • 悪辣弁護士御子柴礼司の法廷ミステリー。
    冒頭,死体遺棄から始まる。御子柴は保険金殺人事件を担当。彼の少年院時代から,贖罪に生きる理由が描かれる。どんでん返しの結末で最後まで気が抜けない。
    ピアノソナタ熱情,さゆりはカエル男の有働

  • まず弁護士が死体遺棄?という驚きから始まり、先が気になり読む手が止まらなかった、、、さすがの展開だ。

    そしてもっと驚いたのは、弁護士資格は過去に犯罪歴があっても問題なく取得できるということ。今までは弁護士という人は、明朗活発なのは勿論、品行方正であるものと信じて疑わなかったので、、この事実にはかなりの衝撃だった。知らない事ってまだまだ色々あるんだな〜。

    ところでこの作品が、実は「カエル男」と繋がっているらしいと後で知った。カエル男は随分前に読破していて詳細は覚えていないのが残念だが。

    また死体遺棄については納得いかない点があるのだが、これも続編に続くとか、、
    ⁈じゃあ、続編も絶対読まなきゃ!と思わせられる。中山七里作品はこういうところがツウっぽくて面白い!

  • なんとなく弁護士関係の小説が読みたくて手にした。御子柴礼司の過去と、その過去を背負いながら更生していきたいという気持ちも読み取れる。最後の推理では驚いきがあり、全く予想できなかった!

  • これはブラックジャック弁護士版じゃないの。好きなんですよ!手塚治虫の中では一番のお気に入り。

    やましい人間に法外な費用を請求して逆転勝訴をもぎ取るダークヒーロー。しかし自身の闇もまた深い。

    本作の主人公、御子柴礼司はまさにB・J!
    本筋のミステリーは一番怪しくない人間が怪しいパターン。作者がそこにこだわったとは思えない。十字架を背負う男が、闇と光のあいだを揺れつつその本心を読者にすら明かすことはない。この勧悪懲悪なストーリーが醍醐味なように思う。
    ただ、そこに光を見ちゃうんだよねー。ついつい。ブラックジャックにも見てしまったし。小1の頃から。コイツは絶対いいヤツなはずって。(上から目線)
    気づけば大人になって、何がいいもんで何が悪いもんなのか線引きの意味のなさに迷うこともあるけれど。その人間の深みが面白さなんだよね。

    タイトルからすると音楽がキーみたいだけど、まだまだその答えを教えてもらえない。
    続編があるようなので期待してGO。
    後日『護られなかった者たちへ』の作者だと知ってなおさら鼻息が荒くなった。そちらも原作を読みたい。
    あー楽しいなぁ読書。

  • 面白かった!
    初の中山七里さん作品。

    いきなり弁護士が死体遺棄!?から始まり、スピード感があるので一気に読み終えた。
    どんでん返しにはある程度予想ができたのもありそこまでの驚きはなかったものの、途中の御子柴弁護士の少年時代の人間ドラマ的なものが私は好きだった。この作品はどちらかというとそこがメインだったのかな?「御子柴礼司」が誕生するまで。シリーズ第一作目だからか。

    ラストがすごくあっさりしていて「あれ?終わっちゃった!?」と物足りなさを感じてしまったが、御子柴弁護士はドストライクだし、シリーズ物との事で他も読んでみたい♪御子柴礼司をもっと知りたい!笑

    重すぎず、でも軽くなくちょうどいい。
    次も楽しみ!

    (ブクログのお陰で読みたい本、読みたい作家さんがどんどん増えて、増えすぎて追いつかずとにかく時間が足りない!
    まだまだ知らない作家さんたくさんいて、好みの作家さんに出会えるのが嬉しすぎる♪面白い本が多すぎる。
    どこか遠くに行って家事も仕事もなーんにもせず、何日間か一日中本読んでいたい…と思う今日この頃笑)

    • はるパパ@ファミコンしようぜさん
      Mayさんこんにちは!突然のコメント失礼します。
      御子柴どストライクですよね〜♩
      思わず感想に共感してしまいました。
      シリーズを追っていくと...
      Mayさんこんにちは!突然のコメント失礼します。
      御子柴どストライクですよね〜♩
      思わず感想に共感してしまいました。
      シリーズを追っていくと残念になる作品もある中で、これはどんどん盛り上がっていきます!(勝手にハードル上げてすみません)
      また感想をお聞かせください♩
      2024/02/19
    • Mayさん
      はるパパさん、コメントありがとうございます^ ^嬉しいです!
      そうなんです。御子柴礼司にハマりました♪ストーリーももちろんですが、何より彼の...
      はるパパさん、コメントありがとうございます^ ^嬉しいです!
      そうなんです。御子柴礼司にハマりました♪ストーリーももちろんですが、何より彼の事をもっと知りたくなりました笑
      シリーズどんどん盛り上がっていくんですね!嬉しい知らせです♪ありがとうございます!
      次も楽しみに読んでみます^ ^
      2024/02/19
  • 事前情報を得ないまま読み進め、この弁護士は悪なのか正義なのか…。
    最初の印象は前者でしたが、悪者然の中に見え隠れする人間味に没入しました。
    ストーリーもいい意味で期待を裏切り、2作目以降読むのが楽しみです。

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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