贖罪の奏鳴曲 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062776660

感想・レビュー・書評

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  • なんだか読んだことあるような気がして・・・
    犯人はこの人だろうなって思いながら読んで・・・

    最後の展開には手に汗握り、一気読み。
    「なんと、そうだったのか!!!」と思い、やはり読んだことなかったのかと思いながら、ブクログに登録しようとしたら・・・・

    やっぱり前に読んでいる!!!

    私の脳みそはどうなっているのか・・・・

  • ・序盤で物語の背景・前提条件をインプットしてしまったらあとは中山七里のてのひらの上、先が気になりすぎて一気読み

    ・序盤の死体遺棄シーンから刑事vs御子柴弁護士、少年院での回想シーン、終盤怒涛の裁判シーンからの真相解明シーンまで、ストーリー展開が綺麗

    ・壮絶な家庭環境や障害など、人が触れたがらない部分を克明に描くのが得意な印象。(改めて、個人的にはポップでハッピーエンドのミステリーの方が好きではある)

    ・本作も主人公の感性に共感はできない(例:殺人、ピアノに感情を揺さぶられるなど)が、だからこそ物語の展開を第三者視点で追うことができ純粋に楽しめる

    ・タイトルは深いし、どんでん返し(無罪を勝ち取る→本当は息子が犯人→本当は妻と工場の従業員が犯人の流れ)は綺麗

    ・ただやっぱりハッピーエンドを求めてしまう!!笑 御子柴を刺した女、息子、その母、誰も幸せにならない展開でさすがに読後感はよくないな、、、考えさせられる、それに尽きる。読んでる最中の熱中度100、読後感30ってかんじ。護られなかった者たちへ同様

  • 読んだあと、全力で集中してたからか思わず長い息を吐いた。
    御子柴弁護士の人間性にはまだまだ隠されたところがあり、彼自身も分かってない気持ち感情はあるんじゃないかとおもった。
    犯罪を起こそうと思うことで閉じ込めた感情もあると思った。
    どんでん返しがチョコレート好きです

  • 法廷ミステリーシリーズものとは知ってたけど、冒頭から『この展開でどうシリーズ化するのか』と掴まれて、そのまま一気読み!
    文庫は裏表紙に余計なことが書いてあるから書店でカバーをつけて読むに限るね。だからこそ実は刑事のコンビがシリーズの主人公なんじゃないかと疑いながら読むことが出来た笑 多分そう読んだのはおれくらいじゃないかと思ったけど、文庫解説を読むと事前執筆してる別作品に出ているとか。。。
    コンビ組んで1年っていうくだりに違和感あると思ったよ。。。

    シリーズまだ3冊残ってるけど、そのあと読まなきゃいけない本が増えてしまった笑

  • 御子柴礼司は、切れ者の弁護士だった。
    お金をぼったくる弁護士でありながら、
    国選弁護士も引き受ける。
    金のためだけではなく、違う目的を持っていた。

    それは、14歳の時に、5歳の少女を殺し、バラバラにして、
    郵便ポストの上に生首を置いたりして、死刑配達人だったのだ。
    「誰でもよかった。殺したかった。」という。
    ある事件を思い出させるようなシチュエーションである。

    その殺人犯は、医療少年院を過ごし、そして弁護士になったのだ。
    名前も 園部信一郎から、御子柴礼司という名前に変えて。
    弁護士には、品格、人格の試験がない。試験に受かればいい。
    この指摘は、まさにこの間たくさんの弁護士に会ってきたが、
    まさに、品格や人格にも劣るような弁護士がいることだった。
    お金目当ての金儲け主義の弁護士は、掃いて捨てるほどいる。

    この御子柴礼司が、保険金目当ての殺人事件として扱われている
    木材工場の経営者の妻を弁護しようとする。
    トラックから、材料が落ちてきて、経営者が怪我をする。
    人工呼吸器をつけざるを得ないほどの重病人だった。
    母親は、人工呼吸器をストップさせたことから、疑われ、
    さらには、事故の起こる10日前に、3億円の掛け捨て保険を
    かけていたのだった。
    また、息子は重度の障害者で、片腕しか動かせないが
    それを駆使して、工場のオートメ化をしていた。
    経営が苦しい上に、月に10万円を超える掛け捨てが、
    大きな問題となり、殺人の判決を 高等裁判所で決定され
    最高裁で、争われることとなった。

    古手川刑事を教える立場のベテランの渡瀬刑事。
    御子柴からは、ドーベルマンと言われる。
    要注意な人物で、徐々に 御子柴礼司の素性を明らかにしていく。

    御子柴礼司の転機を迎えてのが 医療少年院で
    ベートーヴェンのピアノ曲の奏鳴曲を聞くことで、
    身体の大きな地殻変動が起こった。
    このシーンが、実に 中山七里 らしい筆運び。

    この悪徳弁護士のシリーズは 面白そうだ。 

  • 御子柴礼司は被告に多額の報酬を要求する悪辣弁護士。彼は十四歳の時、幼女バラバラ殺人を犯し少年院に収監されるが、名前を変え弁護士となった。三億円の保険金殺人事件を担当する御子柴は、過去を強請屋のライターに知られる。彼の死体を遺棄した御子柴には、鉄壁のアリバイがあった。驚愕の逆転法廷劇!

  •  すごく不自然なのだけれど、面白いのだから仕方ない

  • 他作品で登場していて、いけ好かない人だなという印象があっただけに御子柴弁護士の過去、弁護士になった理由にホロり。渡瀬警部古手川刑事のこの2人が大好きですが、御子柴弁護士も目が離せないキャラに。(単純)
    ※連続殺人鬼カエル男→贖罪の奏鳴曲の順番で読むのがオススメです。

  • 御子柴シリーズの第一作。最後の二転三転が息をつかせない迫力。主人公が単純な正義の味方でないのも面白い。

  • オーディブルで。相変わらずまさかの展開。
    少年Aのような話もあるが、更生したのならまだ救いがある。

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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