浜村渚の計算ノート 5さつめ 鳴くよウグイス、平面上 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062777766

感想・レビュー・書評

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  • ドクター・ピタゴラスの死から始まって、敵である黒い三角定規のメンバーがすっかり入れ替わってしまった感じ。このシリーズも第2ステージに入りましたね。
    今回は鳩の巣原理が面白かった。すごく簡単で当たり前な原理だけど、すごく奥が深い。勉強になりました。

  • 子どもの本棚から借用。

    以下ネタバレ注意。
    軽い読み物ですが、
    京都の町をXY平面に見立てて事件のあった場所をトレースしていくと2次関数になっているなんて
    なかなか面白いじゃないですか。
    また、数学の定理をつかって、数学の問題でなく、事件の謎解きをしていくっていうのは楽しいです。

    数学も好きだけど謎解きも大好きって子には超うけかもね。

    2014.04.30

  •  『2014年 4月 9日 第3刷 発行』版、読了。


     シリーズ6冊目にあたる本作は連作短編の構成でした。前巻でドクター・ピタゴラスについて思わぬ展開がありまして、それをふまえての新たな状況が待っている…的なことはそんなになく、読了してみれば「いつもの」展開的でした。

     とはいえ、本作ではキューティー・オイラーさんの思わぬ展開があったりで、それもまた驚きましたが。

     驚いたといえば、本作の最後のエピソードにあたる修学旅行編では、渚の友人の二人が初登場。テンション高いな!wwww

     そして巻末のあとがきにもありましたが、この浜村渚シリーズはまだまだ続きそうな気配。長編の準備もあるようで、それが次巻かどうかは楽しみなところでした。

     それにしても…前巻から、敵側にあたる黒い三角定規の展開がめまぐるしいなあ、と感じました。

     また、あとがきのあとには『数学ガール』シリーズの著者、結城浩さんの解説が収録されております☆

  • ディリクレの鳩の巣原理、ギュルタン、座標。
    C0193
    蔵書、電子書籍

  • キュティー・オイラーどうなるんだろう。好きなキャラなんだよな。

  • ディリクレの鳩の巣原理ってすごい

  • トップが変わってしまった組織。
    それはいままでのように、ならなくなった組織。

    連続短編4つ分ですが、ひとつ組織と関係ないもの。
    以外3つは関係があり、新しいトップの元、なので
    何だかいままでのような牧歌的なというか
    ほのぼの終了、ではなくなってしまいました。
    ギャップがある状態に、最後が引き締まったような?

    刑事さんがなぜに班に入っているのか
    ようやく謎が解けました。
    なるほど納得! な過去でしたが、これは辛いというか
    きれいさっぱり心の隙に浸透されてしまってました。
    人と争わなくていい、というのは
    何も考えない、というのと同義語です。

    その次は、数学教師。
    落ちには、そうか…という気持ちです。
    所詮どれだけ望まれても、決めるのは上。
    むしろ権力者?
    自分のせいでこうなった、というのを
    きちんと理解できるだけでも良かったかと。

    そしてまったく組織と関係ない話。
    操られているように思えても
    カーナビは偉大です(笑)

    最後4話目…。
    読んでいる分には滑稽で面白い警視ですが
    本当にいたら、いらっとするかと。
    鼻で笑いそうな気もしますが…w
    そしてこの話も、新しい組織の考え方は
    『テロ』という表示が相応しい感じになってきました。
    緊迫も出てきましたし…どうなるのでしょう?

  • 140803

  • 相変わらずのトンデモ設定に、出てくるキャラも現実離れしていますが、数学部分は面白いし、渚ちゃんは可愛いです。

    武藤さんの過去は案外あっさり出てきましたね。
    もっと事件に絡んだ形で少しずつ明らかになるのかと思ったのですが。

    渚ちゃんの友だちのスミレと亜季の会話も面白い。
    女子中学生くらいの、妙にテンションが高い感じと内容のわからなさ(話についていけなさ)加減がうまく出てると思います。
    青空エクスカリバーって、何でその略称にしたんだ…狙ってるの?(苦笑)

    キューティー・オイラーの退場には吃驚でしたが、今回のあとがきを読むと、もともとの構想だったのでしょうかね。
    まぁ、また何らかの形で絡んでくるのは間違いないでしょうけれども。
    そのうち、渚、武藤、キューティー・オイラーの三角関係とかになったりしないかしら(私好みの展開)。
    そんな感じにこれからもシリーズが続いてくれれば、いいなと思います。
    …とは言っても、私がこのシリーズに望む一番はストーリーよりも数学が面白く、わかりやすく解説されてることですけど(苦笑)。

  • 浜村渚の計算ノート、第6弾。
    未だに面白さは健在。物語的にも、数学の魅力的にもね。
    私は完全文系人間なので、読んでて全く理解できない箇所もあるけど、「数学ってすごい!」と思わせる箇所もあって、読んでいて楽しいのがこの本の魅力だね。
    そして、何よりこのシリーズで一番好きなのは、渚の数学愛あふれる説教の場面。これはやばいね。泣きそうになりますよ。

    メランコリア星人デューラー編
    ・「ホントに綺麗な正式な魔方陣は、nマスの中に1からnまでの数字を一つずつ入れるっていう決まりになっている」という図表をみて、とても感心した。
    縦、横、ナナメをどれを足しても15になる。これはすごい。「魔方陣」という名称は、魔法みたいにすごいからつけられたのかな?
    ・小顔マッサージをして武藤さんに返答を期待する渚が可愛すぎるだろ・・・。

    ぽっぽ・ザ・ディリクレ編
    ・鳩の巣原理「n個の鳩の巣があって、m羽の鳩がいて、mがnより多かったら、少なくとも1つの巣には、鳩が2羽以上入らなければならない」というのは、ふーんと思ったが、この原理の応用は難しくてついていけそうにない。
    ただ、数学がキレイで奥深いことだけは分かる。
    ・泉川が黒い三角定規に加入したいと、先生にメールを送ったとき、先生がすぐに「それは考え直せ」と送ったのが先生の人の好さを表している。
    ・渚が「鳩の巣原理です!」と声をあげ、「鳩の巣原理は、『鳩の数より鳩の巣が少なくても、外に追い出される鳩がいてはいけない』っていうことを前提にした原理なんです」と説明したのは、思わず「なるほど」と声に出してしまった。
    確かに渚の言う通りだ。ディリクレが、鳩の巣が足りなくても鳩を追い出すことなんか初めから考えてない、として、今中を迎え入れる説得につなげる。数学のごとく、論理的で美しい。
    最後に今中が改心するのは出来すぎていると思ったけれど、渚の数学愛が人の心を動かす様を見れて感激だよ。

    パップス・ギュルダン荘編
    ・回転する図形の面積×図形の重心が一回転した距離で体積を出せるというのは面白い。というか、よくこんなこと考え付くよね数学者は。

    京都で修学旅行、二次関数編
    ・渚がカンノくんを諦めると。そして「渚がホントに好きなのは・・・」って!これ期待していいんじゃないですか武藤さん!!! 歳は離れているけどお似合いっすよ!!


    てか解説の人自分の本の宣伝するなよww

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著者プロフィール

1980年千葉県生まれ。2009年『浜村渚の計算ノート』で第三回講談社birth小説部門を受賞しデビュー。「ブタカン」「西川麻子」「猫河原家の人びと」などシリーズ多数。2019年刊行の『むかしむかしあるところに、死体がありました。』が各ミステリーランキングや書店年間ランキングにランクインし、本屋大賞にもノミネートされた。

「2023年 『あかがみんは脱出できない(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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