悩む力 (集英社新書 444C)

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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087204445

感想・レビュー・書評

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  • 私は、生きるとは何かとか、確かに結論は出なくて、でも何故か考えてしまうもので

    いきついた先は、今の私は知らないけれど
    先の私はきっと知ることができる
    と思う。

    こういう悩みって、他の人には言い難く、でも、かなり悶々と悩んでしまうもので
    私だけではないのだと、嬉しくもあり、少しだけ残念だった。

    夏目漱石読んでみたいな。心、それから、タイトルは知っているけれど、まともに読んだことなかった。

    時々、すごい睡魔に襲われるけど、繰り返し読める本かなぁと。図書館で何度か借りることになるやも。

    でも、結局、悩む力ってなんだったんだろ。
    読解力のない私。

  • ところどころ共感するものがありました。漱石とウェーバー読みたいですね。

  • 著者の夏目漱石愛がよく伝わってくる。悩んでばかりいると老け込んでしまう印象だけど、逆に若々しくあれるっていうのは、言われてみるとそんな気もする、なかなか斬新な切り口ですね。最終章の、自身の考える未来への企ては蛇足だった気もしますが、そもそも正解のない、自身にとっての意思表明文なので、細かいことを言っちゃダメなんですよね。自分は結構悩み多き者だと思っているんですが、まだまだ足りないのかもっていう、振り返りのきっかけになりました。

  • 「私」「金」「青春」「愛」といった悩みのテーマごとに、漱石とウェーバーの著書と著者自身の経験を元に、著者の考えがつらつらと書かれている。哲学の言葉や漱石とマックスウェーバーの著書が分からないためか、理解できない箇所やピンとこない箇所がちらほら。けれど、文章自体は読みやすいと思う。タイトルと内容の噛みあわなさは他のレビューにも書かれているとおりだと思う。

    内容は共感できるところもあればできないところも、論理の飛躍に感じるところもある。
    第五章 「信じる者」は救われるか
    第七章 「変わらぬ愛」はあるか
    がなるほどと思えた。

    ーーー
    p101 第五章
    近代以前は、人が何を信じ、ものごとの意味をどう獲得するかという問題は、「信仰」によって覆い隠されていたとも言えます。そして、信仰の覆いがはずされ、「個人」にすべての判断が託されてしまった近代以降、解決しがたい苦しみがはじまったと言えます。

    p146 第七章
    愛とは、そのときどきの相互の問いかけに応えていこうとする意欲のことです。愛のありようは変わります。幸せになることが愛の目的ではありません。

  • 前半部分の夏目漱石などの話しはピンとこなかったが徐々に確信部分の生きること、悩むことに話が及び集中できた。
    死なない方法として人とのコミュニケーションを上げていて共感を覚えた。

  • あとがきにグッときた。

  • 諦めないで悩み続けると、それを力に変えることができる、というような内容。
    ような、とついているのは、具体的に方法があるわけではなくエッセイのような内容だった。

  • 現代人の悩みを「夏目漱石」「マックス・ウェーバー」の著書を引用・参考しながら探っていく内容で、著者の思想・哲学が多く記述されている。アイデンティティや働く意味、愛など馴染みやすいテーマを取り扱っているので読みやすかった。「夏目漱石」「マックス・ウェーバー」の著書を多く読んだことがある人ならば、尚更理解しやすいと思われる。しかし、タイトルとなっている「悩む力」については、それがどういうものなのか、どのように身に付けたら良いのか、それを習得することによってどんな効果があるのかなどの記述はあまり見られなかったので、タイトルに惹かれて購入された方はがっかりされるかもしれない。

  • 問いかけてくる。
    考えはじめるきっかけとなる。

    著者の考えに全く同意するわけではないが、新たな視点や考えるきっかけを得ることができたことに満足している。

    哲学的視点からのスピリチュアルは、このように見えたりもするのだというのも興味深かった(「スピリチュアル」をどう定義するかにもよるとも思うが)。

    最終章がオチになっているようにもとれる。
    著者のことはほとんど知らないので、実現しているかどうかも知らないのだが、それでも楽しめた。

  • 読み2回目。 1回目の内容はとうに忘れ「悩みぬいて強くなれ」的な内容だったと思っていた。 わずかにそれは合っていたけれど、 悩み力強化、結論をだす 的な内容からはすこしはずれ、世の中はこういうものだ 的な解説で、それを夏目漱石の達観から分析するような内容。 しかし漱石の時代とは取り巻く社会状況が大きく異なってきているので、同じ価値観では付き合えないことも筆者は説いている。
    お金とは、知とは(知識⇒知恵⇒知性の違い)、愛とは、宗教とは自分の弱いところで頼りたい気持ちの表れ、仕事とは自分の存在を認めてもらう行為、人とのつながりとは、死とは、老い とはなどのテーマで それを理解し付き合ってゆく方法を説いている
    つまるところ、悩むよりは理解してうまく付き合ってゆくものだと。 最後に人は老いて死に至るが、人はやはり死がもっとも恐れている。 それまでに悩みぬいて突き抜けて死をも恐れなく境地に至ることが筆者の目指しているところらしい。
    孫正義の言葉を思い出した。 脳みそがちぎれるまで考えろ!
    これも突き抜ければ怖いものが無くなってくる ということを説いているように感じる。

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著者プロフィール

1950年熊本県生まれ。東京大学名誉教授。専攻は政治学、政治思想史。主な著書に『マックス・ウェーバーと近代』『オリエンタリズムの彼方へ―近代文化批判』(以上岩波現代文庫)『ナショナリズム』(岩波書店)『東北アジア共同の家をめざして』(平凡社)『増補版 日朝関係の克服』『姜尚中の政治学入門』『漱石のことば』(以上集英社新書)『在日』(集英社文庫)『愛国の作法』(朝日新書)など。

「2017年 『Doing History』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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