忘れじの外国人レスラー伝 (集英社新書)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087211443

作品紹介・あらすじ

カール・ゴッチ、ザ・デストロイヤー、アンドレ・ザ・ジャイアント、ビル・ロビンソン、ダイナマイト・キッド、テリー・ゴーディ、スティーブ・ウィリアムス、バンバン・ビガロ、ビッグバン・ベイダー、ロード・ウォリアー・ホーク――。
昭和から平成の前半にかけて活躍し、今はもう永遠にリング上での姿を見ることが叶わない伝説の外国人レスラー10人。
本書は今だから明かせるオフ・ザ・リングでの取材秘話を交え、彼らの黄金時代はもちろんのこと、知られざる晩年、最期までの「光と影」を綴る。

◆目次◆
第1章 “神様"カール・ゴッチ
第2章 “白覆面の魔王"ザ・デストロイヤー
第3章 “大巨人"アンドレ・ザ・ジャイアント
第4章 “人間風車"ビル・ロビンソン
第5章 “爆弾小僧"ダイナマイト・キッド
第6章 “人間魚雷"テリー・ゴーディ
第7章 “殺人医師"スティーブ・ウィリアムス
第8章 “入れ墨モンスター"バンバン・ビガロ
第9章 “皇帝戦士"ビッグバン・ベイダー
第10章 “暴走戦士"ロード・ウォリアー・ホーク

◆著者略歴◆
斎藤文彦(さいとう ふみひこ)
1962年、東京都杉並区生まれ。プロレスライター、コラムニスト、大学講師。
オーガスバーグ大学教養学部卒業、早稲田大学大学院スポーツ科学学術院スポーツ科学研究科修了、筑波大学大学院人間総合科学研究科体育科学専攻博士後期課程満期。
在米中の1981年より『プロレス』誌の海外特派員をつとめ、『週刊プロレス』創刊時より同誌記者として活動。
海外リポート、インタビュー、巻頭特集などを担当した。著書は『プロレス入門』『昭和プロレス正史 上下巻』ほか多数。

感想・レビュー・書評

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  • 斎藤文彦による日本でも活躍した外国人レスラーの一冊。

    全て故人なので20世紀に活躍したレスラーが対象なのは当然ながら、自分はリアルタイムに見てた選手が多く、レスラーとして活躍してた時代と晩年とのギャップに、涙を誘われれた。

  • フミ・サイトーこと、斎藤文彦の
    新刊ノンフィクション。新書でリリースされるプロレス
    本、というのは最近ではあまり無かった気がする。書店
    で見掛けたのではなく、Amazonのリコメンドで購入。

    登場するのは10人のガイジンプロレスラー。羅列すると、
    “神様”カール・ゴッチ、“白覆面の魔王”ザ・デストロ
    イヤー、“大巨人”アンドレ・ザ・ジャイアント、“人間
    風車”ビル・ロビンソン、“爆弾小僧”ダイナマイト・キ
    ッド、“人間魚雷”テリー・ゴディ、“殺人医師”スティ
    ーブ・ウィリアムス、“刺青獣”クラッシャー・バンバン
    ・ビガロ、“皇帝戦士”ビッグバン・ベイダー、“暴走戦
    士”ホーク・ウォリアー。10人の共通項は「故人である」
    ということ。

    この10人にはそれぞれ大いなる思い入れがある。である
    からこそ、淡々と描かれる各人の「終わりと始まり」は、
    びっくりするくらいスッとコチラに入ってくる。彼らが
    リングで闘う姿は今も鮮明。フミさんが書いている通り、
    ファンが思いを馳せているウチはずっと彼らは生きてい
    る、と僕も思う。

    極めて冷静な文体だが、行間から滲み出る愛情を誰もが
    感じる筈。プロレスとかそういうのは関係無く、フミ・
    サイトーのような文章は僕の理想。こういう文章を書け
    る人になりたいなぁ・・・。

  • 著者のプロレスエッセイは何作か読んだことがあるが久々に読んだのが今作。

    誰をとっても日本のプロレスシーンから切っても切り離せないレスラーを取り上げてはいるが、著者の好みや距離感の近しいレスラーほど、無味乾燥な描写よりペーソス漂う著者独特の文章が増えていて読み応えがある。

    鬼籍に入ったレスラーのみを取り上げているせいもあるだろうけれど、ここに挙げられたレスラー以外を見渡しても、現役を全うした後に余生を幸福に過ごしたレスラーのなんと少ないことか。
    それだけ(精神的にも肉体的にも)過酷な職業だと言えるのかも知れない。

  • 昭和の時代から変わらぬフミ斎藤テイスト。なんの暴露もなく、新事実もなく、ただ、多くの人が知らない在りし日の名レスラーのプライベートを、気になるリングを降りてからも含めて紹介してくれている。愛情溢れる素敵な本だと思う。

  • 重版

  • ふむ

  • 斎藤さんの文章は、自分が中学か高校時代のどっぷりプロレスにハマっていた時、週プロの記事を読んでて好きだった。なんか、おしゃれでアメリカの雰囲気が漂ってて、憧れていた。
    読んでてあの頃のスーパースター達が皆、早死にしている事にショックを受けつつ、彼らのプライベートが知れて興味深かった!

  • みんな大好きだった外人レスラーたち。
    彼らの生き様をコンパクトに把握できた。

  • 登場するレスラーだけで感涙。内容より?そちらに満足!

  • まず初めにことわっておくと、私はプロレスないし格闘技には全く興味がなかったし、ちゃんと観たこともない。
    強いて挙げれば『キン肉マン』は好きではあるが、それはプロレスが好きというのとは違うしプロレス的表現やエピソードには実はピンと来ていない。

    ただ何となく、知らない事を読んでみようと思い手に取ったのが本書。


    結論から言えばものすごく良かった。

    おおよそ60〜80年代くらいまでに活躍をした、10名の外国人レスラーについて人柄・内面性をメインに、丁寧にさらっている人物伝集。

    大抵の人物がパッと大きく華やかに開くが、やがて注目が離れては静かに散っていく生涯を送っており、また、えてしてその素顔というのが「レスラー」というイメージからは少し違った、豪放でありつつもどことなく素朴で繊細な、好もしい人達ばかりである。

    職業の性質的には’アイドル’に近いのだろうか。

    現代のようにSNSで私生活をオープンにしてきてはいないので、ミステリアスな部分や計り知れない部分が多々あり、その分、著者だけが知ることが出来た・過ごす事が出来た彼らの’素’の描写には血が通っている。息遣いのような、温もりを感じることができる。だからこそ、読んでいて心が揺さぶられるのだと思う。

    この点、いまはSNSでリアルタイムに’今’を発信することは可能だが、そこに’生きている感’を見出すことは案外難しいのではなかろうか。

    私は確かに、10名のレスラーの魂のバトンを受け取った。

    使われている肖像写真も、良いものばかりだと思う。

    個人的にはアンドレ・ザ・ジャイアントとバンバン・ビガロが好き。



    1刷
    2021.7.9

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著者プロフィール

1962年1月1日、東京都杉並区生まれ。オーガスバーグ大学教養学部卒業。スポーツライター。コラムニスト。専修大学、帝塚山学院大学、大正大学で非常勤講師として教壇に立つ。在米中からプロレス記者として活動。プロレスライター歴27年。主な著書は『テイキング・バンプ』『デケード』『シーズンズ・グリーティングス』『レジェンド100』(以上、ベースボール・マガジン社)、『プロレス大事典』(小学館)、『ボーイズはボーイズ』(梅里書房)、『スポーツで楽しむアメリカ英語』(岩波書店)など。

「2008年 『みんなのプロレス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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