- Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087450897
作品紹介・あらすじ
左遷中の神谷警部補に、連続殺人事件の外部捜査の指令が届く。神奈川県警の捜査ミスを追うチームが組織され、特命の検証捜査を開始。執念の追跡の果てに、驚愕の真相が!(解説/田口俊樹)
感想・レビュー・書評
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読みやすく、割とすんなり読めるのですが、続きを読むことを考えると続きが長いなぁ…と思いました。続きに期待したいです。
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警察のよくあるある小説。国民を守るより自分たちの組織に忠実である警察の問題点が喝破されている。警視庁に勤務してたが、ある事件を契機として伊豆大島に飛ばされた刑事が主人公。暇をかこつなか、ある日突然の辞令、目的も不明ななか、全国から集められたメンバーとともに、警察庁の特殊班に組み込まれる。神奈川県警で扱っていたある事件が冤罪の可能性があり、この被疑者と主人公は過去の事件で接点がある。特殊班のチームとの葛藤、過去の警視庁での縦のつながりが展開していくなか、二つの事件は繋がるのか、真犯人は誰か、の謎解きが進行し、読者は読みながら真相にたどりつく。極めて常識的な展開であり、読みやすいが、扱う闇は晴れない。
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島流しに遭った左遷刑事を始め、訳ありの警察官達が全国各地から集められ、警察内部調査を行う特殊チームを編成。
警備部や監察でまとめられそうなところを、あえて異例の寄せ集めチームというのがにくい。
堂場氏の作品に共通する点は、人間の二面性が非常に多く感じる。
救われる気もするし、やはりという悲しみも含む。
著者がブン屋の社会部上がりというのも納得できる臨場感でした。 -
神奈川県警が犯した違法捜査を検証するために、全国から集められた訳ありの刑事たち。堂場瞬一が得意とする一匹狼的な主人公の発言・行動に少しいらっとするが、反発していたメンバーがいつの間にか一致団結して、冤罪事件の真犯人を突き止めてしまう。特捜ものなのだろうけど、集められた動機もイマイチ、メインとなる登場人物の人間性も好きになれず、犯人へのアプローチも少し雑で、あんまり面白いとは思えなかった。
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頭から尻尾までどっかで見たこと読んだことのあるエピソード・キャラクター・設定の再構成なんだけど、「既視感=安心感」。それがドーバークオリティ( ´ ▽ ` )ノ
読み捨て前提・何の賞も名誉も不要、読んでる間だけ楽しけりゃそれでいい、これぞドーバークオリティ( ´ ▽ ` )ノ
つらつら思い返すと真犯人の行動が疑問だらけだし、組織の思惑・暗躍があまりにも行きあたりばったりだし、終盤の展開がかなり雑だけど、それもドーバークオリティ( ´ ▽ ` )ノ
あくまでテレビドラマレベルの充足感、いかにも文庫書き下ろし、それがドーバークオリティ( ´ ▽ ` )ノ
志が低……いや、読者サービスに徹し切るのも、流行作家としての一つの有り様・生き様、ではある( ´ ▽ ` )ノ
ただ、過去を持つ曲者ぞろいキャラの相互作用が最大のウリ(?)なのに、主人公とリンちゃんの二人に少々枚数を割きすぎかな? 親父胸キュン要素イラネ・⌒ヾ( ゚⊿゚)ポイッ。てなもんや刑事・翔んで埼玉刑事らについてももっと読みたかった(>_<)。最後の晩餐がさっぱ胸アツシーンにならなかったもんなあ……(´ε`;)ウーン…
神奈川県警関係者、全員ムカパラだろうな( ´ ▽ ` )ノ
まあ、最後まで読めば、悪く書かれてるのはキミたちだけじゃないって分かるはず( ´ ▽ ` )ノ
2019/08/28
(皮肉で悪口書いてるようでいて、ちゃんと星4つの評価をしてるとこがこのレビューのポイント( ´ ▽ ` )ノ)
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煙草好き・勘の良い主人公・孤独な美女刑事・食へのこだわり・・読む前から予想していた通り既視感たっぷり。でもそこそこの読み応えと読後感の良さがあるため、つい手に取ってしまう。これはシリーズ化するのかな?
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左遷中の神谷警部補に、連続殺人事件の外部捜査の指令が届く。神奈川県警の捜査ミスを追うチームが組織され、特命の検証捜査を開始。執念の追跡の果てに、驚愕の真相が!
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「凍結捜査」を読んで、最初の「検証捜査」も読みたくなり
順番が違いましたが読みました。
他のシリーズ作品も読みたいと思います。 -
都内と神奈川県内で同時期に起きていた連続婦女暴行殺人事件。
手口は非常に似かよっていたため、特捜班にいた神谷は当時から神奈川での事件に注目していた。
しかし、取調べの過程で不祥事をおこし伊豆大島に左遷。
何かを諦め、何かを誤魔化すように、大島での生活を送っていた。
突然に下された特命に戸惑う神谷。
北海道、本庁、大阪、福岡などからバラバラに召集された刑事たち。そして畑違いの管理官。
寄せ集めの検証チームが編成された。
彼らは徐々に予想も出来なかった真実に迫っていく。
勇気ある人間の残した遺書が突き刺さる。
一部は判別できないほどに乱れた字が伝えてくる怖れ・・・。
本人が書いたとわかるようにDNA鑑定用にわざとつけられた血痕。
監視の目をかいくぐって投函されただろう遺書に込められた思いは、あまりにも重い。
正義よりも真実よりも大切にされる警察という名の組織。
「こんな馬鹿なことが起きるわけがない」と笑い、「架空の物語の中だけの出来事だから」と言い切れたらどんなにいいだろう。
だが、現実に数々の警察の不祥事が発覚し、隠蔽工作に加担した警察官たちが何人も処分を受けている。
氷山の一角、表沙汰にならないものを含めればその数はもっと多いはずだ。
彼らが守るべきものは警察という組織ではない。
本当に守るべきものは、正義であり市民の安全だと思うのだけれど。
誰かに話すということで何かが変わることもある。
神谷も凛も自分を変えたいと願っている。乗り越えたいと思っている。
知らなくてもいい真実は、彼らの中にどう受け止められたのだろうか。