抱擁、あるいはライスには塩を 下 (集英社文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087451511

感想・レビュー・書評

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  • 温かく、けれど、切ない。奇抜で、滑稽で、なのに、憎めない「家族」の歴史。

  • 長い、長いお話。
    どんな形であれ家族は家族なんだ。
    時を経て変わるもの、変わりゆくもの、変わらないもの。
    少し感傷的になる。

  • 上巻からしばらく時間が空いての、下巻。

    うーん。上巻から印象変わらず。

    一般家庭とはちょっと違った一族の話。

    時代と共に、外界と触れ合うたびに、
    少しずつ変わっていく過程が細やかに描かれている。

  • 自分と同じ世代の頃に佇んでみたり、そうだったかな?と首をかしげてみたり。関東と関西では違ったのかな?
    違和感とかではなく、そのように読めること自体が愉しい本だった。作中に出てくる辛いウォッカを呑んでみたい。何処のだろう。

  • 家族の物語も後半。

    少しずつ大きな屋敷に残る人も減ってきた。
    あんなに仲がよかった柳島家も例外ではなく、少しずつ離れていく。
    小さく瓦解していく。でも、心のどこかでつながっている。
    私もそんな家族であってほしいし、これからそういう家族関係を築きたいなと思うのだった。

  • 2013.04

  • 上巻と合わせて間をおかず読破。
    上巻ではお気の毒にと思っていた豊さんが自由になってきて女性陣に入れ込んでいると「何この人」と思ってしまう。逆に菊乃さんを擁護している視点で読んでいると大勢に「頑固親父」と揶揄されていた竹治郎さんが愛しくなるし、そういった視点の切り替えが素敵。
    卯月くんよくよく考えると柳島家と全く血縁ないな…。

  • 子供世代は家出をしても、結婚しても、海外を放浪しても結局家に戻ってきたけど、孫世代になると櫛の歯が欠けるように一人、また一人と家からいなくなっていく。
    それぞれの自立、或いは寿命というものもあり、それは当たり前のことなんだけど、とても切ない。
    ☆をひとつ減らしたのは、私が不倫ネタは苦手だから。だったら江國作品は読むなという話になるのだけど。

  • 140412

  • 久々に江國さんの物語を堪能できた。ちょっと風変わりな家族を描かせるとやっぱり上手いと思う。俗世にうまく馴染めない、でも気高い家族。だんだんとこの家族に感情移入してしまい、長男と結婚するいかにも現代っ子な嫁に最後は苛立ちすら覚えてしまった。長男の人とは違う風情が好きになったはずなのに、なに普通の平凡な価値観押しつけて引っ張り込もうとしてるのよ、記念物的にそっと保存しとけばいいのに、みたいな。
    でもレビュー読んでるとこの人の現代っ子な視点が一番共感できた、という声をちらちら見かけたから私の感想は異端かも。

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著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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