- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087460100
感想・レビュー・書評
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読んだことを後悔する風ではなかったけれど、闇が濃くて、気分が悪くなるようだった。特に母親殺しの男子高校生の章は彼にとっては当たり前のように語られる思考や逃亡中故の不潔さが強烈で気持ちが悪かった。一読しただけではわたしにはよくわからなかった遺書や手紙を通して、違う人間だから簡単には理解出来ないそれぞれの考えやその流れが人の中には詰まっていることを強く感じた。全体的に読んでいて心地好くはなかったけれど、それぞれの深いリアルがとても書き切られているように感じられた。
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何を選んでも絶対誰も救われなさそうでずっとヒヤヒヤしてた…闇が深すぎる
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すごい話。
隣の家の少年が母親を殺して出ていった。
そんな少年に興味を覚えた四人の少女は、逃走中の少年とコンタクトを取る。
ゲーム感覚の異常な展開に背筋が凍る。
2018.3.6 -
登場人物は高校生ながら、いつものようにグロテスク。単純に見えて悩みが深い。他の選択肢なんて思いもつかない、それくらい世界が狭かったっけ、と自分の昔を振り返る。もう一回読みたい。
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少しずつ登場人物の本来の本質や過去をだしながら物語が進む流れが面白かった。自分が高校生の頃を思い出しながらあの頃と比較し、懐かしい感情や記憶が蘇る場面が多くあった。
きらりんのゲイ友だちはある程度真相を知っているため最終的には警察にバレてしまうのではないか。個人的にはユウザンとトシはこのまま日常生活を続けながらも一生消えない深い記憶として苦しみ続けてほしい。最後までもやもやした息苦しさを残したい。 -
2015.4/9〜11。大人では感じることのできない、高校生の心理。今の子がこうであるかはわからないが。子どもにも大人にもなりきれない不満や葛藤が痛々しくもあり、少し懐かしい気持ちにもなった。
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ひとりひとりの闇がそれぞれあって、描き方がよかった。
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2015/02/02再読。
前に読んだときも感じたが、リアルワールドってタイトルがあまりピンとこない。
母親を殺した男子高校生(ミミズ)と同じ年齢の4人の女子高生(ホリニンナ、キラリン、テラウチ、ユウザン)。
ホリニンナの携帯をミミズに盗まれたことがきっかけで4人の女子高生は男子高校生の逃走を助けてしまう。
それぞれがミミズを見る視点や、ミミズが中心に入ることで普段見えなかった女子高生同士の関係性が少しずつ見えてきて面白かった。 -
2014.12.07
こういう小説最近どこかで読んだ気がする…と思ったら湊かなえ著『夜行観覧車』でした。
ストーリー展開は少し違いますが、登場人物ごとに章が分かれていて、それぞれの視点で殺人事件が語られるところが似ているなという印象。
母を殺したミミズの気持ちがわかるようなわからないような。
女友達同士がお互いをどう思っているか、そしてそれぞれが深い悩みを抱えながら、友達を大事に思ってることが伝わってきた。
高校生の、子供から大人になる過程の複雑な感情と危なっかしさがうまく描かれていた。ここを乗り越えられれば大人になれたのに、みんなちょっとずつレールを外れてしまったんだと思う。そういう青春ストーリー。
最後の結末はハッピーエンドではないけれど、意外な終わり方が良かったと思う。