- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087462081
作品紹介・あらすじ
青蓮寺は執拗に闇塩の道の探索を続け、ついに盧俊義の捕縛に成功した。過酷な拷問を受ける盧俊義を救うため、燕青は飛竜軍とともに救出へ向かう。一方、北京大名府に残る闇塩の道の証拠を回収すべく、宋江自らが梁山泊全軍を率いて出動する。それに対して青蓮寺は、雄州の関勝将軍に出陣の命を出した。宣賛と策を練り、梁山泊の盲点を見極めた関勝が静かに進軍する。北方水滸、極限の第十二巻。
感想・レビュー・書評
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すごいな〜、すごい!
この構成力ね、すごすぎる!
青蓮寺の執念により、梁山泊の軍費を賄う闇塩の道を動かす盧俊義が捕らえられ拷問にかけられる
盧俊義を救い出すため、浪士燕青と宋江を総大将とする梁山泊軍が動き出す
といった感じで始まる第十二巻
人の想いが鮮やかに交錯しまくる『北方水滸伝』、漢と漢の泣かせる絆が全ページに溢れております
読んで心を震わせるしかないじゃね?と強く訴えたい!
はい、一〇八星ぜんぜん違うじゃん!のコーナー❤
今回は第四十位の好漢、地傑星の醜郡馬(しゅうぐんば)宣賛です
郡馬は郡王の婿と言う意味なので、醜い郡家のお婿さんてことですね
武芸に優れて功をあげたため、さる王族のお婿さんに迎えられましたが、あまりに醜くかったため、お相手が自殺してしまうという
ひ、ひどい
『北方水滸伝』では、いい男で女性にモテ過ぎだために嫉妬され、罪を着せられて捕まってしまう、とまるで真逆です
ですがその際に受けた拷問により鼻や頬を削がれ恐ろしい顔にされてしまったために普段は黒い覆面をしています
また、オリジナルでは武勇に優れ、関勝の副将という立場ですが、『北方水滸伝』では軍略に優れた軍師の立場で、本巻でも鮮やかな献策をしています
そして注目すべきは奥さんです
金翠蓮という『水滸伝』でも一、二を争う美女と結婚してるんですね
これがまた出来た女性なのよ
ちなみにこの金翠蓮、オリジナルではかなり序盤の魯智深のエピソードに登場し、『北方水滸伝』でもそのエピソードに近いかたちではあるんですが、宣賛とは全く関係ありません
『水滸伝』一の醜い漢と『水滸伝』一の美女をくっつける
北方謙三アニキ、粋だわ〜詳細をみるコメント4件をすべて表示-
ひまわりめろんさん汝の隣人を愛せよ汝の隣人を愛せよ2023/09/29
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1Q84O1さんイエス・メロンの有り難いお言葉!イエス・メロンの有り難いお言葉!2023/09/30
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ひまわりめろんさん有難いことしか言えないつまらない漢です有難いことしか言えないつまらない漢です2023/09/30
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闇塩の道をめぐる攻防、特に燕青による盧俊義救出劇はこの巻のハイライトでスリル満点、手に汗握った。他にも宋江率いる攻城戦、関勝の梁山泊入りなど読みどころ満載。寝不足になる。
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4.2
青蓮寺側にさえ「惜しい」と言わせる英傑、晁蓋。
晁蓋は宋江の事だけを想って死んでいったけど、宋江も同じだったんだな。
この2人の関係は魯達と宣賛の会話がメーチャメチャ腑に落ちた。魯達の言語化能力高すぎ。
それと関勝ファミリーすーげえ愛おしい。
超絶ブレインの宣賛が呉用を助けるのも楽しみだし、関勝×呼延灼との夢の共闘も楽しみ。
どこに配属されるんだろか。 -
晁蓋という梁山泊のひとつの支えを失ってしまってからのお話。
私は、晁蓋が死んでしまって、かなりショックを受けてなかなかこの巻を読み始めることができていなかったのですが、この巻を読み始めると、皆が己の悲しみややるせなさ不安と闘いながら、それぞれの役割を果たそうと必死に過ごしていて、その姿に読んでいるこちらが元気づけられました。
そして、頭領が宋江一人になってしまった梁山泊は、盧俊義の捕縛という大きな危機に見舞われるのですが、ここで活躍するのが燕青です。盧俊義の従者としてずっと傍にいた燕青。二人の関係性、過去が明らかになり、燕青の盧俊義への並々ならぬ想いが盧俊義を救出することになるのですが、この時の燕青はすごくかっこいいです。今まで燕青は、いまいち人物が掴めないような感じだったのですが、こういう形で燕青を知ることになるとは、と驚愕しました。と、同時に燕青がかっこよすぎて好きになりました。これで美青年っていう設定はずるい!です。女の子の読者は好きになっちゃうんじゃないかな、と思いました。
燕青自身の話だけではなく、周囲の人々の燕青に対する気持ち、評価みたいなものがちょこちょこ出てくるのも、良かったです。盧俊義を通しての燕青ではなく、燕青自身が梁山泊メンバーと近づいている気がして、うんうんとなりました。
最後の、韓滔の死に胸を痛めている呼延灼将軍の姿は辛かったです。普段強くて厳しい人も、大切な人の死にはもろくなってしまうんだな、と。 -
梁山泊の生命線である闇塩の道を取り仕切る魯俊義が捕縛され、拷問を受ける。全軍で救出に向かう梁山泊軍。奇跡の救出ストーリーが12巻のクライマックス。
ここから終盤にかけて、官軍と梁山泊軍との決戦の場面が増えるのだろうな。北方謙三の得意とするストーリー展開、描写が楽しみ。 -
娘の漢検受験中に待ってる間読んで、ついつい真剣になりすぎて咽び泣いた。。。
呼延灼の男泣きに、、、、つられた、、、、
強い男たちの、熱く、力強いまっすぐな生き方に、痺れる。
あんまりにもハマりすぎて。ずーっと図書館で借りてたんだけど、これは絶対読んだ方がいいよ。
と、旦那用に全巻購入決定。
これは、中国が舞台だけどまさに侍魂よ!!!!
もう北方謙三の心意気!そして、こんな男!いねーんだ!白馬の王子さまくらいいねーんだよ!
だから、恋焦がれる。
こんな男たちの戦う姿が眩しいです。
19巻だけど、え!やだ、100巻くらい続けて、孫の孫の孫の孫の代くらいまでやってほしいわ。
最後の孫あたりで、はい、現在の男ーっていう。
今はこーでーす。っていうの。
そうなったら。もう誰も読まないか。
#水滸伝
#12巻
#面白すぎる
#呼延灼の男泣き
#関勝!!!!
#晁蓋!?
#嘘だ!そんなはずない!
#絶対生きてる!
#やだ!まだ早い!!!
#まだ終わらないのに! -
死域到達!厨二心がくすぐられまくるお話し
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じわじわと勢力拡大しているようではあるけど、まぁなかなか前に進まない。そんなに簡単に強くなったりするもんでもない、と言われればそれまでだけども。
今回のポイントは盧俊義攻防戦で、根性で捉えた官軍もなかなかだし、塩のために一般人を200人くらいぶっ殺した梁山泊も追い詰められればやるぞ感を見せてきて、要するにどっちもどっちな様相。ドロドロだー。