迷宮 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
2.63
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  • (40)
本棚登録 : 1013
感想 : 180
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087474466

感想・レビュー・書評

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  • ネタバレ注意!

    なにゆえ、この作品が絶賛されているのかよくわからん。
    猟奇的殺人の罪で服役中の犯人が、獄中で記憶を失ってしまい、自分が誰だかわからなくなってしまう。それを、治療師と名乗る男が記憶をもどす治療として、その事件に関する犯罪記録や週刊誌報道を犯人に読ませる。
    結局その治療師はその事件をもとにドキュメントを書こうとして挫折した小説家であり、治療と称して自分の作品を犯人に読ませて、その小説がきっかけで猟奇殺人を犯すことになったと思いこませようとする。そして記憶喪失は芝居じゃないのかと指摘する。

    小説の書き出しは治療師が患者に猟奇殺人の記録書を読ませるところから始まる。患者が犯人だとはわからない。治療師が小説家だともわからない。なんの治療なのかさえわからない。読み進むうちになんとなく見えてきて、どんどん引き込まれる。事件自体も普通じゃないので、最後どうなっちゃうんだろうと先が気になる。
    ・・・・そんな期待を見事に裏切る終わり方でがっかり。なんかもっと猟奇的な事件に匹敵するどんでん返しを待ってたのに。

    ストーカーをしたあげくに女の子の首を絞めて殺し、性器を切り取って自宅へ持ち帰り、1リットル入りアイスクリームの中に埋め込んで冷凍庫で保管する。
    アイスクリーム事件と名づけられたこの気味悪い話だけが印象に残る。それこそ真似する奴が現れなきゃいいが。

  • 結局、登場人物たちが何者だったのかハッキリ示されないまま終了…
    主人公が殺人者で治療師が作家らしい事は描かれてるけど、本当にそうなのか?そう解釈していいのか?というモヤモヤした気持ち。
    読みやすくてサクサク読めたけど、結末が知りたくてどんどん読み進めて行った私にとっては酷な結末に…。
    私がアホなだけなのか?賢い読者なら真相が理解できて納得なのか?
    あとがきに「二度読むとさらに深い満足度が得られる仕掛けになっている」と書かれてるのでもう一回読むべきか悩むところ。
    でも清水義範は作品大好き
    (2023/10/8、他の読書管理サイトからお引越し。レビューは読了当時の記録。)

  • これで終わり?が感想。読んだのが無駄になった感が…

  • どうでもいい事にこだわりすぎる人たちの話。誰の立場から何を期待すべきかが決められていないので、その視点探しの迷宮に入らざるを得ない。でも、最後まで行っても、どうでもいい事しか判らない。

  • すごく称賛されていたので自分が悪いのかもしれませんが理解できませんでした

  • 一つの事件に対して、視点を変えて繰り返し語っていく。実験的に感じた。

  • 解説の方がべた褒めでした。


  • 年末に重たいモノを読んでしまった... ^^;

    印象としては、迷宮、よりは、虚構の力比べ。ぐぐっと押し引きがあります。

  • 最後まで訳がわからないので題名とはマッチしているが、雰囲気のみでストーリーがない。

  • 埋もれていた名作の帯で購入。書かれたのは2002年だが、テーマは、最近のニュースにあるようなストーカー的殺人事件。記憶喪失の男と、精神科にて治療をする男との間で、事件のあらまし、犯人のおいたちなどが語れられていく。と面白い設定だし、解説者は大絶賛なのだが、なんかすっきりしないシリーズの1つだな。あんまり好きじゃない。もう1回読むと面白いのかな。2015/11読了。

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著者プロフィール

1947年愛知県生まれ。愛知教育大学教育学部国語学科卒業。1981年『昭和御前試合』でデビュー。1986年『蕎麦ときしめん』が話題となり、独自のパスティーシュ文学を確立する。1988年『国語入試問題必勝法』で第9回吉川英治文学新人賞を受賞。2009年、名古屋文化の神髄紹介とユーモアあふれる作風により第62回中日文化賞受賞。『永遠のジャック&ベティ』『金鯱の夢』『虚構市立不条理中学校』『朦朧戦記』等著書多数。また西原理恵子との共著として『おもしろくても理科』『どうころんでも社会科』『いやでも楽しめる算数』『はじめてわかる国語』などがある。

「2021年 『MONEY 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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