- Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087485196
感想・レビュー・書評
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久しぶりに読むと安心の文体。まったく同じ容姿を持つ2人の少女・鞠子と双葉の出生の秘密と、それに絡む謎がラストに向けて鮮やかに解明されていく様は相変わらずお見事。
現在では体外受精は一般的な不妊治療となったことで、「試験管ベビー」なんて言葉は死語となっている。フィクションに登場する研究者は基本的に、研究への欲望が抑えられないマッド・サイエンティストとして描かれるが、まともな研究者は少ないのか。本人たちはもちろんだが、鞠子のお母さんも本当に可哀想。父親の所業は気持ち悪すぎる。産まれてよかったか、なんて子どもに考えさせてはいけない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
親子とは何か、少し考えさせられる内容でした。
オチは想定内ですね。 -
久々の東野圭吾作品。
うーーん、まぁテンポ良くちゃちゃっと読めましたが、まぁ…総体的には普通?
クローンとかなんか実際にももちろんありそうな話だけども、なんだか非現実な感じがなんともしっくりこなかったーーーー
クローン。いや、意外とリアルにありそうな話なのかな? -
遠く離れているけど顔のそっくりな2人の女の子、それぞれの視点で進んでいくお話が2人の心情が同時進行でわかって面白かった☆ラストシーンがすごく好きです。
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クローン技術を題材にした作品。
まりことふたばが、自分がクローンなのでは?と気づき始め、その技術の成功例として、科学者たちに追われる。
コピー元の晶子さんの、二人に対する嫌悪感はわかる気がする。
自分自身を見る、目の当たりにさせられるのは不快だもの(*´・ε・*)
ラストはまりこ父がカタをつける。
自分自身、晶子さんが好きで、コピーが欲しくて妻に黙って産ませたなんて、鬼の所業すぎる。
責任とって最後は、施設などを燃やすけど、それが冒頭のまりこの家の火災とがだぶりました。
ふたりは最後に出会うけど、協力して強く幸せに生きていて欲しいです。 -
筋は本のタイトルにあるとおりで、主人公の女性2人がクローンとして生まれた話。クローンであることは本の初っ端にわかるので、物語の進みがかなりじれったい。だんだんとわかってくるクローンの生まれた経緯は、ひねりなく面白くない。
最後の最後に、クローンとして生まれた2人の気持ちが出てくるけど、それも詰め込まれた感。作者の言いたいことがそのまま陳腐な言葉になってしまってる感じで、軽い。自分の存在意義的なテーマだけど、これと言った特徴もない。
ただ最後に2人が出会うシチュエーションは面白い。 -
紹介文に、現代医学をテーマにしたサスペンス・そっくりな人間がいる…となれば、おおまかな内容は想像できると思います。
特に奇をてらったストーリーではなく、展開を予想できるだけに「結末でどのように楽しませてくれるのか?」がポイントになるような作品だと思います。しかし、本作の結末について「随分と雑な作りで、何の余韻も残らない」と感じました。
共感できる登場人物がおらず、お互いの関係性も希薄に描かれているので、結末以降の展開を想像させる要素が少な過ぎます。