岳物語 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087494907

感想・レビュー・書評

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  • 父と息子。ほのぼのとしているけれど、男同士にしかわからないフクザツな感情があるのだろうなー。私には全く理解できない世界です。しかし微笑ましい。

  • こんな生活いいね。憧れる。

  • 初めて読む椎名誠作品。

    椎名さんとその息子、岳くんの話。

    岳は父を「おとう」と呼ぶ。
    岳は父にバリカンで坊主頭に刈られている。
    岳は父と一緒に風呂に入る。
    岳はちっとも起きないけど、釣りに行く時には別。

    理想的な男の子の子育てだな~と思う。
    父の背中を見ているからこそなのだろうと思う。

    一冊読み通して、時間の流れ、子どもの成長を感じた。
    岳が保育園に通うころはまだ椎名さんは仕事も忙しくなく、子どものお迎えやら、おやつ作りなどしているが、後半になると一緒に釣りにいく時間をとるのもままならない。
    岳は釣りという楽しみをみつけ、それを突破口にして自分の探求心のままにつきすすむ。
    そして、もう父が旅からもどっても飛びついたり、坊主頭をおしつけたりしなくなり、声変わりも始まっている。

  • シーナの本はたくさん読んだけど、もう一度読みなおすならコレ!
    続編と合わせて、読むべし!
    息子を持つ体育会系オヤジのバイブルだな(^^)

  • 岳君と椎名さんの、このような生活と親子関係、良いなぁ。
    椎名さんの、生活に憧れを感じる。

  • こんな子育てしたいなぁ。岳と椎名さんのやりとりがあたたかい。お風呂で男同士の話、ってのがなんか憧れるな。

  •  いつものように新御茶ノ水で千代田線に乗りかえ、自宅のある綾瀬を目指す。さて、電車は西日暮里駅へ到着した。そして乗り込む三人の男子中学生たち。西日暮里から乗り込む中学生といえば、そう、あの中学校の生徒たちである。まだ、制服も馴染んでおらず、体つきもどこか幼さを残す。おそらく一年生だと思われた。その中学生たちのうち、一人は文庫本に読みふけっており、その友人たちがちょっかいをかける。
    「おい、何読んでるんだよー」
     強制的にめくられたブックカバーの奥からは、その書名が飛び出してきた。その書名こそ『岳物語』であった。
    「今更『岳物語』読んでるのかよ。僕はもう小学生のときに読んじゃってるよ」
     なるほど、どうやらあの中学校に通うほどの子になると、小学生のうちに『岳物語』くらいは嗜んでいるらしい。中一で読むのすら「今更」すぎるようなのだ。成人してもなお、『岳物語』を嗜んだことのない僕は、人知れず、己の無教養を恥じていた。そうして、綾瀬駅で下車した後、急いで駅前の書店で『岳物語』を購入するのであった。

     本書の中に、決してスリルはない。もちろんサスペンスもない。そこにあるのは、少しの独特さを残した親子の姿である。流行の小説と比べれば「タイクツ」な本なのかもしれない。しかし、そこにあるのは決して無視のできない「大切な何か」なのである。
     小学生のうちに本書を読むことと、あの中学校に通えることの因果関係はわからない。だが、本書を小学生のうちから「面白い」と感じる子には、間違いなく、魅力を感じさせる一つの要素があると思う。


    【目次】
    きんもくせい
    アゲハチョウ
    インドのラッパ
    タンポポ
    ムロアジ大作戦
    鷲と豚
    三十年
    ハゼ釣り
    二日間のプレゼント
    あとがき
    解説 斎藤茂太

  • 息子とのこういう親子関係、いいですね〜。

    [03.5.22]

  • 中学の頃、本気ではまった本。

    岳少年と父・椎名誠のオモシロイ話盛りだくさん。

    なんとも素朴なところが好きです。

  • 小学時代に母親が読んでいた。
    高校か大学の頃自分で読んだ。
    その時はその親子関係がうらやましいと思った。

    結婚し長男が生まれた。
    岳少年のような子供になって欲しいと思っている。

    自分の理想の親子関係モデル

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著者プロフィール

1944年生まれ。作家。1988年「犬の系譜」で吉川英治文学新人賞、1990年「アド・バード」で日本SF大賞を受賞。著書に「ごんごんと風にころがる雲をみた。」「新宿遊牧民」「屋上の黄色いテント」「わしらは怪しい雑魚釣り隊」シリーズ、「そらをみてますないてます」「国境越え」など多数。また写真集に「ONCE UPON A TIME」、映画監督作品に「白い馬」などがある。

「2012年 『水の上で火が踊る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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