県庁の星

著者 :
  • 小学館
3.29
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本棚登録 : 1447
感想 : 337
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093861502

感想・レビュー・書評

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  • 自分の頭で物事を考え出したら、人生って楽しくなるんだなと改めて思い出させてくれる小説です。

    民間との人事交流として大型スーパーに派遣されたエリート地方公務員の野村。彼のダメダメな行動が、パート主婦との対立を経て、次第に変化していく過程が見物。

    事なかれ主義、マニュアル通り、前例の踏襲……
    役人の人達には耳が痛いエピソードがてんこ盛り。しかし民間だって、それを笑ってすませるわけにはいかないはず。自分で考え、アクションを起こす大切さ。仕事だけじゃなく、それこそが人生を豊かにするということを著者は物語を通して語りかける。

    スーパーマーケットの裏側が興味深い。

  • 読了日20130306

  • 県庁に勤め、エリート街道まっしぐらな主人公が、特別研修のため民間に派遣されることになる。彼の研修先は、
    売り上げの悪いスーパーだった・・。
    スーパーの裏店長とまで呼ばれるパートの二宮。
    主人公と二宮が変わっていく姿を描いた作品

    映画化してたやつだー!と思ったのと、
    表紙が可愛かったので買いました
    柴崎コウのイメージが強かったので、
    原作を読んでかなり驚きました!全然違う
    間違っても柴崎コウはないな・・

    話としては凄くスムーズに読めたし、面白かったと思う。
    だけど文章の稚拙さが多少気になった
    よく心理学の先生が、起業を例にして
    小説めいた心理学本を出すことがあるんだけど、
    ちょっとそれに似ていた。
    結末も目に見えてるかんじで。

    でもありきたりなストーリーだけど見終わったあとに、
    さわやかな気持ちになれる本だったと思う

  • お試しで役人が民間へ。
    人って変われるものなんだな、の感。
    四角四面に考えないで視点を変えるってことなのかな。
    それが難しいのだが、天性の無垢さで乗り越えた県庁の星に拍手。
    自分自身の物の捉え方をも振り返らせてくれた。

  • 県庁エリートがショッピングセンターに出向。マニュアル人間から動ける社員に!!

  • お役所である県庁さんと、民間のスーパー店員たちの話。お役所はそんなに頭が固いのか、と読んでて少しイラっとした。でも確かにお役所では、責任やら書類やらがたいせつなんだろうとも思う。民間はその辺りは重視してないからそこに苦労している所も面白かった。
    結局二宮の手の内で転がされていたような…でもお互い成長ができたみたいで読み終わりはよかった。

  • お役人の主人公がスーパーで働き民間に触れてだんだん変わっていく話。テンポよく話が進んでいくから読みやすいです。

  • 成長物語は面白い。
    桂さんの場合、登場人物が一筋縄ではいかないタイプばかりで、本作の場合は、まるっきり役人頭の野村聡と、がさつな二宮のコンビである。
    聡の思考回路は、私が知っている公務員そのものだ。あそこまでエリート意識が極端に表に出ることはないけれども、発想自体はまさしく役人である。

    同じ役人もので有川浩の「県庁おもてなし課」があるが、あちらもやはり最初は役人根性まるだしだった。
    こちらも最後には変わっていくし、その過程を味わう作品になっているが、作風の違いが読後感に影響するあたりが面白い。

    人が変化するときというのは、最初はなかなかわかりづらいもので、それが少しずつ少しずつ動き始めて、最後は怒涛の勢いで変わっていくさまがじっくり描かれている。こんなふうに変われる可能性だってあるんだよ、という作者の思いが伝わってくるようだ。

  • テンポもよく苦もなくすらすら読めました。
    だんだんと登場人物たちがまとまっていく様子を楽しく読ませてもらいました。

  • 映画を観たことはありましたが原作を書いているこの作家さんの作品は
    初読でした。詐欺でだまされるところなどかなりマンガチックな箇所も
    ありますが、テンポもよくスラスラと読めて楽しめました。
    ★は3つですが機会があれば別の作品も読んでみたいと思います。

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著者プロフィール

一九六五年東京都生まれ。大妻女子大学卒業後、会社員、フリーライターを経て、二〇〇三年『死日記』で「作家への道!」優秀賞を受賞し、デビュー。著書に『県庁の星』『嫌な女』『ハタラクオトメ』『頼むから、ほっといてくれ』『残された人が編む物語』『息をつめて』など。

「2023年 『じゃない方の渡辺』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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