世界の中心で、愛をさけぶ 小学館文庫

著者 :
  • 小学館
3.24
  • (76)
  • (102)
  • (249)
  • (69)
  • (30)
本棚登録 : 1895
感想 : 162
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094080971

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「わたしがいなくなっても、世界はありつづけるわ」

    あなたがわたしの世界だった場合、それはどこへ行くのだろう。
    例え世界はありつづけても、それはわたしの世界じゃない。
    そう思い続けることを、きっとあなたは望んでない。
    この物語で泣けて、私は私に安心した。

  • 320万部売れたという大ヒット小説ですね。
    今更読んだ(映画は昔観ました)わけですが~、映画なんか屁にもならないくらい素晴らしい小説。
    映画はただキレイ事だけを並べ立てたような内容だったと記憶しているのですが、小説は空虚感というか愛する人を失う辛さが日常生活の中で淡々と述べられ、最後は涙なしでは読めません。

    序盤の文章
    「夢が現実で、この現実が夢ならいいと思う。でもそんなことはありえない。だから目が覚めたとき、ぼくはいつも泣いている。悲しいからではない。楽しい夢から悲しい現実に戻ってくるときに、跨ぎ越さなくてはならない亀裂があり、涙を流さずに、そこを越えることができない。何度やってもだめなのだ。」

    もうこれでグッと心を掴まれました。
    名作です。

  • 大ヒットした映画の原作。
    映画に感動した為、期待して読んだけど、何か物足りない感じが…。
    映画の方が完成度が高い感じがしました。

    似たような話だけど「美丘」の方が魅力的でした。

  • 409408097x  236p 2006・8・1 初版1刷

  •  「世界の中心で、愛をさけぶ」に感謝したいのは、愛だとか恋だとか、どちらかといえば斜めに見てしまう自分を素直にさせてくれたことです。ストーリーについては、あえて触れません。多くの人に読まれたことが分かる気がします。

     また、この作品から、文学、さらに演劇、映画といった文化芸術に対してのリスペクトを感じるとともに、登場人物たちが、そうした文学などを一層、現在の自分にとって大切なものにしてくれた気がします。

     作中で表面的に見えてくるものだけでも、
     
    萩原朔太郎
    芥川龍之介
    夏目漱石 「こゝろ」
    「銀河鉄道の夜」<宮沢賢治>
    「ロミオとジュリエット」<シェイクスピア>
    「竹取物語」
    「葛生」<詩経>
    島尾敏雄 「出発は遂に訪れず」
    「ジキル博士とハイド氏」<ロバート・ルイス・スティーヴンソン>

     上記の作者や作品についても知りたいという意欲がわいてきます。

    「ロミオとジュリエット」つながりで「ウエスト・サイド物語」の「トゥナイト」、
    さらにラジオからは「真夏の果実」<稲村ジェーン>。

     音楽については、さらに多くのアーチストたちが登場しています。

     そして何といっても、海、花、風といった自然が言葉や音楽と渾然一体となり、読書が思い出となる、そんな素晴らしい一冊です。

     文庫版には、映画の監督を務めた行定勲氏の解説が付いています。

  • この本は主人公の切ないラブストーリーが描かれていました。主人公は高校生の時に恋をした女の子と両想いになり、幸せな時を過ごす。しかしそんな二人を阻んだのは「白血病」という病気だった。女の子の方がかかってしまい、二人で行くと約束していたオーストラリア出発当日、体調を崩してしまいそのまま帰らぬ人になってしまう。切なすぎてつい涙が出てしまいました。

  • 初めて恋愛小説を読んだのがこれです。ドラマと映画の印象が強かったためあまり感動しませんでした。
    「純愛」という感じではないと思いました。

  • 映画の影響で原作を読んでみたくなった。恋愛についてはよく分らないがが感動した。

  • この本を読もうと思ったのは、映画を見たからというのが理由です。この本を読むまでこういう純粋で感動できる恋愛の話を読んだことがなかったのですが、世界の中心で愛をさけぶをよんでからこういう系統の本も好きになりました。とにかく読んでいて、とても感動しました。自分もこういう恋愛がしてみたいなあと不謹慎ながら思ってしまいました。

  • とても切なかったです。でも映画とドラマの印象が強いせいか、あまり感動はできませんでした。アキがなくなった後の物語の描写が素敵だと今でも思っています。

全162件中 81 - 90件を表示

著者プロフィール

昭和34年(1959年)愛媛県宇和島市に生まれる。愛媛県立宇和島東高等学校卒業。1977年九州大学農学部に入学。専攻は農業経済学。1981年同大学卒業、大学院に進む。1986年「気配」にて『文学界』新人賞受賞。1995年、『きみの知らないところで世界は動く』を刊行。はじめての単行本にあたる。2001年『世界の中心で、愛をさけぶ』を刊行。その後、ベストセラーとなる。近著に『世界の中心でAIをさけぶ』(新潮新書)、『世界が僕らを嫌っても』(河出書房新社)などがある。福岡市在住。

「2024年 『含羞の画家オチ・オサム—美術集団「九州派」の先駆者—』 で使われていた紹介文から引用しています。」

片山恭一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×