- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101006017
感想・レビュー・書評
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2022読了
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太宰治にはまり、ついにこの本を読む日が来た。この本に収録されている「逆行」は私の入学した大学の入試問題で出題されたものだ。試験中に文章を読んで感動したのは、この「逆行」と宮本輝の「星々の悲しみ」だけ。「星々の悲しみ」同様、すぐにこの本を買っていたが、大学入学してのほほんと生活していた当時の私は読むことなく30年も過ぎていた。処女小説集ということだが、短編一つ一つが心に響く。私小説的なものが多く、太宰の人となりをよく知ることができ、とても楽しめた。30年経ち、太宰が好きになりこの本も読了でき、とても嬉しい。
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なかなか難しい。。。
理解及ばず -
気迫に欠ける男の描き方は、さすがです。当時、家の資産で暮らす人は割合に少なからずいたと思います。そう考えると、歴史を見るようでもあります。
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難しいな、、、
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生活。
良い仕事をしたあとで
一杯のお茶をすする
お茶のあぶくに
きれいな私の顔が
いくつもいくつも
うつっているのさ
どうにか、なる。
“葉” -
そもそも「晩年」という作品は存在しないらしい。
── 太宰 治《晩年 19360625 砂小屋書房 19471210 新調文庫》P397
http://booklog.jp/us...
── 太宰 治《晩年 19360625 砂小屋書房 19471210 新調文庫》P397
http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4101006016
…… 『晩年』という題名の小説はない。十五編を集めた第一創作集に
付せられた総題であるのだ。なぜ満二十七歳の青年が、その処女創作集
に老人くさい『晩年』などという題名を付けたか(奥野 健男・解説)。
…… 私はこの短編集一冊のために、十箇年を棒に振った。まる十個年、
市民と同じさわやかな朝めしを食わなかった。私は、この本一冊のため
に、身の置きどころを見失い、たえず自尊心を傷つけられて世のなかの
寒風に吹きまくられ(中略)わが身を、とうてい恢復できぬまでにわざ
と損じた。百篇にあまる小説を、破り棄てた。原稿用紙五万枚。そうし
て残ったのは、辛うじて、これだけである。これだけ(中略)。この本
一冊を創るためにのみ生れた。── 太宰 治《19360100 文芸雑誌》
Dazai, Osamu 19090619 青森 東京 19480613 39 /情死/籍=津島 修治”
19360625(27歳6日)/19480619“桜桃忌
…… 『猿ヶ島 19350900 文学界』は、面白い「見せ物」だと思ってい
た人間から、実は逆に自分たちが見物されていた。これは文学者の宿命
に対する認識であり、文壇に対する風刺でもある(奥野 健男 P403)
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…… 「まさか?!」 彼は、わたしに芸をしろと指図したのだ。
怒って戻ろうとしたら、すでに金属製のドアが閉じられていた。
オリの中にいたのは、大勢のサルではなく、このわたしだったのだ。
http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/day?id=87518&pg=20081019
イン・ザ・ステージ ~ That's the Way It Is ~
(20221231)