羅生門・鼻 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101025018

感想・レビュー・書評

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  • 石を削るように読み進め、どうにかこうにか読了。邪宗門、まさか未完の作とは〜〜口惜しい!

  • 2013/04/01

  • 表題作「羅生門」「鼻」を中心とした短編集。人の心の機微にハッとさせられ、同時に「そうなんだよな」と悔しくも納得し、認めさせられる。決然とポリシーを掲げて生きていても、目先の生活すらままならなければ簡単にそれを捨て、人の道を踏み外す。羅生門の下人だけにとどまらず、その瞬間は誰にでも訪れうるもの。著者はそれを裁くのではなく、ただ粛々と活写している。
    読んでいて特に好きだと感じたのは「鼻」。自己とはなにか。「こんな自分でいいのか」と模索し、キャリアデザインし、アイデンティティを決定するが、その結果は無限の不安定さ。ギデンズのいう再帰性の増大を芥川はかくも鋭く物語にする。驚異的だ。僧侶はのちに懐かしそうに鼻をなでるのだ。

  • やはり素晴らしき。

  • 難しすぎてよくわかりませんでした。 国語力の無さ。

    それでもがんばって読みました。
    この本の中でも一番長い「邪宋門」という話を必死によんでいて、だんだん読み慣れ面白くなってきたのに、(未完)と突然終わられた時には笑いました。

    完成していない作品に対しては「この作品は未完成です」と初めに記載していただきたいものです。

  • 2017/08/24/Thu.〜

    私が持ってるのは、1968(昭和43)年7月20日発行/1984(昭和59)年5月30日の36刷目のものなので、カバーイラストは全く違う。

    高校生?の時、夏休みの宿題か何かで読書感想文書く用?に買った文庫本(紙ヤケがすごいので、たぶん古本屋で買ったんだと思う)で、ずっと段ボールにしまってあったのを引っ張り出してきた。

    なんかふと久しぶりに再読してみたくなったので、夏目漱石「こころ」の次はこれを。

  • 学生の頃に読んだときは、難しすぎて挫折した。再び読んでみようと本を開いたが、やっぱり難しくてなかなか読み進められなかった。
    でも、学生のころと明らかに違うのは、芥川龍之介という人物そのものに興味が出てきたということ。

  • 芥川龍之介って教科書で羅生門を読んだのみだったことに気づかされた。当時は今昔物語が元ネタと言われてもだから何という感じだった。いま読んでみると時代背景を古典に借りた上で描かれる人間が面白い。さらに芥川龍之介自体も歴史上の人となったいま、三段階の背景が重なりあう面白さが生まれているんだなあと。

  • 大学の頃ゼミで使っていた本です。ゼミで「芋粥」をやったときにあまりの話に感動して、わたしのバイブルのひとつになりました。
    んやけどもゼミでやったの以外読んでなかったので、読み切ってしまうことにしました。

    ついこないだ、岩波文庫の『蜘蛛の糸・杜子春・トロッコ』を読んで、それが子ども向けを集めたやつやでっていうのがほんとに子ども向けかいなとレビューを書いたことを訂正します。あれは子ども向けでした。こっち読んだら俄然子ども向けでした。
    こっちは、王朝物を集めたんらしいけども…「運」とか「袈裟と盛遠」とか…いやあ…
    「袈裟と盛遠」とか胸くそ悪すぎて読むのしんどかったわ。

    あと、「邪宗門」未完かいな。めっちゃええとこやんか。
    個人的にこの中でわたしの趣味趣向にばっちり合ってしまうのは「鼻」と「好色」です。特に「鼻」はゼミでやったときからフガフガしてしまって…いや…あの、角栓(?)…きもちよすぎやろ…たまらん。芥川龍之介あんな描写できるとか絶対変態やで。たまらん。
    「好色」もいいよね。何か元のやつ見たことあるかもなんやけど。この変態。

  • 羅生門/鼻/芋粥/運/袈裟と盛遠/邪宗門/好色/

    「邪宗門」は摩利信乃法師に対する良い印象が皆無だが、なにを書きたかったのか。堀川の若殿様の様なキャラクターは好きなだけに残念。

    *2008.9

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著者プロフィール

1892年(明治25)3月1日東京生れ。日本の小説家。東京帝大大学中から創作を始める。作品の多くは短編小説である。『芋粥』『藪の中』『地獄変』など古典から題材を取ったものが多い。また、『蜘蛛の糸』『杜子春』など児童向け作品も書いている。1927年(昭和2)7月24日没。

「2021年 『芥川龍之介大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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