予定日はジミー・ペイジ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 179
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101058276

感想・レビュー・書評

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  • 読み終わった後、温かい気持ちになる本。角田さんの小説はあまり好きではないのだけど、これは読後感がとても良かった!

  • いわゆるマタニティー小説。今までほとんど興味が持てなかった分野。それは、結局「新しい命の誕生ってスゴイ」で全てが良いことにされる印象があったので。/で、この本はというと。多少、そんなにうまく行くのかあ……?という箇所はあるものの、一人称でとても正直に書かれている印象。お腹の子供や昔の恋人、父、夫…色々な人に対する気持ちが良いほうにも悪いほうにも細かく変わっているのがよかった。「母親学級」への違和感なども好きな箇所。丁寧だけどさらっと読める文体。読後感が良い。絵が優しい感じで好き。

    角田光代の他の作品はあまり印象に残っていないので、新刊が出ても特に気にしていなかったけど、この小説はよかった。
    (2013.8)

  • 子どもが欲しくなった。とてもあたたかい気分になれる。

  • なんというか、勇気が出る本。
    しかもエッセイでもなく正真正銘の小説というのだから驚き。

  • 妊娠から出産の直前までの出来事や心情などを日記形式で書いてあり、とても読みやすい。妊婦さんってこういう気持ちになるのかなぁ、とか考えると自分にもいつかこんな時が来るのかな、という思いにかわってなんとなく妊娠が楽しみになった。
    作者の角田さんは妊娠したからこの小説を書いたわけではないというからなんだか余計おもしろいなって思った。

  • 妊娠
    どんななんだろう???? 気になる
    周囲の友達に聞くと
    「旦那サマの方が ナーバスになっちゃってたよぉ」だそうで
    旦那の的のハズレ感 明るくなる~

    すべては母に前向きには なれないのかもしれないね

  • タイムリーすぎて、共感できない部分と共感しすぎる部分があって、ふしぎな感覚。

  • 130825

  • うどちゃにおすすめ妊娠日記w


    唐突な喜び。

    でもただただ幸せってわけでもない。
    心が体に追いつかない感じ。
    自分だけで精一杯だったのに、さらに守らなくてはならない存在。
    どうする自分。


    いつか妊娠したときに再読したい。

  • ひと言でいうと「妊娠日記」
    「おめでた」と告げられるほんのちょっと前から出産する前に主人公の書いた日記がそのまま小説になってます。

    これを最初読み始めて、大昔に読んだ「妊娠カレンダー」に似てると思いました。
    あれは確か妊娠した本人でなく、妊婦の妹の観察日記だったけど・・・。
    妻が妊娠したと分かり、単純に大喜びする優しくてちょっと子供っぽい夫。
    それに対して主人公の妻はどこか冷めていて冷静に周りの人間を観察している。
    いつか恐いことが起こるぞ・・・そう思いながら読みましたが、予想に反して物語は淡々と進んでいく。
    だけど不思議に主人公の気持ちに共感できました。
    妊婦ったって子供が欲しくてたまらない人、何となく出来てしまった人、色々いるだろうし、後半に主人公の気持ちが少しずつ変化を見せたり感じたりしたことも何となく理解できました。

    そしてちょっと文章に疲れたな~という時にほっと出てくる挿絵。
    それがまた味があっていい。
    子供が描いたようなんだけどそれがいい。
    その挿絵は作者がちょっと描かれたようです。

    そのイラストも含めて全体的に透明感を感じる小説でした。
    作者の感性が光ってる。

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著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

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