沈まぬ太陽〈5〉会長室篇(下) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101104300

感想・レビュー・書評

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  • いつか読みたいと思いつつ、難しそう…と読めていなかった作品。御巣鷹山の墜落事故は知っていたが、その他も実際にあった出来事ということで、驚きならがら読了。辛くも次の展開が気になり、結末には途方もない気持ちになった。また、魑魅魍魎のなかでも直向きであり続ける恩地の姿が眩しかった。この小説を知ったのは中学生の頃だったが、社会人となり組織で働いている今だからこそ、感じることがいくつもあり、このタイミングで読めてよかったと思った。

  • 私はこの本をこの歳で読むことができてよかったと思います。まず、私は御巣鷹山の航空事故を知りませんでした。そして、昔は今ほど労基が浸透してなく、窓際族と呼ばれる人々の存在も知りませんでした。この話はフィクションとはいえ作者の多くのインタビューに基づいて作られているから戦後の日本の時代背景のようなものが学ぶことができたからです。

  • 最後の1ページまで捨てなかった想いは「救い」だった。
    それは希望だったかも知れない。
    「正義は最後には必ず勝つ」の想いだ。

    何度胸糞悪い思いをしつつも、国見会長や恩地、旧労組、ご遺族係や御巣鷹山事故支援班など会社に僅かに残る良心が報われることを信じ、願い、読み勧めた。
    その結果はもちろん伏せるが、これがただのフィクションではない、という事実には驚愕しかない。
    事実を基にした小説だけに、事故後の経緯など、情報は出来るだけ遮断して読んでいたが、ようやく事実と向き合えることを今はただ喜ぶとする。

    最後に、
    全5巻、全く飽きずに楽しませていただいた山崎豊子先生、ありがとうございました。

  • 読みきれず…
    また人生のどこかでふと読みたくなったら戻ってきます

  • モデル小説だけに結末をほぼ知っているので、何だかやりきれない思い。悪は栄える。田中派は勿論だが清和会(就中、三塚)にもダーティさを強調。でも、福田が清廉とは笑わせる。彼と甥の東本願寺内紛への介入を知れば、とても言えまい。作者は京阪の人だから、その辺の事情も知悉していただろうが。鐘紡を関西にしたのは、京セラ含みなのかね。金融関係の叙述はやたら詳細で専門的だが、リサーチャーが優秀なのか具体的なニュースソースが居たのか。不毛地帯では瀬島龍三の商社時代を肯定的に描いたが、本作では、その後の政界フィクサー像を否定的に書いて、バランスをとったか。尚、作者は「蒼惶」と言う言葉が好きなようね。

  • 正しい人がトップに立っていてほしいなぁ。

    正すために払う代償はあまりにも大きい。

  • やっと読み終わった。現実にあった話とは思えないほど衝撃だった。最後に報われていたことが救いだったが、その後のどんでん返しも読みたかったかも。どこかで見たけど、人間の欲望はほんとうに怖い。でも欲望がないと成長できないので、自分のしてきたことに胸を張れる人になりたい。

  • 私利私欲にまみれてる人が多くて、
    なんで会社のことを考えてる人があんな扱いを受けるのか。

    組合とか、諸々、自分のイデオロギーを持ってるから
    変えられないのかも。


    まとまらん。


    登場人物多すぎ〜

  • 沈まぬ太陽。

    この一言に
    この小説の凄さがつまっている。

  • 日航の腐敗の酷さは怒りを通り越して呆れる限りです。こんな航空会社に搭乗し、命を預けるわけにはいかない。

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著者プロフィール

山崎 豊子(やまざき とよこ)
1924年1月2日 - 2013年9月29日
大阪府生まれの小説家。本名、杉本豊子(すぎもと とよこ)。 旧制女専を卒業後、毎日新聞社入社、学芸部で井上靖の薫陶を受けた。入社後に小説も書き、『暖簾』を刊行し作家デビュー。映画・ドラマ化され、大人気に。そして『花のれん』で第39回直木賞受賞し、新聞社を退職し専業作家となる。代表作に『白い巨塔』『華麗なる一族』『沈まぬ太陽』など。多くの作品が映画化・ドラマ化されており、2019年5月にも『白い巨塔』が岡田准一主演で連続TVドラマ化が決まった。

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