- Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101134307
感想・レビュー・書評
-
久々に読んだけれど、やはり良い。
物語の面白さを存分に味合わせてくれる。
読み終えたあとの、時に複雑な感慨深さ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
山本さんのBESTとは言いませんが、なかなか良い本です。
特に10の短編が発表順に並んでいるのが興味深い。戦前の如何にも青少年向けの作品から、円熟期にかかる昭和30年過ぎまで、周五郎さんの成長ぶりがよく分かります。
本当に山本さんは成長し続けた作家さんで、短編の出だしを少し読むと何時頃の作品か判ります。例えば勧善懲悪を描く場合、初期は言葉で直接に声高な善を主張し、少しするとストーリの中で明快な勧善懲悪を描きます。そして最後には、時に悪が跋扈し善が虐げられるままで物語は終わり、余韻の中で「それでも善が・・」と語っているようる作品集です。また「滑稽もの」が多いのも特徴的です。
新潮文庫の周五郎さんの歴史・時代小説はあと1冊でコンプリートです。 -
短篇集。特に「町奉行日記」は隆慶一郎っぽくて良い
-
L
レビューを参考に順不同に読んで行く。たしかに表題作は豪快さも加わり痛快な感じ、引き際も良い。
わたくしです…パンチ足りず。
婿と娘を取り持つ父の話はそういう恩の売り方?とちょっとうがった見方も。 -
このなかの「わたくしです物語」が好きなのよ。大笑いしたのよ。周五郎天才!!
-
「きかせられないラジオ」村山アナ推薦の「わたくしです物語」目当てに購入。この話も面白かったけど、他の短篇も楽しい。「土佐の国柱」表題作「町奉行日記」がお気に入り。これが昭和27年の作品とは!
-
藤沢周平の方が好きだな…。
-
この短編集、やたらと「汚れ役を自ら買って出る」
登場人物がでてくる話が多い。
追い腹のための手段、藩の政治を良くする為、
息子夫婦の仲の為…。
理由は様々だけれども、汚れ役を自覚しつつも
その姿勢を突き通す人々には感動せざるを得ない。
「わたくしです物語」…他人の責任を負うのは果たして
相手のためになるのかといわれたら微妙。
解説見て初めて登場人物の名前のもじりに気付く。
「修業綺譚」…女の人って怖いね。新しい形のSM(笑)
「町奉行日記」…主人公は町奉行という役職に就きながらも
治安の悪い城下町の郊外へと遊びに向かい、
奉行所に一度も通うことなく結果的に家臣の悪習を正す。
これぞ大衆文学って感じの話で好き。 -
平成22年12月16日読了。
-
07.7.9