風神の門(上) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101152349

感想・レビュー・書評

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  • 関ヶ原の合戦によって豊臣家が大阪城に閉じ込められてしまった時期、伊賀の忍者の頭領、霧隠才蔵は人違いで何者かに襲われたことから、豊臣・徳川の争いに次第に巻き込まれていく。生来、いかなる集団にも属することを嫌った才蔵であったが、軍師真田幸村の将器に惹かれ、甲賀の忍者、猿飛佐助とともに、豊臣家のために奮迅の働きをし、ついには徳川家康の首をねらうにいたる。主人公は佐助ではなく才蔵。

  • 【メモ】霧隱(服部)才蔵・猿飛佐助・伊賀者(個人)と甲賀者(集団、義)・真田幸村・青子、隠岐殿、小若、お国・家康暗殺の為、東へ

  • 真田十勇士の中でも、わたしが最も愛してやまない霧隠れの才蔵さまが主人公であります。わたしの才蔵さまのイメージは、これであります!といっても、決して十勇士の一人というポジションの物語ではなく、一人のはぐれ忍という設定で物語は進んでいきます。上巻は伊賀の一匹狼だった才蔵が真田幸村のもとにやってくるまで。主人公であるというのを抜きにしても、まったく才蔵が魅力あふれるキャラクターとして描かれていて思わずニヤニヤしてしまいますよ。十勇士のもう一人のヒーロー・猿飛の佐助との対比もこれまた妙。女はもとより、男も惹きつける才蔵の魅力を存分に堪能してください。伊賀忍者のこのビジネスライクなところは、現代人には理解しやすいかも。でも、多分日本人はつながりを重んじる甲賀忍者のほうが好きなんじゃないかな。いや、そうであって欲しい。

  • 主人公は霧隠才蔵。真田十勇士の…、と思って読み始めた。
    男前で笑うと超が付くほど魅力的になってしかも佐助より忍術上で…。かか、格好良すぎッ!!

  • 才蔵の人間性の表し方だとか心理描写だとかが上手。でもそれだけじゃなくて他の登場人物との関係とかもおもしろくてさらっと読める一冊。

  • 真田物でも霧隠才蔵の設定がいいと思った。女性との関係も面白いけれど佐助との友情も欠かせない。

  • 2006/12/10 sun
    <br>前回に続き司馬遼太郎を読みました。
    <br>知人の勧めで読んだ司馬作品第2弾。1人の忍者のお話。関ヶ原後、未だ虎視眈々と家康の死を待つ大阪と、不動のものにしたい江戸との狭間で生きる才蔵。結局は大阪方に付くわけだけど、女とは縁遠そうな伊賀の忍者がどういうわけか女にモテる。単なる大阪vs江戸ではなく、色恋もありながらのお話が興味深い。下巻が非常に楽しみ♪

  • 伊賀忍者随一と言われる腕の持ち主・霧隠才蔵は、人違いで何者かに襲われた。不審に思った才蔵がその筋を辿ってゆくと、そこには関が原の戦で破れた豊臣家・新たに幕府を起した徳川家の攻防が。大阪につくか、江戸につくか。才蔵は己の技のみを頼りとして、風雲を渡る。<br>
    <br>
    <br>
    スシ・ニンジャ・サムライの国に住んでいながら、忍者ものの小説を読んだのは初めてです。<br>
    私の父の実家が真田幸村縁の地にあるので、彼がどんな人間であったのかを知りたくて読み始めたので、地名一つで大喜びできた一冊でした。<br>
    ストーリーは、極端に言えばダーティ・ヒーローもの。役者のような色男でありながら、日本一の忍と言われる才蔵が、やたら格好良くてやたら女にもてる。しかも大体一目惚れ。格好良すぎて、「おなごはにがてじゃ」という朴念仁・猿飛佐助のほうのほうが親しみが持てます(笑)。<br>
    司馬遼太郎の本にしてはだいぶ読みやすくて、気楽に読める。登場人物もそんなに多くないし、そのおかげでストーリーも複雑ではない。忍術の描写もあって、「そうか、忍術ってこんなのだったんだ!」と思って面白かったです。伊賀忍者・甲賀忍者の違いを初めて知ったし、女忍者なんてほとんどいなくて、『くの一』はただの女の隠語であったこと等、中途半端な忍者知識を新たにしました。<br>
    あっさり読めて面白いので、司馬遼太郎をはじめて読む人にもお勧めです。

  • 私は司馬遼太郎をここからスタート。
    中学2年だった自分にこちらを貸してくれた人は一番読み易いよ〜、と言ってくれたのですが・・・14歳の娘が読むにはちょっと刺激が強いんじゃ?と感じた様にも思います^^;

  • 司馬遼太郎の本で一番好きな話はこれかと。霧隠才蔵の話としても一番好きです。『真田十勇士』の話としても。

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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