真田太平記(二)秘密 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (484ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101156354

感想・レビュー・書評

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  • 歴史小説の面白いところの一つは、現在についても描かれていることである。つまり、「今ここには何があってこうなっている」というものだ。

    もっとも、物語が書かれた時点での“現在”なので、必ずしも今現在を反映しているわけではない。それでも、ここではかつてこういう出来事があったのかということを想像しながら読めるところに、歴史小説の面白さがある。

    本巻では後半に、徳川、北条、上杉という大勢力に囲まれた真田昌幸がどうやって乗り切るかが描かれている。

    この攻防はさらに続くが、大河ドラマ「真田丸」でも描かれた攻防と駆け引きが、この物語でも見事に表現されており、スリルを感じながら読み進めることができる。

  • 第二巻は、本能寺の変以後の秀吉・家康の確執から起こった小牧・長久手の戦いと、真田昌幸が上田城を築城するところまで。一人一人の登場人物に圧倒的な存在感がある。

  • 【読了メモ】二巻、登録し忘れていた。もちろん読んでいます。

  • サクサクっと読めるのがいいですね

  • 源二郎出生の秘密、小牧・長久手の戦い、向井佐平次結婚、源次郎初セックス、源二郎春日山へ人質に

  • 2017.1.25
    源二郎、角兵衛、中世特有の出生に関わる内紛。小牧、長久手で秀吉と家康の対峙。秀吉と勝手に和睦する信雄。それに表立っては意義を唱えない老練な家康。中央での動きを踏まえ、真田家もどう動くか?
    真田の敵は北条。北条と徳川は同盟。沼田を北条に渡す約束。真田は拒否。北条と一戦に備え、越州の上杉に接近。上杉は秀吉傘下。上杉は真田と同盟。秀吉、上杉、真田ラインが生まれる。

  • 風雲急を告げる第二巻。

    本能寺変後の信長の後継争いから
    幸村が人質に出されるまでを描く。
    真田丸ではきっちりと描いていた
    天正壬午の乱は飛ばされている。

    幸村、佐平治、お江、もよの間が
    もっとドロドロするかと思ったが、
    あっさり。これぐらいで丁度いい。

    幸村とは複雑な関係の樋口角兵衛や、
    意外な形で登場した十勇士のあの人が、
    今後どういう活躍をするのか楽しみ。

    先週、真田丸は最終回を迎えたが、
    5月頃からこの小説を読み始めたのに、
    まだ二巻目で、当時の話にすら
    追いついていないという事実・・・
    本を読むスピードが下がっているなあ
    と、どうでも良い自分語りをしてみる。

  •  昌幸の好色が御家騒動の火種を生む。それを阻むのは源二郎幸村。煩悩を抑えきれぬ親(実に人間臭くて良いが)に比して、よくできた子供たちだ。戦場、政事の場面での源三郎信幸も然り。

     信幸と幸村らの行く末を知っている者からすれば、昌幸の反家康感情、そして、信幸の冷静さとこれに畏怖する昌幸の構図は、後の暗示、伏線と十分感じれるはず。

     中央では小牧・長久手の合戦期だが、真田近辺は合戦なし。が、本巻で示されるのは、個々の登場人物のエピソードを踏まえつつなされる性格描写。

     後の展開に十分繋がる、万全の静の巻である。

  • 真田家が生き残りのためになりふり構わず動く様が描かれる。それはそうなんだけど、こんなにも女にだらしなく恐妻家として昌幸が描かれているのにびっくり。それに引きかえ、上杉景勝はカッコ良すぎるよなぁ。

  • 歴史上の人物は、その来歴がみなの興味を引けば引くほど逸話が多く、どれが本当か?と思うような話が多いけれど、真田一族もまさにそう。
    それだけ愛されている、慕われているということですね。

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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