出版禁止 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 376
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101207414

感想・レビュー・書評

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  • 作者が手に入れた、ある理由で“出版禁止”となった
    ルポタージュ。…そんな前置きのあとに、そのルポタージュ
    自体を読み進めていく、という構造。この仕掛けは
    なかなか面白かった。あるドキュメント映画作家が
    自らの“心中”を撮影しようとする。そして生き残った
    愛人へのインタビューを試みる。続きが気になる感じで
    よかったんだけど、最後がやはりグロすぎました。
    叙述トリックの変化球みたいな感じ。アイデアものって
    感じの読後感で、惜しかったです。

  • 社会の暗部を暴き続ける、カリスマ・ドキュメンタリー作家の「心中事件」。相手は、有名女優の妻ではなく、不倫中の女だった。そして、女だけが生き残るー。

    前情報を一切入れずに読みました。著者の長江sanの序章から始まり、ノンフィクション?と思いながら、ルポルタージュが進んでいきました。若林呉成、熊切敏、新藤七緒、カミュの刺客。正直、最後は2人で一緒になるんだろうなぁと思っていたら、最終章でまさかの「児戯の如く」奇妙な仕掛けが。これは裏切られました・・・夢に出てきそうです(怖)

  • 心中事件を取材するルポライター・若橋呉成。

    偽装殺人にこだわる若橋呉成
    心中の生き残り新藤七緒
    心中に至る経緯に隠された想い
    大物政治家の神湯堯

    序盤から中盤にかけてダラダラしてて読むのが辛く
    後半、ミイラ取りがミイラ。
    同じ穴のムジナじゃん!!なんて思ったけど…
    そうゆう展開か!!と驚いたΣ(゚Д゚;≡;゚д゚)

    なんで偽装殺人にこだわるんだろう?
    死に向かう愛。
    その心情が分からないから?
    結構こじつけてるな、なんて思ってたんだけど
    凄い結末じゃん!!
    「カミュの刺客」ってそういう事なんだよね?
    これはあとがきまでが作品。
    なんでそんな事に…とは思うけど
    あとがきまで読んでw(*゚o゚*)w おぉ…と、面白かった。

  • 掲載禁止になったいわくつきのノンフィクション作品の原稿を、著者である長江俊和氏がどうにか出版できる形で世に出したという形式の小説。

    読み進めることで、事件の真相となぜ掲載が禁止となったのかを知ることができる。

    読んでいて実際に起きた事件なのかと錯覚してしまうような構成になっていて、
    文庫版のあとがきまで徹底して世界観が作られていてとても凝っていると思った。

  • 自分では気がつかなかった部分を、皆さんの感想を読み、知ることができました。

  • 取材対象とフリーライターの会話。すらすら読めて、後半雲行きが変わっておぞましい展開に。一気に読みました。

  • 読後、ネットで考察調べる…
    私には少し上級者でした。
    シンプルなまとまりなんだけど、考察調べてみたら新たな発見がたくさん出てきて
    結局全然読み解けてなかった感が凄い。
    もっといろんな本を読んでから再読します。

  • 遊び心に満ちた、細かな仕掛けが詰まった作品。

    横読みは正直あまり面白くないが、「□□」や、アナグラムなどの仕掛けは面白かった。
    だが、やはり極めつけは鍋を食べる部分の叙述トリック。二度目に読むと、完全にホラー。

    文句を言うとしたら、何か一つ大きな仕掛けも欲しかったかな。

  • 読み終えて、あの時はこうだったのかと思い返してじわじわと背筋が冷たくなりました。
    料理の描写とか、怖すぎです。
    愛に狂うって言ってもねえ・・・・無理。
    他の人の考察で、読みきれていなかった箇所も理解出来ました。
    こういう書き方も有るのかと、読み物として興味深く読めました。
    再読すれば新たな発見が有るのかも知れませんが、暫くは遠慮しておきます。

  • 怖かった。
    後味もいいとは言えないけど、
    久しぶりに読むのが止まらなかった。

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著者プロフィール

1966年大阪府生まれ。映像作家、小説家。深夜番組「放送禁止」を制作、熱狂的なファンを生む。監督として映画化し、上映。2014年、小説『出版禁止』がヒット。著作に『ゴーストシステム』『出版禁止』『掲載禁止』『東京二十三区女』『検索禁止』などがある。

「2023年 『恋愛禁止』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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