- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101207414
作品紹介・あらすじ
著者長江俊和氏が手にしたのは、いわくつきの原稿だった。題名は「カミュの刺客」、執筆者はライターの若橋呉成。内容は、有名なドキュメンタリー作家と心中し、生き残った新藤七緒への独占インタビューだった。死の匂いが立ちこめる山荘、心中のすべてを記録したビデオ。不倫の果ての悲劇なのか。なぜ女だけが生還したのか。息を呑む展開、恐るべきどんでん返し。異形の傑作ミステリー。
感想・レビュー・書評
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色々と言葉のマジックはあるんやけど、その前に呑まれてしまって…(−_−;)
モキュメンタリーとかいうんやな。
確かに、それは分かってはいるんやけど…
心中か?
殺人か?
って、悩んでたら、最後の種明かしみたいなのが、エグい…グロい…
そんなんカバンに入れて、散歩とか行くな!
鍋食うな!
もう!
謎解きとか、頭に入って来んやん!
カバンのチャックが開いて、
「どうでした?
この作品?」
って聞かれてるみたいで…
「はい…
どんでん返しもあって面白かったです…」
答えたで!
早くチャック閉めて〜m(._.)m
ゲロゲロ…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何が真実で何が偽りなのか? お蔵入りになった心中に関するルポタージュ記事の謎とは #出版禁止
心中に関するルポタージュを作者が受け取るところから始まる。この記事はとある事情から出版禁止になったというのだ。その記事には一体何が書かれているのか…
作者がディレクションを務めた放送禁止シリーズは、当時TVで見ていていました。今はフジテレビオンデマンドでも見れたかな?
最初に観たときは前提知識が全くなく、なんとなくドキュメンタリーとして見てましたが、途中からどうも怪しいなと訝しくみていましたが… 最後に視聴者へ謎めいた煽りが入り、詳しく説明はなされずそのまま番組が終わってしまう。
ちょ、気になるじゃん!どゆこと?!
と、すぐにネットで調べた記憶があります。よくできた番組でした。
本作も放送禁止シリーズと同様で、いわゆるフェイクドキュメンタリー風のミステリーだろうなと予測していましたが、期待を裏切らず、大変面白く読ませていただきました。
取材や記事の内容をそのまま読んでいくスタイルで物語は進み、途中からは何やら不穏な雰囲気に… 丁寧に組みこまれた細かい伏線も効いていて素晴らしいです!
本作の良いところは何より、この世界観。ルポだけに、リアリティな表現が強烈で、主人公とヒロインのゆがんだ関係性がありありと伝わってきました。
結局どゆこと?! ってな感じになるのは、やっぱり同じでしたw
いやーエンジョイさせてもらいました。
本作、各所に様々な工夫がされており、よくできた特異なミステリーなんですが、読後はもやもや感が大きく残ってしまいます。
そこが魅力ではあるんですが、反面、作品全体で驚きや感動が小さくなってしまっていると感じました。もともと小説の形として疑わしい作りなので、どう作品としての重みをつけるのかが難しいところだなぁと思いました。
とはいえ異彩を放つミステリー、まだまだ次回作があるようなので、ぜひ読んでみたいと思いました。一風変わった謎解きを味わえますので、ミステリーファンにはおすすめです! -
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2022/07/25
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ごりさん、コメント・お薦めありがとうございます。いやしの村滞在記も凄そうですね。読んでみたいともいます!!ごりさん、コメント・お薦めありがとうございます。いやしの村滞在記も凄そうですね。読んでみたいともいます!!2022/07/25
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実録かと錯覚させられる文章構成に、読み始めから魅了させられ一気に読了。
特にインタビュー・ルポ仕立ての形式がストーリーを引き立てていて、全体を通してミステリー感が際立っている。
最後はホラー要素も加わり、著者による後書きに記載された謎解き解説も含め、最後の一文までグイグイ引き込まれた。嗚呼、疲れた。 -
掲載禁止となったノンフィクションと書かれていたので本当の事件を本にしたのかと思って読んでいましたが、それ自体がフィクションでした。頭が混乱しました。
心中をメインとした話から現代っぽい事件の話への繋がっていきます。主人公はルポライターで事件の生き残りの女性に取材をするところから始まります。だんだんと様々なことが狂っていき、最後には想定していなかった展開へとなりました。
なかなかに理解するには複雑な内容でしたが、それなりに楽しめました。禁止シリーズがあると初めて知ったので他も読んでみたいです。 -
著者初読み。
本屋で帯に惹かれて、手に取った1冊。
私は全然知らなかったが、もともと「放送禁止」シリーズで知られている作家さんとか。
太宰治を思わせる有名ジャーナリストの心中事件。
彼は本当に心中したのか?それとも本当は殺されたのではないか?
その謎を探る為、事件から7年後、あるジャーナリストが心中の生き残りの女性への取材を始め、その資料の存在と、作者である「長江俊和」の見解の2部構成で描かれる。
読み終わった後の不思議な違和感。
どこからがフィクションで、どこまでがノンフィクションなのか?
最後まで読んでも「フィクション」とも「ノンフィクション」とも書いていない。
調べてみると、そこがこの作者の真骨頂のようで、私も危うく騙されそうになった。
グロテスクな描写も多く、ミステリーと言うより、ホラーのテイストも強めだが、ミステリーとしては、かなりの完成度。久しぶりに本格的なミステリーに出会えた気がした。 -
よく考えて書きあげたのだろう 読おえたあとにネット上の考察をいろいろと読んでいるとそれも楽しいが、いくら読んでもスッキリはせずモヤモヤが残る わざと分かりづらくしてミスリードを誘うのもテクニックだが、キレイに回収する腕がないから投げっぱなしにしているとも取れる
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心中なのか、殺人なのか?でもそんなことより、最後のグロさばかりが印象に残りました。七緒は‥生活‥首都‥、やり過ぎ。どんでん返しと言えばそうだが、読み返そうとは思わない。ある意味、強烈な一作でした。