- Amazon.co.jp ・本 (503ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101323220
感想・レビュー・書評
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業の深そうな作家さんだと思った
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再読。
第一部では、労働と子育てに明け暮れ不要な妊娠は命がけでその始末を負わされ、老いれば闇入りかお山迷いが待っている村の女たちの過酷な宿命が語られ、二部でも希望など一つも持てない女郎たちの境遇が語られる。読み進むほどに女は割を食うことばかりとため息。
男が楽だとは言わないが、女の歴史は妊娠堕胎出産が付いて回る分、痛く辛い思いをすることが多すぎる。かと言って、琴のように男と一生無縁で生きていく覚悟もまた別の悲しい痛みを伴う。
先人たちが越えてきた厳しい人生の冬。だから、この本を読むのは雪降る真冬が相応しい。 -
通勤電車で読むには、ちょっと向かない小説。
直木賞受賞作品だったので期待して読んだものの、上巻だけでお腹いっぱいな感じでした。
なんとか下巻も流し読みしました。
「死国」の方が好きです。
下巻でいきなり女性の視点からの物語が始まり、この女性が一体何者なのかと興味はそそられたものの、何となく先が予想されてしまい…。
方言も読みにくさを増長させているのか?
私は長過ぎて好みではありませんでした。 -
おお。死国の作家さんなのか。
最初の出だしで若干つまずくも、そこを超えれば面白くぐんぐん読める。 -
第116回直木賞。
表題の山妣(やまはは)はやまんばのこと。山を住処とし、迷い込んだ子どもを喰らうと言われている。
第一部は、雪山の里が舞台。ここに東京から扇水と涼之助という芝居芸人が訪れる。しかし涼之助は、世話になっている旦那の家の若奥様に手を出し、若旦那に殺されそうになり逃げ出す。
第二部は、時代がさかのぼった鉱山町。ここにある遊郭の遊女と鉱夫が駆け落ちする話。
閉鎖された集落での人生の機微などの描写が細かく、しかも涼之助はふたなり(両性具有者)であるなど、内容はややおどろおどろしい。 -
図書館にて
3/5読了 -
上下巻。