恋する男たち (新潮文庫)

  • 新潮社
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感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101484143

感想・レビュー・書評

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  • 6人の作家さんによるアンソロジー。

    タイトルからして、男性目線の恋愛小説かなと思ったのですが、そう単純なものではなく。
    恋という概念が様々だということなのでしょうか。
    妻に内緒で実家の母親の元へ通う人、リストラする側からされる側になって急に父親面する人、親の再婚相手と関係を持つ女性に恋する人、思っていたのと違うテイストばかりで、少し読みづらかったです。

  • 広い意味での男たちの恋のアンソロジーだ。題名はロレンス『恋する女たち』から取ったのだろうか。いずれも現実離れした作品だが、それぞれに個性的で面白かった。唯川恵『終の季節』が特に興味を持った。リストラする側がリストラされて、娘の友達のエンコーを責める。その娘の父親は一足早くリストラされていて、失踪している。その罪悪感もあり、そのエンコー娘の無理難題を果たす。エンコーでなぜ傷つくのかわかった気がする。森まゆみ『谷中おぼろ町』はもっとわかりやすく書いてほしい。戦前の風俗を知ることができてよかったが、残念だ。

  • 杉浦はゆっくりと目を閉じた。今度、救われるのは自分かもしれない。

  • 38413

  • P274

  • 恋愛の短編集であるが・・・このくらいの短編の方が読みやすい。

  • 作品はどれも上手だとは思うのですが、タイトルにある「恋する」という単語から思い浮かべる、浮き立つような気持ちになる作品はなかった。
    むしろ、読後に物悲しくなったものもありました。
    「マンホールより愛をこめて」は設定が面白かった。

  • 恋とタイトルにある割りには恋っぽくなかった気がする。タイトルで中身を考えてしまいさらに期待していたよりもそうではなかったので評価も若干低め。書かれたのも1998年で若干その時の時代を感じた。

  • 6人の女流作家の恋愛アンソロジー。
    タイトルは「恋する~」となっているけれど、
    ガッツリ男女の恋愛を描いてるものは無い。
    短編集ということで、サラッと読みやすいかと思っていたが、
    意外と深い内容のモノもあった。

    篠田節子、
    小池真理子、
    唯川 恵、
    松尾由美、
    湯本香樹実、
    森 まゆみ

    個人的には、前半の3人がお気に入り。

  • こんどこの辺を読んでみようと思った。
    篠田/節子
    唯川/恵
    松尾/由美
    湯本/香樹実

  • 女性作家による、男性(といっても、壮年のサラリーマンから少年まで年齢も境遇もさまざま)をメインにした恋愛アンソロジーだ。
    発表された媒体が週刊朝日で、掲載されていたのが1998年。
    作家陣の顔ぶれや、内容に時代を感じる。
    今同じテーマでアンソロジーを作ったら、作家はもとより、各作品が持つ雰囲気もまったく異なるものだったろうと思う。
    女性作家が描いているのにどこか「男社会」な雰囲気が漂う作品が多い、と感じるのが不思議。

  • 倉庫行き

  • 週刊朝日に掲載した短編集。

    密会 篠田節子
    彼方へ 小池真理子
    終(つい)の季節 唯川恵
    マンホールより愛をこめて 松尾由美
    マジックフルート 湯本香樹実
    谷中おぼろ町 森まゆみ

    密会は母親の面倒見がいい息子が、
    マザコンなのか、なんなのかよくわからないが
    家族に秘密にしているという話。
    ややこしや。

    篠田節子、小池真理子、唯川恵、松尾由美に共通して出てくるコーヒー。
    なるほど、週刊朝日は喫茶店でよく見る。
    コーヒーという単語を入れるところに共通点があるんだ。
    湯本香樹実が紅茶、森まゆみが喫茶店がでてくる。

    一流の作家は雑誌の読者に対してだけでなく、
    雑誌を購入する主体、ここでは喫茶店にすごく気を使うことが分かった。

  • きゅんてしたかったのに全くできず。

    男たちの「恋」という感じでもなく。。

  • 密会、終の季節がおもしろかった。

  • 恋する男たちの短編集。

    男性視点で語られたり、女性視点で語られる男性の恋だったり、、

    面白い。

  • 男と女はどちらが純なんやろう。これは、恋と聞いて連想する対象とはちょっと違う対象に気持ちを持っていかれてる男たちのお話。性的欲求を伴わない恋というのか。

  • 湯本さん目当てで買いました。
    湯本さんの作品は、独特の透明感のある物語。いつにもまして、社会で光の当たらない人が丁寧に描かれていて惹き付けられた。

    それ以外には、唯川恵さんの「終の季節」が良かった。めっけもん。

    男って、裸になると情けないほどなんのとりえもない動物。だけど、恥ずかしいけど、恋する男たちはかわいい。男の僕が言うのもなんだけど。

  • 恋愛ものの短編集にハマってた時期もあり。。
    6人の女性作家さんによる、6人の恋する男の話。
    特に好きなのは「密会 篠田節子氏」と「終の季節 唯川恵氏」。
    父世代の男性の話に弱いのかも。ファザコンか(笑)?
    「愛」でもなく「恋」ともまたちょっと違う、2人の男の想いが素敵。
    どちらもうっすら涙を浮かべてしまう。
    次に帰省するときは、父とゆっくり話をしたいと思う。

  • 六人の作家の短編集。
    唯川恵は、もっと読んでもいいかなぁ・・という気にさせられた。
    「恋する男たち」というタイトルがついているが、淡い恋の話はなく、タイトなシチュエーションの話が多い。恋愛とはちょっと遠いような・・・。
    それぞれの作家を味わうには、いい入門書かもしれない。

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著者プロフィール

篠田節子 (しのだ・せつこ)
1955年東京都生まれ。90年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。97年『ゴサインタン‐神の座‐』で山本周五郎賞、『女たちのジハード』で直木賞、2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞、11年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞、15年『インドクリスタル』で中央公論文芸賞、19年『鏡の背面』で吉川英治文学賞を受賞。ほかの著書に『夏の災厄』『弥勒』『田舎のポルシェ』『失われた岬』、エッセイ『介護のうしろから「がん」が来た!』など多数。20年紫綬褒章受章。

「2022年 『セカンドチャンス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

篠田節子の作品

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