海底二万里(下) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (564ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102044032

感想・レビュー・書評

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  • 壮大な海の旅。ネモ船長のノーチラス号はどの海域も物怖じせず、進む。宝石のように魚たちが彩りを与える。
    海底散歩、中には、生物との闘いも。数多の冒険家や、探検家の名前が出てくる。それが、諸島の名前となったり、と本当に壮大な話。

    巻末のあとがきに、昔の人は魚たちの名前を書かれていても調べようがなかったそうな、この多くの魚や生物たちを想像し、創造力を掻き立てられたんだろうか?

  • 海について考えることだらけだった。
    もしかしたらネモ船長のような人が海に住んでいるのかもしれない…、巨大タコやイカなどは本当に存在しているのだろうか、海には、どんな生物がいるんだろう、等々。

    この本を読んで海についての憧れが増したし、やっぱり海が大好きだということを再認識したのだが、「人間は自然にはやっぱり敵わない」という意識がずっとあるし、なんとなく自分は水関係の事故で死にそうな予感がずっとあるので、自分が船を操縦したり、ダイビングなどはやっぱり無理だろうな〜。。でも1回やってみたらハマってしまうかもしれない。

    Ushuaia→Buenos Aires行きの飛行機に乗っている時、ドイツ人のおっちゃんと隣になってこの本の話をしたら、「日本語じゃなくて英語で読まなきゃ」と言われたので、英語でも読んでみようと思う。

    この本を読んで、海域の地図とか、海流の地図とかが欲しくなってしまったのだが、そういう人が他にも居ると思いたい…。

  • 不意に落ちない終わり方でした...

    ネモ船長がどうして地上を離れ海底での暮らしをしているのか…ネモ船長の地上への憎しみは一体どこから来るものなのか。そして、ネモ船長とノーチラス号の今後はどうなっただろうか。

    このように疑問を覚えるのは私がこの作品に強く惹かれているからでないでしょうか。私はネモ船長、アロナクス教授、コンセイユとネッドと共にノーチラス号で世界中を冒険している気分でした。
    この作品の魅力はここにあるのだと思います。

  • ネモ船長とノーチラス号に乗って海底旅行に行く冒険譚。少しレビューや裏表紙を読んでしまった後に読み始めたので、いつ、ネモ船長やノーチラス号が出て来るのか、ワクワクしながら読めた。主人公がネモ船長ではなく、アロナクス教授であることにびっくりした。
     アロナクス教授たちが退治しようとしていた怪物がノーチラス号であった。そして、それを退治できなかったがゆえに、ノーチラス号に搭乗することになってしまったアロナクス教授一向。設定が面白かった。そして、ノーチラス号から離れること以外は、すべて自由であるという、一種の捕囚生活が始まった。

     ネモ船長と行く海底の旅は、とても楽しそうだった。沈没船のお金を取りに行ったり、南極に行ってみたり、サンゴの林を散歩してみたり、と楽しそうであった。

     ただ、外界との接触を全く禁じられた中での生活というのは、必ずしもアロナクス教授のように楽しいものではなく、カナダ人のハンターのような心情で行われるものなのだろう。正体や目的も不明の人物の元で生活することの怖さを同時に描いているように思った。


     また、最後まで引っ張っていたネモ船長の復讐の動機や目的がはっきりと描かれていないことがとっても残念だった。

  • 楽しさは終盤につれて薄れていき、ネモ艦長の秘密と怒りに心奪われつつもだんだん息苦しさを覚える。ほっとするような残念なような、でもまだ余韻が残るラスト。また時間を置いて読み直したい。

  • 夏休みの課題図書っぽいものを読みたくて、手に取りました。
    上下約1000ページ、長かった…博物的に優れた描写や場面がたくさん出てきて、こういうところに少年たちはワクワクするんだろうなぁ、と感じられました。ネモ船長の悲しみがわかるのはもっと後かもしれませんが。

    知識満載で、古典を読んだ気分を大いに味わえる読書体験でした。今年の夏の思い出です。

  • ノーチラス号から脱出したくて仕方ないネッド、いつまでもここにいてはダメだと分かりつつも、ネモ船長とノーチラス号、その冒険の日々に魅力を感じているアロナクス博士。それぞれの心境が痛いほど伝わって来ます。
    ラストまでバタバタ走りっぱなしという感じでした。
    読み終わっちゃうのが残念でした...

  • 下巻では南極をはじめとしていろんな所へ旅をする。
    終わり方がちょっとあっけなかったけど充分楽しめた。

  • あー、読み終わっちゃった。もったいない.....。
    と、思わせるやはり傑作だった。
    驚くべき未来予測。そして恐ろしいほど膨大な海洋生物の知識。
    少年の頃に読んでいたら、どんなに胸躍らせたことだろう。

    巻末に納められた数多くの注釈(多くは海洋生物について)や、
    詳細な挿絵なども、何十年もの間、世界中の読者を楽しませてきた要素なのだ。

    至福の時間が終わってしまった...。

    しかし今なお幸せだ。

  • 第二部はなかなか波瀾万丈である。インド洋で真珠をとったり、スエズ運河完成前なのに、アラビアン・トンネルをつかって紅海から地中海へぬけ、48時間で地中海を走破して、ジブラルタルをぬけ、アトランティスを見て、サルガッソーを抜け、南極に達し、氷山の転覆に巻き込まれて、氷の内部に閉じ込められ、大ダコにおそわれ、フランスの「復讐者号」の沈船をみつけ、ネモの仇敵と戦い、ノルウェイ沖で大渦巻きに巻き込まれる前に、アナロクスらは脱出するという流れである。結局、ネモ船長は誰なのか。これは分からないままである。ナゾの作品である。なぜ地上をにくみ、鯨の乱獲を嫌い、海水から電気をとりだして動くという画期的な潜水艦をつくるような天才的頭脳がありながら、社会をうらんでいるのか。なかなか難しい作品だと思う。

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著者プロフィール

Jules Verne, 1828 - 1905.
フランスの小説家。
『海底二万海里』『月世界旅行』『八十日間世界一周』
『神秘の島』『十五少年漂流記』など、
冒険小説、SF小説で知られ、SFの父とも呼ばれる。

「2016年 『名を捨てた家族』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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