- Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102118047
感想・レビュー・書評
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今更サガン。
そして今更になったら手に入らないことを知る。
日本近代文学時代を彷彿とさせる、出てくる人の余裕、生活の安泰、の上に成り立つ物語。
いいじゃないの、いいんです。
若い女がコレを書いたのが驚き。
自分もいつか若くなくなるなんて、若い時には想像できないことなはずなのに。
サガンの勇気に拍手。
かくなる上は、古本屋をチェックね。
こういう目標も面白いかも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
古今東西の女性作家を知ろうキャンペーンの一環で読みました。
自分より少し年下の美しい主人公、モテて羨ましかった。ひがみつつ、たまに共感できるところもあったけど、全体的にいけすかないやつばっかりでてきた。 -
手放してもたまに書い直して読み返してしまう
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とても雰囲気のある物語だった。
「ブラームスはお好きですか?」こんな言葉で一度口説かれてみたい。 笑笑 -
素晴らしかった。とても切ない。ただ1人だけのことを考えながら読んだ。
恋する女の幸せと不幸せ。描かれている感情があまりに繊細微妙なので、恋してる時じゃないと響かないんじゃないかと思うくらい、言葉では普通言い表せないところが描かれている。
シモンとの電話を切った後に鏡に向かって櫛をときながら、「鏡の中には、いましがた一人の男から『愛しているよ』と言われた、ひとりの女の顔がうつっていた」というところがたまらなく好き。きっと自分も、そうとしか形容のしようがない顔をしている時があるのだろう。
読み終わったあと、ポールはどうやったら幸せになれるんだろう?(なれたんだろう?)と考えてなんだか悲しくなった。
どちらを選んでも少しだけでも確実に深く不幸。
私はまだこんな気持ちになったことがないのは、まだ若いからなの?40手前になったらこんな気持ちになるのかな?不思議だ。その歳になったら読み返したい。 -
「ブラームスはお好き」は、1959年、サガンが23歳の時に発表された作品。
冒頭には「ギイへ」とあり、当時の夫であるギイ・シェレールに捧げられている。
もし、ボクが妻からこの作品を捧げられると、
とても意味深な、複雑な気持ちになると思います・・・(;^_^A
というような物語です(;^_^A -
まあまあ面白い
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秋のパリ。全体を漂う気怠さと孤独が印象的。
39歳のポールは美しく聡明で自立した女性。
長く付き合った歳上の恋人ロジェは浮気性で、彼女の忍耐と悲しさが関係を支えている。そんな中現れた25歳の若き青年シモンの熱烈な愛情に揺れ動くポールの心の機微を描く。
表紙のビュフェの絵がきっかけで読んだ本。
「若い女性」としての自分と決別するポールの苦しさや不安を、当時24歳のサガンが書いたことに驚いた。
そしてラストの言葉は、あまりにも辛い。 -
サガンしゅき。。。浮気男のロジェにも彼なりの不幸とポールへの愛情があって、行動では示しきれないつながりを感じるから切り離せない気持ち。仕事も何もかも考えられなくなるぐらい自分を烈しく愛してくれるシモンと、10年後一緒にいるのは想像できない気持ち…
結局のところ迷って苦しんで自分の心を痛めてる時の方が生きてる実感が持てるから、3人ともこういう選択をして一方通行な三角関係みたいなのが出来上がるんかな…幸せとはなんなのか。。