- Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102118047
感想・レビュー・書評
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20代でこんなに上手く40近い女性を主人公にした小説を書くなんて、やっぱりサガンはとても大人びていたんだろう。
二人の男性の間で揺れる女性の話だけれど、安っぽい恋愛小説のような雰囲気は全くない。ラストは、少し悲しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
内緒だけどサガンのファンです。
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パリの香りがする。レンガ通りを恋人達が歩き、雨に濡れた落ち葉が踏まれているような、パリの香りが。「若い女」でなくなろうとしている女性と、まだ若く未熟な美少年との恋。その非対称性が全ての恋の終わりと、恋ばかりの人生の始まりと、恋のできない人生の予感を思わせる。「30代女子(笑)」などと嘲笑する人にはわからないだろう。その美しさも、本当の残酷さも。
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世の中の男がみんなこんなだとしたら多分一生ひとりでいるのが一番賢い。
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サガン『ブラームスはお好き』。サガンは4、5冊目だけれど、やはりみずみずしい文章に圧倒される。コレットの『シェリ』と似たテーマではある(し、多大な影響を受けていると思われる)が、こちらの主人公の方が主体的で、だからこそかえって冷酷な結末を迎える。
3年ほど前に公開されてたサガンの伝記映画も見てみたい。
Françoise Sagan『Aimez-vous Brahms?』 -
よくある三角関係だが、鋭い洞察力と感動表現に引き込まれる。
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はかなくて虚しくて美しい。
細かな心理描写は、レースを編むよう。
愁いを帯びたパリの情景が目に浮かぶ。
20代の今、きっとポールに共感しきれていない。したくないのかも。
数年後、十年後、十数年後、読み返したい。
そのときの自分は、何を思うのだろう。
そのときまでに、どれくらい自分は変わるのだろう。