ブラームスはお好き (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102118047

感想・レビュー・書評

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  • 20代でこんなに上手く40近い女性を主人公にした小説を書くなんて、やっぱりサガンはとても大人びていたんだろう。
    二人の男性の間で揺れる女性の話だけれど、安っぽい恋愛小説のような雰囲気は全くない。ラストは、少し悲しい。

  • 内緒だけどサガンのファンです。

  • 40代の女性の心理描写は、悲しみよこんにちはよりも深くえぐりこんでくる事がなかったのは、まだ分からないからだと思います。
    どうして最後の最後でシモンではなくロジェを選び、また退廃的な関係を続けてしまう事を選ぶのか。
    人を好きになるというより愛している。
    恋より愛、恋人より家族みたいなもの。似て非なるものだけど、家族に似た関係だと思っています。
    どうしようもないけど、家族だから仕方がない。みたいな、あきらめてるけれど切り離せないもどかしさ。
    恋人より家族という視点から見たら、ポールのロジェへの気持ちは共感できる。
    私が若すぎるせいだろうなと思います。同じ40代になったら分かる気がする。

  • 以前「悲しみよこんにちは」を読んだので,別の作品も読んでみたくなって。
    あらすじにも書いてあったように,決して若くはない年齢のポール,中年のロジェ,希望に溢れポールに夢中の若いシモンのもつれを描いた作品。
    シモンから痛いほどの愛情を注がれているとわかっており幸福を感じていながらも,最後はロジェを選んでしまうポールの気持ち,まだまだお子ちゃまの私にはわかりそうもないです…笑

  • ブラームスが好きなので題名につられて購入した。
    中身はフランス文学なのだが、正直あまり良さが分からなかった。

  • パリの香りがする。レンガ通りを恋人達が歩き、雨に濡れた落ち葉が踏まれているような、パリの香りが。「若い女」でなくなろうとしている女性と、まだ若く未熟な美少年との恋。その非対称性が全ての恋の終わりと、恋ばかりの人生の始まりと、恋のできない人生の予感を思わせる。「30代女子(笑)」などと嘲笑する人にはわからないだろう。その美しさも、本当の残酷さも。

  • 世の中の男がみんなこんなだとしたら多分一生ひとりでいるのが一番賢い。

  • サガン『ブラームスはお好き』。サガンは4、5冊目だけれど、やはりみずみずしい文章に圧倒される。コレットの『シェリ』と似たテーマではある(し、多大な影響を受けていると思われる)が、こちらの主人公の方が主体的で、だからこそかえって冷酷な結末を迎える。
    3年ほど前に公開されてたサガンの伝記映画も見てみたい。
    Françoise Sagan『Aimez-vous Brahms?』

  • よくある三角関係だが、鋭い洞察力と感動表現に引き込まれる。

  • はかなくて虚しくて美しい。
    細かな心理描写は、レースを編むよう。
    愁いを帯びたパリの情景が目に浮かぶ。

    20代の今、きっとポールに共感しきれていない。したくないのかも。

    数年後、十年後、十数年後、読み返したい。
    そのときの自分は、何を思うのだろう。
    そのときまでに、どれくらい自分は変わるのだろう。

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著者プロフィール

1935‐2004。フランス、カジャルク生れ。19歳の夏、デビュー小説『悲しみよこんにちは』が批評家賞を受け、一躍時代の寵児となる。『ブラームスはお好き』『夏に抱かれて』等、話題作を次々に発表した。

「2021年 『打ちのめされた心は』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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